公開中
私立中学高
この小説は添付画像もあるからぜひ見てね!
添付ファイル
https://d.kuku.lu/kzbnyfyne
---
佐倉 七海
両親、兄、妹の5人暮らし
誕生日 6月24日
---
その日はとても緊張していた。
なぜなら私が入学する学校の『私立石ヶ丘中学校』の入学式でスピーチをすることになっていたんだ。
お兄ちゃんは今、高1で私とは3つ違いだけど…
私立藤並大学附属高校に通ってるんだ。
そこは、東大や京大、慶大などの大学進学率No.1で入学、卒業できたら東大合格間違いなしぐらいの難関高校。
でも大学受験しなくても大学附属の学校大学に行けるみたい。
お兄ちゃんは東大受験する気満々なんだけどね。
私も頑張らないと!そんなことを考えている間に入学式は始まった。
---
「新入生の皆さん、おはようございます。私は校長の鴨田茂雄と言います。皆さんには我が校、桃ヶ丘学園の生徒としての誇りを持ちこれからの中学校生活でいろいろなことに取り組んでもらいたいと思います。‥‥‥」
桃ケ丘中学校は共学で、偏差値が68ぐらい。『色々部活がある』『規則が緩い』『制服が可愛い』『先輩が入学したから私も入学する』『のびのび生活できそう』などの理由で入学してくる子が多いみたいだ。
私は、2つ目と3つ目の理由で入学してきたのが大きい。
他の理由もあるけど…。
もっとも、男子は可愛い女子が多いという噂も耳にして入学してきた子もいるみたいだけど。
まあ確かに可愛い女子は多いと思う。
「次に新入生の誓いです。新入生代表、佐倉七海さんお願いします。」
「はい」
いよいよ私の出番だ。
席を立ち来賓の人に礼、その後先生たちが座っている方にも礼をしてステージの上へ上り真ん中に立った。
「桜の花が咲き始める季節となりました。私たち新入生は、新学期なのでドキドキしていたり、ワクワクしていたり、緊張していたりいろいろなことを考えていると思います。‥‥‥」
こうして私の出番は終わった。
---
入学式が終わり教室へ移動した。
「僕の名前は先生山田宏といいます。1年間よろしくお願いします。僕の担当教科は数学です。」
などの話が終わったら休憩の時間になったけど、友達なんていないから席で座っていたら話しかけてくれる子が2人いた。
「佐倉さんってさっきスピーチしてたでしょ?緊張しなかった?あっ、私の名前は大橋 萌奈っていうの。萌奈って呼んで!これからよろしくね!」
「佐倉さんと大橋さんに聞きたいことがあるんだけどその前に、私の名前は藤澤 楓っていうの。よろしくね!」
「私の名前は、佐倉七海っていうの。ななみんでもいいし、七海って呼んでくれてもいいよ!よろしくね!」
みたいな話をしていたら、話が弾んで気付いたら休憩の時間が終わってしまった。
みんなが席に座ったので教室内を見回してみた。
---
「これから、教科書を配付します。配付された教科書から順に名前を記入していってください。」
と言うと教科書を配付していった。
私の所にも教科書が来たのでなんとなく開いてみると小学校の教科書と比べると字がびっしり書いてあった。
「配布は終了しました。まだ名前を書けていない人は家で書いてくるように。では次にクラス委員と、生徒会員を決めたいと思います。まずクラス委員を決めます。これは男女1人ずつです。立候補する人は前に来てください。」
なんて言ってたけどすぐ出てくる人はいないと思う。思っていた通り誰も出ていかなっかたので先生が、
「先に生徒会員を決めます。」
と言ったら男子が出てきた。その男子を見た瞬間びっくりした。
「じゃあ、名前と決意を語ってください。」
「僕の名前は、木波冬矢です。僕が生徒会員になったら生徒会員としての役割をしっかり果たしたいです。」
行った瞬間ものすごい拍手があった。
「男子は冬矢さんで決定しますがいいですか?」
「はい!」
みんなが返事をした。
「じゃあ女子は…」
「はい、私がやります」
そう言って立候補した。
「私の名前は、佐倉七海です。私が生徒会員になったらみんなから頼られる人になれるように頑張ります。」
言い終わって「ふぅ」と息をついた。
拍手が終わった後先生が
「では、女子は七海さんに決定していいですか?」
「はい!」
と返事をしたので私に決まった。
「では次にクラス委員を決めます」
「はい」
「はい」
同じタイミングで女子も男子も手が挙がった。
女子は、なんと萌奈だった。
男子の名前はわからない。
「私がクラス委員になったら、クラスをより良くするために頑張っていきたいです」
「僕がクラス委員になったらこのクラスでよかったと思えるクラスづくりを頑張っていきたいです。」
いい終わった瞬間みんなが拍手した。
「というわけで、女子は萌奈さん、男子は翔太さんでいいですか?」
その時になって初めてその男子の名前を知った。
「はい!」
「というわけでクラス委員、生徒会員は今からそれぞれで集まって今から渡すノートに名前を書いてどちらかが保管しておいてください。残った皆さんは今から渡すプリントを見てやりたい係を第1希望から第3希望までを決めて後で配るプリントに記入してください。」
---
「冬矢君、よろしくね!」
「七海、よろしく」
何でこんなふうに言い合えるかっていうと、出身の小学校が同じだから。
でもそれだけで何で親しい呼び方?って思う人もいるかもしれないけど、通学班が一緒だったから。
私が生徒会員に立候補した理由は、『生徒会』っていうのに憧れがあったから。
そして知り合いの冬矢君が立候補したからだ。
「このノートに冬矢君が名前先に書いて。」
「りょ」
---
「はぁ」
明日から本格的に授業が始まる。
私は電車通学だから遅刻したらダメだ。
明日の授業の準備をしながら、何部に入ろうか考えた。確か部活の紙を貰ってファイルに入れてあるはず。そう思いながら探していた。
「あった」
入りたい部活、見つかった!
文芸部に入ろうかな!
---
入学式から3週間が経った。生徒会の仕事にもだんだん慣れてきた。
電車に乗っていたら、
「七海おはよ。」
っていう声が聞こえた。
「あ、冬矢君おはよう。冬矢君もこの時間の電車に乗るの?」
「うん。時間的にこの電車がよかったから。」
入学して3週間気付いたことがある。それは冬矢君がものすごくモテること。
生徒会にも入っていて、さらにイケメン。
それで女子を中心に(と言っても男子も)人気なんだ。
それで気になったことを聞いてみた。
「へぇ。あ、部活何に入る?」
冬矢君のことだから運動部に入るだろう。
そう考えて聞いたら、爆弾発言をしたんだ。
「俺は文芸部。七海は?」
なんか意外だなとは思ったけど平静を装って答えた。
これだけでも十分爆弾発言だった。でも、
「同じく。でも冬矢君が文芸なんて珍しいね。運動部にでも入ったら、念願の彼女ができたんじゃないの?あ、そっか、冬矢君は運動部に入らなくてもモテるから彼女はいつでもできるもんね。」
「おい、嫌味みたいにいうのやめろ。『ていうか今好きな人いるから。』」
この言葉が今日1日の中で一番驚いた爆弾発言だった。
「誰?私が知ってる人?」
「っ…!」
「じゃあこの質問には答えて。いつ好きになった?」
「教える気はない」
「絶対いつか教えてよ」
「まあまあ。で、生徒会の活動の中でなんの係をやるか決めたか?書記か、会計か、学年代表か、学年副代表か、広報か。」
「書記か、会計にする。」
「お前本気か?よりによってなんで俺と係の希望まで一緒なのか。」
「知らないでしょ。大体それはこっちのセリフよ。」
なんて言い合っていた。(※もちろん電車内なので小声で言い合っています)
言い合っている間に電車は駅に到着した。
ここからは別行動だ。
ただでさえモテる冬矢君と一緒に行動したらどんな噂や陰口を言われるかわらない。
それだけはどうしても避けたかった。
幸い冬矢君はそのことを分かってくれるからいいんだけど。
冬矢君と別々で登校しながら考えた。
何でモテるんだろう?でも、考えることはすぐやめた。
だって萌奈と楓が来たから。
「萌奈、楓、おはよう!」
「七海ちゃんおはよう!」
「七海おはよう!」
「七海ちゃんと萌奈ちゃんは何部に入る?私は、合唱部に入ろうかなぁと思ってる。
「私は、手芸部に入ろうかなぁ」
「私は、文芸部!」
「「「へぇ」」」
なんて話をしていたらあっという間に教室に着いてしまった。
鞄を片付けた後、2人が私の席に集まってきた。
「2人とも好きな人っている?」
「萌奈ちゃん、急にどうしたの?」
「まあまあ、とりあえずいるの?」
「いる…。いったんだから萌奈も教えてよ!」
「わかった、言えばいいんでしょ?えっと吉田君です。」
「萌奈ちゃんが吉田君を好きになった理由ってクラス委員だから?」
「そゆこと」
「へぇ。いつも冬矢君とばっか喋ってるから、てっきり冬矢君のことが好きだと思ってた。」
「ちょっとストップ。七海、一体いつから木波君のこと下の名前で呼んでるの?」
「確かに!どうしてなの?七海ちゃん教えて!」
「…小学校の通学班が一緒だったから」
「え、本当?」
「楓、小学校なんて通学班とかなかったよね?」
「あったから気付いたら仲良くなりたいわけじゃない男子とも仲良くなってた。」
「で、楓は、いるの?いないの?」
「いるよ。前の席の戸中君」
「2人とも青春してますねぇ(笑)」
「七海ちゃんは何言ってるの。好きな人がいるんでしょ?」
「そうですよ七海さん?さっさと名前吐いちゃいなさいよ。どうせまた後でバレるんだから。」
「嫌だね〜」
というか地味にさん付けしてくるのが怖い。
---
先生:「はい、じゃあホームルーム始めるぞー。」
日直:「起立、気をつけ、礼、お願いします。」
先生:「約1ヶ月と2週間後に中間テストがあります。2週間後にテスト範囲表を配るのでよろしくな。あと、生徒会員の2人は今日の中休みに生徒会室に集まるように。お知らせのある委員会はあるか?いないな。それなら解散。」
日直:「起立、気をつけ、礼、ありがとうございました。」
---
「今日集まってもらったのは生徒会内での役割決めをするためです。1人ずつ私(生徒会長)のところに来てやりたい役割を言いに来てください。人数オーバーになった場合、その人たちで話し合ってもらいます。各学年、学年代表1人、学年副代表1人、書記2人、広報3人、会計3人です。3年生と2年生は役割のない人が9人なので広報、会計の中から1人減らして人数を調整してください。」
「私何にしようかな。」
「七海は学年代表やらなさそうだな。」
「当たり前じゃん。」
「それでは1人ずつ言いに来てください。」
私は書記をやりたいと会長に言った。
人数オーバーになったらどうしようかと思ったけどその心配の必要はなく、ちょうど2人だったそうだ。
「では各学年ごとに役割を発表します。まず1年生ですが学年代表は、大野由美さん。学年副代表は………………最後に書記です。書記は佐倉七海さんと、木波冬矢さんです。1年生は解散してください。」
えっ、またぁ?
思わず冬矢君の方を見てしまった。冬
矢君もこっちを見ていて、目があった瞬間、
「七海ちょっと来い。」
なんて言われてしまった。
廊下に出てついて行くと急に、
「何で一緒なんだよ?」
って聞いてきた。
「いや知らないって。」
「まあ、よろしくな。」
あら、意外にあっさり。まあいいか。
---
教室に戻ると萌奈が私のことを待っていた。
「七海、何になった?」
「また冬矢君と一緒の書記…」
「うっそ、まじ?」
「そう。で、好きな人がいるのかいないのかはっきり言ってよー」
「いるよ。誰かは言わないけど。」
するとチャイムがなったので席に戻った。
ーーーー後で知ったけど、私たちが話している後ろで冬矢君が肩をワナワナふるわせていたんだそう。
---
「文化祭は始まります。実行委員は、学級委員、生徒会員の他に男女1人ずつ決めます。立候補する人はいますか?」
「はい。私がやります。」
なんと、立候補したのは楓だった。
「よろしくお願いします。」
「では、男子で立候補する人はいますか?」
「はい。僕がやります。」
手を挙げた人物を見た瞬間私はびっくりした。楓の方を見てみると、楓も若干固まり気味だった。ここまで言えばわかると思うけど、立候補したのは戸中君だった。
「はい、では実行委員はこの6人に決定しました。これでホームルームを終わります。実行委員は中休みに集まるように。解散」
---
「楓、よかったじゃん!」
「だよね。ていうか、びっくりしたよね。戸中君が立候補するなんて。もしかして楓のこと好きかもよ。そしたら両想いじゃん。」
「やめてよ、萌奈ちゃん。」
「でも、もしかしたら可能性あるかもよ」
「まあ、あったらうれしいかな!」
そう言っている楓は頬がほんのりピンク色に染まっていた。
お疲れ様です。
10533文字。
ヤバっ
この小説はなんか溜めてあったやつ。
続編は出さない可能性の方が高いです。
気が向いたら出すかも?