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二話
雨の音は静かだけどうるさくて、でも私をリラックスさせてくれる。
聞こうと思って聞けばそれはある種の音楽だけど、聞こうと思わなくても耳に入ってくるのはただの雑音。
でも、たまに聞く雑音で心が癒されることもある。
梅雨はきらい。
雨の音は心地良いけれど、ジメジメとしていて髪の毛が少し湿る感じが、嫌い。
そして蛙の鳴き声は私にとってただの雑音でありただのノイズ。
歌ってとも言っていないのに勝手に歌って勝手に耳に入ってくる。
蛙を探そうと思ってカーテンの隙間から外を見ても、蛙はどこにもいなくて、ただ窓に薄く自分が映るだけ。
虚ろな目は周りの子と違って光が無く、髪もボサボサ。
そしてまた、他人と比べる。