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祈りのアングレカム
私はまたこの場所に来ている
最近は毎日
教会
神に祈りを捧げる場所
それほど大きな場所ではない
それでも
もし
この世に神がいて
私の声を聞いてくれるならば
ずっと
祈り続ける
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『あれ?セレンちゃん奇遇だね』
「あ!アイトくん」
イワナ・アイト
私が毎日祈りを捧げている理由
私は彼を愛してる
でも向こうは気づいてはいない
今以上の…彼氏彼女の関係から
変わろうとはしてくれない
『どうして此処にいるの?』
「ちょっと散歩してて」
『そっか、ここの景色綺麗だもんね』
「うん…」
どうして教会に居た事を隠したのかは分からない
でも、気づいたらそう言ってしまっていた
『あのさ…この後時間ある?』
「うん、大丈夫だけど…」
『ちょっと一緒に行きたい所があるんだけど…』
「どこ?」
『それは秘密!』
「まぁ…いいよ」
『じゃあ着いてきて』
そう言って20分程歩いた後
時計塔の階段を登って行く
『着いたよ』
「綺麗…」
『最近見つけたんだ…』
ここに着いた頃には夕方で
空のグラデーションが
街の建物の影が
綺麗だった
『あのさ…』
「…?」
『言いたい事があるんだ…』
「なに?」
私は少しだけ期待してしまっていた
もしかしたら…と
『僕と結婚してくれませんか?』
そう真剣な瞳で私に問う
私の答えは決まっている
「はい!」
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またこの教会に来る
私が何度も足を運び
祈りを捧げていた場所
ふと気づく
一つ花瓶が飾られていることに
白い花
名前は
【アングレカム】
『セレン?どうしたの?』
「うんん…なんでもない」
『じゃあ行こう?』
「うん!」
今までで一番
清々しい気持ちだ
もう今までみたいな思いでは
ここに来ないのだろう
でもそれは
幸せ
なのだ
アングレカムの花言葉:祈り・いつまでもあなたと一緒