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第九話 心の傷
《司視点》
へぇっ!?
こ、告白……。
すっごいドキドキする……。
でも、
司「俺は、桜のことが……!」
桜「司!危ない!」
司「え……
ドボン
《桜視点》
桜「司!危ない!」
司「え……
桜がそう忠告するのと、司が川に落ちるのは、ほぼ同時だった。
ドボン
と音がして、司の姿はあっという間に見えなくなった。
桜「だ……誰か……。つ、司が……。」
助けを呼ぶ声もかすれていて、誰の耳にも届かない。その時。
亮「桜!?」
浴衣姿の亮が通りかかった。
亮「どうした?なにがあった?」
桜「司が……川に……落ち……た……。」
亮「マジで!?桜、携帯持ってるか!」
桜「う、うん……。」
亮「119だ。救急車呼べ!あぁ~!それと、警察も呼んどけ!」
桜「う、うん!」
亮「誰かー!子供が川に落ちた!」
大人「なに!?」
亮の活躍により、司は救助された。
けど、意識はなく、真っ青だ。
私の、せいだ。
私が、私が……。
こうして、私の夏休みは始まった。
その日から、私は家に閉じこもった。
《亮視点》
あの日から、桜は外にでなくなった。
日に日に憔悴していく、桜。
亮「桜……。大丈夫か?」
桜「……うん。」
亮「司、意識戻ったって。」
桜「……うん。」
亮「……また来るよ。」
桜「……。」
桜は少し困った表情を浮かべた。
桜を、また笑顔にするにはどうすればいいのか………。
《桜視点》
司、私を恨んでるかな……?
そんな訳ないと思っても、そうかもしれないと思ってしまう。
司に聞こうと思っても、怖くて聞けない。
聞けば、壊れてしまいそうな気がする。
今まで築いた関係が。
桜「……聞けないよ……。」
作者「わー!告白の後のビックイベントだー!」
全員「ギロッ」
作者「あ、あはは……。」