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さよならを告げるまで ④
「話って何?」
ハク:「………言うか迷ったんだ。」
ハク:「私は……狐なんだ。」
はぇ?
「……え??? き、つね? 狐って|鬼狐《じゃっこ》の狐?」
ハク:「あぁ。そうだ。」
「………はぁっ!?……もしかしてエイプリルフール?流石にそれは笑えないし、今日じゃないよ。」
うーん。
ハクって冗談言うようなタイプかなぁ…?
ハク:「冗談じゃない。|本当《マジ》だ。」
「え。じゃあ、変身できるの?」
ハク:「できる。」
ハクは、言い終わるか終わらないかぐらいで消えた。
消えたんじゃなかった。
そこには、凛とした佇まいの狐。
「ハク……?」
狐は頷くと、次の瞬間にはハクがいた。
ハク:「私の昔の話だが…。ききたいか?」
「きく。」
ハク:「……私の父は、有名な研究者。父は無慈悲で、血も涙もない男だ。」
ハク:「父は家族に対して関心もなく、平気で家族を実験体にできる奴。」
それはヤバイ。
生粋のサイコパスだ。
ハク:「母と父は、政略結婚だった。」
ハク:「私が5歳の時…母は、父の実験のせいで……目覚めることはなくなった。」
ヤバすぎるって。
一発殴りたい。
ハク:「私は偶然、それを知ってしまった。研究所を飛び出した。走って走って、この家を見つけた。それからは、ずっとここにいる。」
ハク:「私は、鬼狐の実験の第一号。それと鬼狐の失敗作。」
「…な。言いたいことがあるんだけどさ。」
「……あん時、助けてくれてありがと。」
ハク:「…え?私に…お礼?なんで?だって。だって、狐なんだよ?」
「ん?《《鬼狐としての》》失敗作でしょ。どっちにしろ人間でしょ。」
ハク:「…あ、り…がと…。」
必死に下唇を噛んでいる。
「泣きたいなら泣きなよ。」
ハク:「な、かへんよ。泣くわけ、ないやん。」
あぁ、そうか。
気付いた。
俺はハクが好きなんだ。
だって俺、人にこんなこと言わない。
泣きたいなら泣きなよ、なんて言わない。
ハクになら。
__ハクになら、俺の命を預けてもいい。
「俺の名前…」
ハク:「あかん!言うな!」
んぇ?
今怒鳴ったの誰?
「…え…?」
ハクとは思えないんだけど…。
ハク:「言ったあかん!あんたはな、人を信用しすぎや。私は、あんたを裏切るかもしれんねんで。」
「そんなこと、言ってる時点で裏切らないでしょ…?」
ハク:「そんなんわからんやろ。お願いやから、名前は言わんとって。」
「じゃあさ、サクって呼んでね。」
ハク:「……散歩行ってくる。」
「あー!誤魔化したー!!」
過去最高記録の1050文字!!
読んでくれてありがとう!