公開中
始動!JOY4-2
「えー、それで撮影場所は新宿の方にあるので新宿駅集合で当日は私も付き添い、そこまで向かいます。、、、一応このグループの担当なので。そこから撮影が終わり次第インタビューなどの方を行い、最後に新曲の打ち合わせをレコーディング会社の方で決めてから終わりです。」
大まかな説明を伝える。三人の顔はなぜか真っ青になっている。
「おいおい、、、また曲覚えさせられるのかよ、、、」
「無理だぞ、俺」
「わしも無理じゃき、、、どうしろと、、、」
なるほど。
「まぁでも打ち合わせなのですぐには完成しないと思いますから少し猶予はあるんじゃないでしょうか。それに今はプレデビューのあの曲の方を仕上げたほうがいいです。確かYouTubeの方で配信するので。それに間に合えばなんとかなります。」
皆はげっそりと|窶《やつ》れたような顔をしていた。
「詳しくはまた後ほどご連絡させていただきます。」
---
次の日、約束の新宿駅に割と早めに着いた。はずなのだがすでに一人来ている。京紫色の左目が軽く隠れたような髪型になっている男の人。おそらく昨日の話し合いに来なかった“高杉”と言う人だろう。昨日顔があまりにも誰が誰だか分からなかったので社長に頼んで顔写真と名前を社長に送ってもらってある程度覚えた。
「おはようございます。高杉さんで合ってますか?」
「ん?あぁ、あんたが銀時たちの言ってたマネージャーさん?」
「えぇ。はじめまして。|夜野田《よのだ》#名前# と言います。」
彼は軽く会釈をしてくれてまた壁に寄りかかってスマホをいじり始めた。だから私もスケジュールを開き後々の日程を確認した。明日がプレデビュー。YouTube配信だ。明後日には取材とダンス練習がある。
少しして集合時間の5分前に桂さんが来た。すでに私と高杉さんが着いているのに驚いたみたい。
「珍しく早いな高杉。」
「ん、まぁ」
意味深な顔で頷く高杉さん。
そして集合時間ギリギリに坂田さんと坂本さんが着いた。
「すまん!高杉、ヅラ、夜野田さん!金時が寝坊しよって、、、」
「銀時な!」
「ヅラじゃない桂だ!」
二人のツッコミが被る。
「アハハハハハアハハハハハハ」
ツッコまれて大笑いする坂本さん。大声が駅構内に響き渡る。
「皆さん着かれたので早速撮影場所まで向かいましょうか」
私が声をかけて皆と一緒に撮影場所に向かった。