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⚠︎R18⚠︎音石夢です
苦手な方はご注意下さい。
「……あ、警報出た。」
今日は台風がここ、杜王町を通過する日。祝日……じゃなくて厄日。
外では大粒の雨がいつまでも降りつけていて、窓も強い風でガタガタいっている。
台風に関するニュースを目で射抜く勢いで観ていると、やっぱり警報がでた!
警報出ると、当然学校は休みになるんだ……ぐふふ。
外には出るなと言われてるけど、こうなっちゃ仕方ないよね。
全速力で玄関まで行き、全速力で自転車を出し、全速力でこぐ。
こ〜んな雨なんてへっちゃら!風も追い風。
こういう時は、あいつの所へ行くっきゃない。
「……で?警報出たからここに来たと。」
目の前のギターをひけらかす男、音石明がどこか呆れた様子でそう言った。
はて、何故呆れるのか。
「そう!全くもってその通り!さっすが〜。」
「……おまえなぁぁぁ〜〜〜〜、いつまで続けたら気ィ済むんだよ、オイ?勝手に人ん家に上がってるって自覚あんのかよ?え?百歩譲って入るにしても窓からはねえってマジに!!」
「え〜?そう?」
「はあーッ、そうだってばよこんのバカッ!大体よー、オレこういう雨の日っていっつもお楽しみタイムだって言ってるよなぁ?あ!?邪魔すんなバカッ。」
「あッ!!バカって二回言った!!」
「うっせブス。」
相変わらずキレキレのツッコミが決まってるねェ〜、ひゅー!
こういう結構面倒くさい事言うのに、部屋の中はぐっちゃぐちゃなのがなんとまあ。
高そうなのがごろごろ転がっていて、その内私かコイツが壊さないかと心配になってくる。
さて、いつも何をしにここへ来るのかというと……。
「音石、いつものギターやってみせてよ。それが理由でここに来てること、分かってるでしょ?」
そう、これが理由。音石のバツグンに上手いギターが、私は凄く好きなんだ。わざわざ聴きに来るくらいには。
「……はああ、しょーがねーな。よし、弾いてやるよ、弾いてやる。……その代わり、お代はキッチリ頂くぜ?」
「分かってる分かってる。」
口ではああ言う癖に、結構満更でもなさそうなのが逆にちょっと腹が立つ。
どうせ自分の超上手いギター聴いてもらえて嬉しーとか思ってるんでしょう。
「……よく聴いとけよ。オレの究極の演奏。」
ジャアアア———ァン
……やっぱり、音石のギターは凄いな。
絶え間なく打ちつける雨の音も、音石の前ではただの引き立て役。
よく耳を傾けて集中すると、周りのぐちゃぐちゃ具合も気にならない。
ぱちぱちと、少し控えめに拍手をする。感動でうまく手が動かないのだ。
「……凄い、凄いよ音石!やっぱり天才だよ!ここだけは、私本当に尊敬してる。」
「おい、一言余計だな?……それで、お代。忘れるなよ。」
やっぱり、自分の演奏を褒められて凄く嬉しそうだ。
言葉の端々が弾んでいるし、頬もちょっと紅潮してるし、ちょっと胸を張ってふんぞり返ってるのにも当然気付いてるから。
「……ああ、うん、そっか。そうだ、忘れてた。うん、ちゃんとやるよ。」
素晴らしすぎて忘れてました。
……でも、するにしても雨音がすっごく邪魔だな。耳障りだ。
「心の準備でもしとけ。」
意外にも優しい手つきで私の頭をつかみ、自分のほうへと引き寄せていく。
悪戯っぽくくすりと笑って、音石が私の唇をその上がった唇に更に近づける。
瞬間、それとそれが重なり合った。
ただ、触れるだけ。
音石とこれをするのは、別に初めてじゃない。特別な気持ちも特にない。
私が音石の演奏を聴きたいと言ったとき、本人が持ち出した交換条件がこれだったから。
でも、こんなので聴けるんだったら減るもんでもないし、だからいくらでもあげちゃえと。
「……。」
気のせいか、どこか名残惜しそうに離れていく唇。
「……なあ。」
珍しく、音石がギターをゴトンと床に置いた。
そして、私の両頬を優しく包む。
離れたと思った顔が、再び近づいて来る。
音石の紫色の髪の毛が額にかかってくすぐったい。
「お前、オレとするとき、いっつも何考えてんの?」
「……?」
「オレは、お前のこと考えてるけど。」
……何、何、何。
何か雰囲気が、いつもとは決定的に違う。
何か……熱に浮かされるような。
音石の頬は、少し色づきらしくない感じになっていた。
何故だか、私の頬もつられて赤くなる。
なんか、おかしいな。
不思議なことだけど、こんな中でも変わらず降り続く雨の音に、冷静さを保たれている。
また更に音石の唇が近付いてくる。
「言っとくけどな……お前、毎回忘れたとか言ってるがよ、」
唇が触れた。
慣れてるはずの感触なのに、何か嫌な予感がした。
「んうっ……。」
かなり長い間繋がっていて、息が苦しい。
音石の胸板を押すけど、びくともしない。
少し口が離れた。すかさず息をする。呼吸があらい。
「オレは常に……その先のことも想像してたんだぜ?」
意味が分からない。
どうして?ただ女の子の唇に触れたかっただけじゃないの?
狭い部屋なはずなのに、やけにハッキリと声が響く。それが今、とても嫌だ。
雨音の方が大きいはずなのに。
もしかして、こいつ……。
「安心しろよ、痛くはしねえから……。優しくするよ。」
全く安心できないことを吐きながら、ぷちぷちとボタンを外していく。
やっぱり……!
「……音石!私はただあんたのギター聴きに来ただけだよ!?あんたの気持ちなんて知ったこっちゃない!」
「あーそうかよ、でも#名前#、お前、もう逃げられないぜ?」
突然、体から力が抜けた。たまらず音石の方に倒れ込む。
膝に力が入らない……。全身があつい。
「ただし、“オレに発散してもらう”まで、だけどなあ〜?」
倒れ込んできた私を見て、ニヤリと笑ったのが見えた。
これ、薬だ……!
多分、さっきのキスで飲まされたんだ!
「……ねえ音石、私、あんたとするときは、結構好きな人のこと考えてるよ。」
「……あっそ。なら、上書きしてやるだけだけど。」
一瞬、傷付いたように目を伏せたのは、きっと気のせいじゃないよね。
そのまま私たちは、音石の部屋の固くて安っぽいベッドに倒れ込んだ。
私が押し倒される形で。
やっぱり……薬がきつい。私の全身が、見られたら困るあそこが、今すぐ欲しいとえずいている。
それこそ本当、そんなとこ今触られたら……!
「はっ、はあ……うっ、」
「ああ、きついよな……ごめんな、すぐしてやるから。」
無駄に優しい声で宥めてくる。
そして、更に優しい手つきで私の服に手を掛けた。
咄嗟に手で押さえる。
「……やっ……。」
「ふ〜ん、反抗的だなぁ〜?いつもの元気さはまだご健在ってとこか?……かわいいな。」
もうっ、ほんとに、らしくない……!
勝手に熱くなる頬に、更に恥ずかしくなる。
服は脱がさないで、下着の上から私の秘所を刺激した。
「あっ……、」
「……真っ赤じゃねーかよ、はあ、ほんと……。」
すりすり、かりかり。
意地悪に手を動かし続けると、きちんと身体は反応する。自然と声が漏れた。
耐えきれなくて、私のすぐ横に降りている音石の腕にしがみつく。
ちらりと音石の表情を見ると、嬉しそうで、それでいて情欲が見て取れて……。不覚にもドキッとする。
「……んっ、ふ、まっ、て、おといし……っ!」
「……ふーッ……まあ、そろそろいいか。」
そこで、一気にスカートと下着を脱がされた。
いきなりだったので、抵抗もできない。
ちょっとびっくりして怯んでる間に、上もばっと脱がされた。どちらも床に放り投げられる。ああ……。
自分でも触ったことがない場所に指を入れられて、いじられて……。他人にされるのが、こんなに気持ち良くなれるなんて……。
そう思うと、すごく恥ずかしくて、でも興奮して、自分の気持ちが本当によく分からない。
横に顔を向けた拍子に、目から一筋涙がこぼれた。
「あー……かわい……。」
「……なッ、なに?……ひぅっ。あんっ、」
秘所で、ピンと立っている小さなものをくりくりといじられるだけで信じられないほどに気持ちよくなる。
自然と腰が跳ねていく。
「ねえ、わっ、わたし、だけ裸なの、はずか、しいよ……っ!んぅっ、」
「あー……それもそーか。」
音石も、服を全て脱ぎ去った。
元々ボタンを外していたから、簡単だったみたい。
すると、音石の指の動きが激しさを増した。
ナカに入ってくる。
「……っ!?あっ……やっ、あんっ、う、……あっあっあっ……にゃい!」
ナカの壁を指でぐいぐいと押される度に、頭につんとした感覚が走る。でもそれがすごく心地いい。
ただただあえいで、音石はそんな情けない私の様子を見て楽しそうにしている。絶頂に達するとき、ぷしっと、潮を吹いた。
音石の指が愛液でべとべとになっている。
何がおかしいのか、少し笑った。
「はっ……なんだよそれ。“にゃい”って。さっきから同じこと言うけどさ……ほんとお前……かわいいよな?」
ちらりと音石の下半身を見てみると、例の棒がかなりその、大きくなってる……。
音石はそれを私のあそこにこすりつけながら問うた。
「なあ、そろそろいいかよ?」
「……えっ、あ……。」
無言でこくりと頷くと、彼は嬉しそうににやりと笑う。もう本当、さっきかららしくないよっ!
どこからかあの四角い包装を取り出し、それを自身のモノにつける。
そして……。
「うっ……。」
繋がった。
まずはゆっくりと、超スローなスピードで動いていく。
でも、ちゃんとほぐしてくれたおかげか、痛みはあまりない。ぬるぬると至極簡単に入っていく。意外。
ゆっくりと動かれる度に、腰が大きく跳ねてしまう。
みっともなく口を開けて、快感に耐えていると、突然その唇を塞がれた。
「あっ、ゆっくり……んん、」
舌と舌が絡み合う深いキスは、とても気持ちがよくて、それだけでぐったりしてしまう。
「……可愛すぎんよ、#名前#。」
そうやって、時々囁かれる愛にまたどきりとする。
ついに私は言ってしまった。
「……おといし、もっとっ……ひょうだい……っあっ!」
あまりの感覚に、言ってしまった。
すると、突然動きが激しくなる。
ぱちゅ、ぱちゅ、ぱちゅといやらしい水音をさせながら、ひたすら奥を穿たれる。内臓を突き上げられるような感覚がある度に、意識が飛びそうになるほどに感じてしまった。
一体、何回到達したか。
「うっ……でる、」
音石はそう呟くと、私の中で果てたようだった。
その瞬間、激しい動きは止み、棒を引き抜いた。
「はっ、はっ、あう……。」
まさに息も絶え絶え、瀕死状態。
そんな私に、彼はまだ話しかける。
「なあ、気持ちよかった?」
謎に不安そうな視線だったので、なんか、おかしかった。
こくりと頷く。
すると、安心したようにホッと息をついた。全く、何がそんなに不安なのか。
「これはお代っていうかお願いだけどよォォ……。その、これからも、また、していいか?」
「……うん。」
「っえ、いーのかよ!?お前!」
「い、いーよ。」
今日は、一生忘れられない一日になったな。……好きになっちゃったかも。
あまり納得いってないので改良予定です。