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とにかくおかしな中学校
わたし・|森由紀《もりゆき》は今日、|東ヶ丘《ひがしがおか》中学校に入学する。かなーり成績はいいらしいが、《《とある問題》》があるらしい。
今日は始業式、クラスを確認して教室へ入る。ワイワイ賑わっている。
「うひゃぁ…」
これぞ、リア充。非リアなんかそっちのけで、自分らばっか…(※個人の意見です!!)ひぃぃ、非リアは黙ってろ、ってわけですかぁ…
だが、そういうことが問題ではない。
ガラガラガラっとドアを開け__
「は〜い、静かに静かに〜っ☆」
っと、底抜けに明るい声。ネームプレートには、『1年2組担任 理科担当 |水科理香《みずしなりか》』と書かれている。
「わたしは、水科理香、み・ず・し・な・り・か!といいま〜すっ☆理科の先生で、好きなものは実験と実験!みんな、よろしくお願いしますっ☆」
問題児__いや、問題…教師?__第1号?は、この水科先生だ。
理科が大好きすぎるあまり、とにかく頭は実験でいっぱい。生徒らを実験台にしようとは思わないものの、古くからの付き合いの先生を実験台にするのがちょくちょくなんだとか。一言で言ったら、『実験狂』。
「|42《静》!」
そう言って入ってきたのは、隣のクラスの先生。|三津七花《みづななは》先生だ。数学の先生で、正確自体は冷静沈着、常識人なのだが__
三津先生は、自分を指さして言った。
「|7、3278。4649《名、三津七花。よろしく》」
…っと、この具合だ。つまり、語呂合わせでしか喋ろうとしない。そこを除けば、間違いなく常識人だ。
「ちょっと、なんなんですか…。私、まだ1000字しかいってないんですが…」
隣からやつれ顔で出てきたのは、国語担当の|与語国葉《よごくには》先生。暇さえあれば、お金のために小説を書く先生だ。
「与語先生、疲れすぎじゃありませんっ!?」
と、廊下を走りまくった足音の後出てきたのは、社会担当の|歴社会花《れきしゃあいか》先生だ。「自分が東ヶ丘中…いや世界の歴史に残る人物になる!!」と、暴走気味かつ変人(…といったらアレかな?)の先生だ。
「ダイジョーブです?」
顔を出したのは、4組の|英川話子《えいかわわこ》先生だ。れっきとした日本人で、外国へ行ったことも外国人の友達がいたこともないのに、常にカタコト日本語&部分的英語で話す。
「…先が思いやられるなぁ…」
そうつぶやきながら、わたしは消しゴムのカスをこね始めた。
これが平常運転。ったく、とんでもない学校に入学してしまった。