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七色の空の下で
数年後。
都心の大きなドームの楽屋口には、色とりどりの祝花が並んでいた。
その中心にある最も大きな花束には、贈り主の名前の横に、懐かしいロゴが添えられている。
――『Cafe Gradation 元店主より』。
「……懐かしいなぁ。あのカフェ、今でも時々思い出すわ」
鏡の前で衣装を整えていた西畑大吾が、ふと独り言をつぶやいた。
隣でヘアセットをされていた道枝駿佑が、鏡越しに大吾を見て、いたずらっぽく目を細める。
「大吾くん、あの時ガタガタ震えてましたもんね。カフェオレ、こぼしそうなくらい」
「うるさいわ!……あれは、緊張してただけや」
「『初心(うぶ)な俺のこと、笑わないで』って顔、今でもたまにパパラッチされてますよ?」
クスクスと笑い合う二人の間に、どこからともなく騒がしい声が割り込んできた。
「おーい! 出番五分前やぞ! 磁石みたいにイチャイチャしとらんと、気合入れんかい!」
藤原丈一郎が、マイクを握りしめて怒鳴り込んでくる。
「丈くん、声デカいって! ……見て見て、今日のお弁当、プリンついてるで!」
大橋和也が、相変わらずの笑顔でスプーンを振り回している。
「流星、今日のメイクもバッチリやな」
「当たり前でしょ、恭平。僕らが世界を『初心LOVE』にさせる日なんだから」
大西流星と高橋恭平が、完璧なビジュアルでハイタッチを交わし、長尾謙杜が新しくデザインした煌びやかな衣装の裾を翻して走り回る。
「……行こか」
大吾が立ち上がり、道枝の手を引いた。
あの日、カウンター越しに触れそうで触れなかった指先は、今では力強く結ばれている。
ステージへと続く暗い通路。
七人が並んで歩く背中は、それぞれ違う色を放っているけれど、重なり合う影は一つだった。
まさに、混ざりあえないからこそ美しい、奇跡のようなグラデーション。
「せーの……」
円陣を組む。重なり合う七つの手。
客席から地鳴りのような歓声が聞こえてくる。
「ねえ、今もだよ」
大吾が誰にも聞こえない声でそう呟くと、隣の道枝が、確信を持って頷いた。
幕が開く。
七色の光が降り注ぐステージの向こう側へ、彼らは一歩を踏み出した。
小説はじめて完結させた!
二次創作書くの楽しい👍
次はどんな二次創作にしようかな~
ってことで、ここまで読んでくれてありがとう!
これからもよろしく!