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第一章 𝓷𝓪𝓲𝓽𝓸𝓶𝓮𝓪
登場人物
・鈴見玲(すずみれい)
叔父夫婦の家に住んでいる頭がいい中学3年生。
・鮎本美乃梨(あゆもとみのり)
玲達の学校に転校してきた転校生。また、転校してしまう。中学3年生。
・橋場護(はしばまもる)
少し調子に乗りやすい青年。玲と美果の幼馴染で中学3年生。
・本堂美果(ほんどうみか)
身体能力が高く勘がいい。玲と護の幼馴染で中学3年生。
〚今からみんなにはゲームをしてもらうよ!〛とあの少女は言ったが意味が分からないと周りの人達は混乱してるようだ。
ブーイングを飛ばす者や、従業員を責め立てようとしてる者が圧倒的に多い。
〚も~~!うるっさいなぁ〛
少女は怒った反応をしているらしいがどこか楽しさが残ってて気味が悪い。
〚そんな奴はこーだもんね〛
そう言った直後にどこからかドローンが飛んできて夫婦の喚いていた夫らしきほうの頭をレーザーで貫いた。ジュッと地面が焦げた音がすると同時に倒れる男。
イヤァァァッァァァァァァァァァァァァァ
妻らしき女性の悲鳴がホールにこだまする。これを引き金に人々はパニック状態になった。
「玲!!絶対ヤベェやつじゃんこれ!!」
護はまだショックをさほど受けてなかったらしい。ヤベェやつで済ませられるのが凄いと思うが置いておく。今は、鮎本と美果の状態の確認だ。
「鮎本!美果!こっちに集まれ!」
パニック状態になっているときに離れるのは心配だ。
「れ.....れい!?よかった.....」
美果が鮎本を支えてる格好で壁側に二人とも座り込んでいた。美果はいろんなことに感情移入しやすいからショックを結構受けてるかもしれない.....
〚みっなさーん!パニックになってるとこ悪いけどこれをつけてねッ〛
するとドローンから各自に配られているのであろう腕輪が降ってきた。
〚はいっ!こちら腕輪を身に着けないと参加者と把握されないので殺されちゃいます。しっかりつけてね~〛
参加者...とは最初に言ってたゲームとやらの事だろう。どっちにしろ殺されるらしいからつけなければいけないのだが
〚デッスゲームをはじめっるよ!デッスゲームをはじめっるよ!〛
不気味な歌を楽しそうに歌う。全員が着け終わるまで待つ様だ。
〚じゃあルールは各自のドローンが運んできてくれるからね~。ホンットにディアは忙しいんだから姿が見れただけで喜んでほしいなぁ!〛
少女は最後にそういったかと思うとバイバーイ!と大画面テレビとの接続を切ってしまった。
「玲、これじゃない?ルールって」
美果がルールブックとだけ書かれた紙を渡す。本では無くね...?と護がツッコミを入れているがこの際全スルーだ。
下にルールを纏めると
デスゲーム 𝓷𝓪𝓲𝓽𝓸𝓶𝓮𝓪
大人数でやるバトルロイヤル型デスゲームです。
1,参加者は腕輪を着けます。ルール違反をすると手首が切断されます。気を付けましょう。
2,参加者は場内に残る最後の一人になることが勝利条件です。他の参加者を追い出し、殺戮しましょう。
3,参加者を一人殺すごとに10万円の賞金が貰えます。
4,ドローンを壊すなどのゲームを進行する妨げになる行為をした人は腕輪により手首を切断されます。
5,1日経ってもゲームが終わらない場合は全員失格となり腕輪によって全員殺されます。
"😊さぁ!!
みなさんデスゲームを楽しみましょう!😊"
「……1日経ったら殺されちゃうの……」
鮎本はショックを受けて手を震わせている。
当たり前だろう。故意で無いにしろ自分が連れてきた為にデスゲームに巻き込んでしまったのだ。
「でも、追い出してって書いてあるって事は逃げれるんじゃないか?」
護にしては珍しく良いところに気づいたみたいだ。
「あぁ、その可能性はある」
俺は頷く。
「皆で生き残るぞ」
俺達は強く頷き決心した。
続く