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第三章
あちゃぱ
「おい」
遠くで、声がする。
「おい、起きろ!」
起きろ?
嫌よ…。
まだ寝ていたいもの…。
「起きろ!この、バカ!!」
バ、バカ!?
「うわぁ!」
ガバッと跳ね起きた。
右には、大きな足が。
足をつたって上を見ると、金髪の人がいた。
「朝飯の時間、終わるぞ」
「へ?」
急いで着替えて、金髪の人に連れられて朝ごはんを食べに行った。
朝ごはんは大皿が長い机に並べていて、どれも美味しそう!
でもご飯を食べる前に、食堂の前に立たされた。
え!?
「今日入った夕菜だ。みな、よろしく」
「はい!!!!」
それだけ言うと、金髪の人は食堂を出て行ってしまった。
「ここおいで!」
一人で突っ立っていたら、右の机から声をかけられた。
色が濃くて、ゴツそうな人。
うわ、怖そうだな…。
おそるおそる、開けてくれた椅子に座ると、
「夕菜、俺は俊だ」
「よろしく、お願いします…」
「わかんないことあったら、なんでも聞いてな!」
「はい…」
ご飯は、本当に美味しかった。
周りは男の人たちばっかで、同じお皿突くのにちょっと躊躇ったけど、
それじゃ、食べれないしね。
でも、私の小皿にいろんなひとが「これは好きか?」ってとってくれる。
あれ。
意外と、怖くないかも…?