公開中
転生したら魔王の右腕だった
神崎刹那は、確かに交通事故で命を落とした。 トラックが突っ込んできた瞬間、視界が真っ白になり、次に目を開けたときには——。
「……ん?」
冷たい石の床。 重厚な黒い鎧を身にまとい、周囲には武装した兵士たちが並んでいる。 目の前には巨大な玉座があり、そこに座るのは——魔王。
「刹那、貴様なにをしている」
鋭い金色の目がこちらを見る。その瞬間刹那の脳内に大量の記憶が流れ込んできた。
魔王軍最高司令官、黒崎刹那。 魔王ルシフェルに忠誠を誓い、魔王軍を指揮する右腕それが今の自分だった。
「…は?」
転生した。それも魔王軍のNo.2に。
混乱する暇はない
「勇者軍がこちらに攻めてきています!」
戦士の声が響く。どうやら、今まさに攻めてきているらしい。
「くっ…刹那お前が指揮をとれ。追撃の準備をしろ!」
魔王ルシフェルが命じる。 しかし、刹那はまだ状況を理解しきれていない。
(待って待って待って、私、転生したばかりなんだけど!?)
だが、考える時間はない。 この世界では「魔王軍の右腕」として生きるしかないのだ。
「……了解しました。迎撃の準備を開始します。」
そう言った瞬間、刹那の口からスラスラと戦術が出てきた。 まるで、この世界の戦い方を知っているかのように。
(……この体の記憶があるの?)
転生したことで、前世の記憶と「魔王軍司令官としての記憶」が混ざっているらしい。 ならば、やるしかない。
「全軍、迎撃態勢を取れ!弓兵は城壁に配置、魔術師は防御陣を展開!騎士団は正門前で待機!」
兵士たちが一斉に動き出す。 刹那は魔王軍の指揮官として、最初の戦いに挑むことになった——。
書けたー
これ私の考え的に20話前後になりそうだからよろしくお願いします。