公開中
自由奔放・映画部の日常! 1話
早速ちょこちょこ参加してくれてて嬉しいなぁ。
感激だよ莉好菜ちゃんは。
感謝感謝。
私は、どこにでもいる普通の中学生。
聖空 流朱。
私が通っている中学校も、普通。
どこにでもあるような学校。
ただ、私が入っている部活を除いては。
いや、部活と言っていいのかすらもわからない。
前までは部員がいっぱいいたが卒業したせいで2人しかいない。
え?
なんの部活だって?
まぁ覗いてみなよ。
ていうか私は誰に話しかけているんだろう?
ガチャ
漆「…何1人で突っ立ってんの、さっさと入りなよ」
流「漆!ごめんごめん」
こいつは橘花 漆(うる)。
赤ちゃんの頃からずっと一緒のただの幼馴染。
部員は、漆とこの私だけ。
少ないねぇ。
漆「これ、今日は紅茶」
流「おぉ、アールグレイ?」
漆「流石お茶博士」
流「へっへん、…今日はケーキです!」
漆「おぉ、…太らない?」
流「…失礼な!!」
漆「いいから食べようよ」
流「はいはい」
これが部活内容。
2人きりでいちゃいちゃ、とかしてない。
なんの部活かますますわからない?
まぁ、だろうね。
だって一ミリも関係ないもん。
お茶博士も、ケーキも、食べるも、なんも関係ないよ。
知りたい?
知りたいでしょ、教えてあげるよ。
この部活はね、
映画部なんだよ。
びっくりした?
びっくりしたでしょ。
思いつくわけもないもんね。
漆「…これさ、映画部って名前変えないの?」
流「……甘いもの食べながら考えてなくもないし、」
漆「…新入部員も来ないしさ」
漆がそう言ってお茶を啜った。
漆「可愛い女の子でも来ないかなぁ」
流「……漆キモい、…」
その時、いきなりバンッと音がして扉が勢いよく開いた。
--- 「おい、ここが映画部か?」 ---
漆「…一応そうですけど、…誰ですか?」
?「ったく…これでも映画部かよ」
?「映画部の名が廃れるなァ…何してんだよ」
流「いや、その前に誰ですか?」
?「いやテメェらが先に名乗れよ、コッチは大人だぞ」
流「…聖空流朱です」
漆「…橘花漆」
?「流朱と漆だな」
突然現れたおじさんがドヤる。
?「いいか、一回しか言わないからよく聞けよ」
?「映画齧ってるやつなら誰もが知ってる名前だ」
?「オレァ桜樹仁、演劇高等学校でトップの成績叩き出して卒業してやった男だ、崇めろよ」ニヤ
桜樹、という人は怪しげに笑う。
漆「流朱この人知ってる?」
流「知らないけど、漆は?」
漆「知らない」
仁「いやなんでだよッ、桜樹仁だぞ!?」
仁「……まさかテメェら映画齧ってるよな?」
漆「よくわかんないです」
流「…これで映画やってるように見えます…?」
あーあ、もう認めちゃったよ。
まぁ、いっか。
事実だし仕方ないね。
仁「…部長は」
流「一応私ですけど、」
仁「テメェが部長か?なんだこの部の有り様は!!ホントに部長か?!!」
流「なっ…部長です!!この有様って言われても部員が入ってこないんだから仕方ないでしょ!」
漆「そうです、あとうるさいです」
仁「顧問に対してうるさいってどう言うことだ漆!!ホントにそう言うの良くないんだからな?!」
漆「…顧問?この部活に顧問なんていませんよ」
仁「何も聞いてねェのか、…」
仁「オレが今日から映画部の顧問だ、オレが顧問やるからにはしっかり映画撮るからな」
漆「部員いませんけどね」
仁「っとにテメェ…!!大人への口の利き方がなってねェだろうが!」
漆と桜樹?さんが喧嘩しそうだ。
流「あの、えっと、部員はどうするんですかっ!」
仁「もちろんポスター作って宣伝だ」
漆がため息をついた。
またバチバチしそうな2人を止めていると、桜樹さんが時計を見て驚いた。
仁「やべっ、詳しいことはまた明日な!」
漆が今度こそ大きなため息をついて足を組んだ。
漆「…はぁぁ、…女の顧問が良かった…」
流「…あんたファンクラブあるのに…女たらしってこのことね」
漆「流朱だって近いうちにできるんじゃない?」
流「えぇ、…そうかなぁ、」
漆は片付けをして、部室を出て行った。