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手の温もりに触れて/wrwrd
相棒組のお話となってます!!!!!!
誰よりも上を目指そうと努力するknさんと
そんな彼に置いていかれているんじゃないかと不安になっているutくんのお話です!
__ふと目を閉じる時があるんだ。
人ってさ、目閉じたら何も見えなくなるけど、気配とかで人を手で探れるでしょ?
でも僕は指先が触れそうで触れられないあいつの隣にいるんだ。
「シッマはすごいよなぁ」
「?どしたん大先生。らしくないで」
彼は、無意識に人を励ませるんだよね。いつもそんな彼に助けてもらってばっかりで、
自分は何も出来なくて。
「いいや。なんでもあらへんで」
へにゃっと安心したように笑って見せる。
彼は心配したような顔をしながらまだこちらを見ている。
あぁ、彼の手を握って一緒に行けたらどれだけいいんだろう。
いつでも頼れる彼の手が、いつかボロボロになって砕け落ちたらどうしよう。
僕はどう生きたらいいんだろ。
「____せ?」
あぁ、彼の存在自体が消滅してしまったらどうしようか。
僕以外の人が彼を忘れたらどうしよう。
「大せん____!」
そしたら彼は僕だけの彼になってくれる?
「大先生!!!」
「…どうしたん」
「どうしたもこうしたも、お前がぼーっとしとるから呼んでみても反応せえへんのやろ!」
「あぁ、ごめん」
「ったく…早行くで」
「お〜」
ぱちんといい音が鳴る。彼が僕の手をとってくれたのだ。
「なんで、手繋いだん」
「こうでもせえへんとお前またぼーっとするやろ。」
「置いていけばいいじゃん」
「お前やないといややねん」
作った笑い顔じゃない。嬉しくて顔が歪んじゃう。
「えへ、そっかぁ」
なんて情けなくへにゃっと笑う。
泣くにはまだ早かったかもしれないね。
ただただ僕がみんなの言葉の意味を理解しようとしてなかっただけで。
見えづらい視力だなぁ…
それから車に僕たちは乗る。
「そうやシッマ、僕凄い景色いいとこ知っとるんよ。行こうや」
「んー、まぁええよ。お前が運転やし。」
「ありがとぉ〜」
---
「ついたでシッマ」
「山?」
シッマこの景色を見せたくて、僕はここに連れてきた。それに今日は流星群があるってエミさんが言っとった気すんねんな。
「ここ、見覚えある…」
「えっそうなん!?」
「でも、大先生とこれてよかった」
それだ。そうやって君はすぐに優しさを出す。そんな優しさに甘えてしまって、
自分が辛いと思っている明日さえも君が幸せな、早くならないかなと思わせてしまうような明日にしてしまうから
「あ!流れ星やん!願い事せなw」
「流れ星じゃなくてもお願いすればええんちゃう?」
「なんそれw」
「wwwせやなあw」
そう言って手を合わせ、空に向かって願い事をする君の横顔を見ながら僕はずっと見ていたいなぁと願う。
「最後に願い事2人で決めて叫ぼうぜ!」
「ええよ」
ぱんっ!と勢いよく手を合わせて2人で叫ぶ。
『また来年も、シッマ/大先生と、幸せでありますように!』
「ぶっwww」
「まさか願い事まで一緒やとはなぁww」
でも心底君は今嬉しそうに笑ってるじゃないか。よかった、君が幸せそうで
「あの星が掴めればいいのになぁ」
なんて呟く。
「星って大先生みたいだよな」
「なんで?」
「手が届きそうで届かない場所におるから」
全く同じことを思う君は心の中では泣き叫んでいたのかもしれない
大丈夫。僕が全部君の悲しみを包んであげるから。泣いていいんだよ
「泣いていいよ、」
驚いたような顔をした君は、溢れ出る涙が星の光に反射され、輝きながら静かに泣いた。
---
「ただいま〜」
「鬱ぅ〜?どこに行ってたのかなぁ?って
シッマ!?大先生おまっ、シッマまで泣かせたんか…!?なんて最低なやつや…」
「とんちぃぃ!誤解やって!!」
「トントン、大丈夫。俺が泣いただけだから大先生は何も悪ないよ」
「シッマが言うんならええんやけど…
なんで泣いたん?」
君はそう問われると
「ないしょ」
と悪戯っ子のように笑った。
「大先生、困ってたら手伝うで。」
君のその何気ない言葉で、僕は気付けば笑顔になっている。
その声で、その指で、その胸で描いた不恰好な愛は、僕にはしっかりと伝わってるから。
あのとき君が叫んだその言葉、覚えていてね。
僕が君の悲しみを包んであげるから。
幸せを沢山あげる。ずっとずっと|未来《さき》まで
終わりました!!今回はut君メインでしたね。
次はsypくんメインの曲パロです!!
ぐっぱいまる!!!
next…ブレス・ユア・ブレス