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『何でも屋』1期1話〜8話一気見。
一気に観れる何でも屋1期総集編です〜!(`・∀・´)
もう一回見たいなって方は、全部見てはいかがでしょうか!
長いです!
ちなみに【○話】の横に〇〇視点って書いてあるのがあると思うんですけど、
書いていない場合、華野ヨウ視点です!
【1話】
皆様方は、このような話を聞いたことがないでしょうか。
森を深く深くにある摩訶不思議なお店。
そのお店に行く人は、若い女性から少し老けた男性と、いろいろな年代の人が店へ行く。
店で働いている店員は店主を知らない。
店の常連客も店主を知らない。
店を嫌う人間も店主を知らない。
店主を知っている人間は"居ない"。
お金や落とし物、殺しから消滅まで、なんでも叶えて差し上げましょう。
---
ある滑稽とした場所でのこと。
黄葉ラボ『見てください首領。今年も桜が開花する時期となりましたね。』
首領『……嗚呼』
ラボ『昨日はあんなに寒かったのに。今日はぽかぽかしてていいですね〜』
ラボ『明日お散歩でも行きますか?』
首領『拒否。』
ラボ『あ〜あ、いつものいつもの、はいはい。』
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【店内】
ラボ『さあ皆さん!お仕事のお時間で〜す!』
華野ヨウ『承知』
日向りむ『は〜い』
俺は『華野ヨウ』
この『何でも屋』の従業員を務めている。
のんびりまったりやっています。
とは言っても、そんなに簡単な仕事ではない。
まあつまり、『重大な仕事』ということ。
人の人生が変わるか揺れるか、それとも崩れるか。
それは俺たちが責任を持って動かす仕事。
隣にいる奴は『日向りむ』
ここの唯一の女性従業員です。
ここで働く前は、男性ショタボ配信者として働いてたらしいけど、
女性だとバレて炎上。
逃げてきてここで働いている。
でも、声はしっかりとショタボだがな(ロリボとかじゃないし)
りむ「ヨウく〜ん。今暇かな?」
ヨウ「ああヒマ。」
早速話しかけてきた。
りむ「パソコンかちゃかちゃしないといけなくて、店のことお願いできる?」
パソコンかちゃかちゃってなんだよ…
まあ意味はわかるっちゃわかる。
ヨウ「わかったよ。」
りむ「ありがと〜!感謝〜!」
と、言って従業員だけの部屋に行ってしまった。
ちなみに『黄葉ラボ』っていう人は、
従業員の上の人。
店を大体仕切っている。
他にも従業員は2人いるんだが…
ちょっと諸事情でいないんだ。
まあのちに話すよ。
で、この店で一番偉い人は、
『首領様』
あ、首領は名前じゃないぞ。
今でいうと…ほら、マフィアとか悪人団の一番偉い人に使われる身分みたいなものだ。
ここは別に悪いところじゃないぞ…!?
でも、治安は悪いかもな。
ヨウ「…周りからはものすごい悪く思われてると思うけど。」
う〜ん…今日は常連客はこないっていう話だし。
じゃあ誰も来ないかなぁ〜…
カランカラン…(店のドアが開いた音)
あ、噂してたら客が来た。
ヨウ「おかえりなさいませお客様。」
ヨウ『探し物から欲しいもの、お金も殺しも受け付けます。』
ヨウ『この"名"の通り、何でも叶えて差し上げましょう。』
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【2話】
誰だ?
見慣れない顔だ。
初のお客様か…?
だったら話はつく。
華野ヨウ『まずは、ソファーへお座りになってください。』
お客さん『あ、はい…』
ヨウ「ここに来るのは初めてでしょうか。」
お客さん「そ、そうです…なんかすみません…」
ヨウ「いえいえ、お客様が謝らなくていいんです。」
ヨウ「ではまず、お名前を聞いてもよろしいでしょうか。」
お客さん「あ、えっと…」
佐藤ルリ「佐藤ユリです…」
ヨウ「では、ご用件をどうぞ。」
佐藤ユリ「あ、あの、探して欲しいものがあって…」
これが僕の出番だな。
僕は何でも屋の探し物担当として、毎日働いている。
だからこれはお得意だぜ。
佐藤ユリ「えっと…小さい人形で、あ、手のひらサイズで…」
佐藤ユリ「子熊の人形を探して欲しいんです。」
佐藤ユリ「あれから1ヶ月探してるのですが、見つからなくて…」
佐藤ユリ「でも、大事なものなんです!」
佐藤ユリ「裁縫が不得意な母が、一生懸命に作ってくれた人形なんです…」
佐藤ユリ「お願いします…!」
これは、良くあるパターンの一つ。
勿論引き受ける。
"何でも屋"ですから。
……大体はあの場所かな。
ヨウ「では、代償として、アナタの感情を頂きます。」
佐藤ユリ「え、感情…?お金じゃなくて?」
ヨウ「この店は、人の感情をお金の代わりにしております。」
佐藤ユリ「あ、そうなんですか…」
ヨウ「明日またこのお店に来てください」
ヨウ「きっと、アナタが求めているものが見つかります。」
佐藤ユリ「あ…わ、わかりました…」
ヨウ「……」
---
【次の日】
佐藤ユリ『ありがとうございます!!』
ヨウ「いえいえ、大したことないですよ。」
佐藤ユリ「助かりました…!ありがとうございました!」
佐藤ユリ「あ、あの、代償って…」
ヨウ「大丈夫ですよ。もうもらってます。」
佐藤ユリ「あ、そうなんですか。」
ヨウ「では、気をつけておかえりなさいませ。」
佐藤ユリ「はい!ありがとうございました!」
ガチャン(ドアが閉まった音)
まず、人形がどこにあるかを調べるときには、人の記憶を探る。
店のドアには、感情感知センサーというものがあり、
一番強い感情の色に合わせて光る。
今の佐藤さんの場合、『赤』
『怒り』だな。
ここから俺は、ただ無くしただけじゃなく、何かトラブルがあったんじゃないかと思う。
それを調べるために、次は、佐藤さんの住所、電話番号、家族関係などを調べる。
ちなみに、父、長女、次女がいる。
その後、住所の周辺を探す。
まあ無かった。
だから次は、『音』を調べる。
物は"生きている"んだ。
だからその音を調べる。
佐藤さんの心臓の1分の心拍数と、とある場所で、佐藤さんの1分の心拍数と同じものがある。一致した。
そこまで行き、人形を発見した。
少し複雑でしょう?
わからないよね。わからないかもしれないよね。
まあ知らなくていいよ。
この『何でも屋』の従業員に、発明家がいるんだ。
変な発明ばっかするが、意外と使い道はある。
ガラクタをピッカピカの機械にすることだってできる。
名前は『八田ルル』
ハッキングと発明の天才。
発明はさっき話したが、ハッキングはまだしてなかったよな。
彼は何でも屋のハッキング担当。
何でも屋のアンチとハッカーと良く戦う。
システムを破壊・乗っ取られないようにだっけ。
まあそこらへんの話は難しいからわからない。
八田は、引きこもりだから何でも屋にはこない。
でも一応仕事はしている。
だから働いてることにはなっているらしい。
カランカラン(店のドアが開いた音)
日向りむ「殺しだった〜?」
日向が来た。買い物帰りか。
ヨウ「な訳ないだろ。だったら俺が担当してるわけがない。」
ヨウ「探し物だよ探し物。」
りむ「へぇ〜?代償は?」
ヨウ『怒り』
りむ「なんで?」
ヨウ「何でだろう…w、でも、怒りが丁度いい代償だったからさ。」
りむ「そうなんだ!」
りむ「でも怒りは怖いよぉ〜?」
りむ「まあ、無くしちゃったんだから。」
りむ「もう誰にも怒れない優しい子になっちゃったね。」
ヨウ「そうだな。」
カランカラン(ドアが開いた音)
客が来た。
ヨウ「…!おかえりなさいま…」
お客さん「彼奴を殺してください…!」
お客さんが指を刺したのは、
1人の男性だった。
---
【3話】
急だな。
急に「殺してください」というフレーズは初めてな気がする。
日向りむ「え、殺してほしいの?」
男「やめてくれ!やめてくれ!」
お客さん「遠慮なく殺しちゃってください!!」
男「許してくれ!頼む!ああぁぁやめてくれぇ…!」
男はとても慌てていた。
二人に何かあったのだろうか。
りむ「う〜ん…お客様、この男と何かあったんですか?」
お客さん「私を騙したんです!!」
お客さん「10万円支払わなかったら、彼氏殺すっていったんですよ…!?」
お客さん「だから、払ったら、殺したんですよ…!?」
お客さん「完全なる犯罪者です。」
お客さん「お願いです。殺してください…!!」
まあ確かに罪を犯している。
まあ殺すしかないか…
ヨウ「どうする」
りむ「な〜んだ。そんなに"簡単"なお仕事なんだ。」
りむ『僕、このお仕事は得意ですよ?』
お客さん「ほ、本当ですか!?!?」
お客さん「だったら殺してください…!」
りむ「承知しましたっと!」
りむ「さあて、どんなふうに殺されたい?まずは…」
りむ「いや、ストレートでいいよね?」
りむ「失格者の言うことなんて聞かなくてもいいよね?」
ヨウ「わっ…血飛沫やば」
---
りむ「今日は簡単だったなぁ〜」
りむ「後処理もすぐに終わっちゃった!」
ヨウ「あのさ…殺してよかったのか?」
りむ「いいでしょあの男。」
りむ「そもそも、依頼なんだから殺さないといけないし。」
りむ「まあ少し強引だったけどね〜」
確かに依頼だ。
何でも屋は必ず依頼内容は達成しなければいけない。
だから拒否という選択肢はない。
ヨウ「ちなみに、代償は?」
りむ「もうもらってるよ!」
りむ「『悲しみ』を貰いました〜!」
ヨウ「悲しみ?なんでだ?」
りむ「殺して良かったって思ってほしいからかな。」
りむ「本当は殺してほしくないって言われたら、逆にこっちが面倒。」
りむ「まあそもそもあちらから文句は受け付けないけどね。」
ヨウ「そうだな。」
プルルルルルル
電話がかかってきた。
電話は、会社側とかの人の依頼。
もしくは外国から。
ヨウ「はい、此方は何でも屋です。どういったご用件でしょうか。」
お客様『…○□会社を消滅させてください。』
ヨウ「殺しの内容ですね。承知しました。」
ガチャン(電話を切った。)
りむ「じゃあ僕がやってくる!」
りむ「ぜ〜んぶ、1匹残らず、倒してきてあげる!」
りむ「じゃ!行ってきま〜す!」
ヨウ「え、あ、ああ、気をつけて。」
早いな…
---
【4話】日向りむ視点
りむ「さあて、順調にやれてますよ〜?」
りむ「そもそも相手にならないって〜」
と、声に出ちゃうぐらいつまんない。
前はもっと面白く強いところあったんだけれど。
ここは小さい会社だし、弱いね。
まあ殺し屋じゃない僕が言うのもあれだけどね。
りむ「あ、いた。」
そこにいたのは〜?
しゃちょーだ!!
なのでさっさと終わりたいと思いま〜す。
りむ「ねえねえしゃちょー」
りむ「地獄に行くか、天国に行くか。」
りむ「運命の時が来ましたね〜!」
○□会社の社長『え?』
---
りむ「帰るか〜」
りむ「ん?」
ちょっと怪しげなドアを見つけた。
開いてみたら、部屋だった。
まあ部屋でしょうけど。
でも、気になるのはその先だった。
大きい猫の人形が全部首吊りにさせられてるのだ。
全部で10程度ほど。
その部屋の真ん中には、あるひとりの少女?がいた。
りむ「…ねえ君大丈夫?」
返事はない。
もしかして死んでいるのか?
だが、息がある。
少し荒いが、ある。
嗚呼、そうか。
人質ってことか。
りむ「僕、何でも屋っていうお店の従業員なんだけど…」
りむ「君は?」
¿¿¿『っ…』
りむ「そうだ。君の願いも叶えてあげるよ。」
りむ『君の願いも叶えてあげる。それが何でも屋だから。』
¿¿¿『…ぁ…あ…』
¿¿¿『な…な…ぇ…』
¿¿¿『名前をつけてください…』
明らかに、死にかけの声だった。
りむ「…ねぇ、他には?それだけじゃつまんないよ。」
りむ「他に何かあるでしょ?」
---
【5話】
日向りむ「ってことで!」
りむ『何でも屋に、新しい従業員が入りました〜!』
りむ「嬉しいなぁ〜!」
華野かのヨウ「いやどういう状況!?」
家に帰ってきたら、この有り様だ。
何故か、あるひとりの少女が従業員になったという。
でも、俺が出かけたのも短時間だ。
そんなに早く決まるわけがない。
何でも屋は厳重だ。
今まで何百人もの人が、従業員のオーディションに脱落した。
でもそんな簡単に…
ヨウ「な、なあ、この子は…採用されたのか…?」
りむ「僕が採用したよ?」
ヨウ「は、はあ?」
採用する人は、主に首領様か、黄葉ラボさん。
だから、日向から採用はできないはずだが…
ヨウ「こ、こいつは誰だ…?」
¿¿¿『………』
りむ「新しい従業員だよ?勿論ラボさんからの許可も頂いている。」
りむ「首領様からも、ね。」
ヨウ「!!」
首領様から採用なんて、だいぶすごい人なんだろう。
と、そう思い込んでいたのは、この瞬間だけだったんだろう。
¿¿¿『あ、あの…私…ただの一般人なんですけど…』
¿¿¿『お役に立てなかったらすみません…』
!?
大人しく、囁くぐらいの声で話されたんだが。
---
日向から話を聞くと、日向が任務中に人質にされてた少女がいたので連れて帰ってきた。
帰る途中で願いを聞いたら、「仕事が欲しい」と。
「どんな仕事がいい?」と聞いたら、
「助けてもらったアナタと一緒に仕事がしたいです。」
と言われたそうだ。
---
ヨウ「へぇ…名前は?」
りむ「それを決めてほしいんだよね」
ヨウ「え、決めろよお前が。」
りむ「僕そういう担当じゃないし〜」
りむ「なんならヨウくんの方がネーミングセンスいいと思って〜」
ヨウ「はぁ…?」
りむ「ねっ?いいでしょ〜?」
甘え上手なのが日向りむ。
でも名前なんてつけた事ないしな…
つけてみたいって気持ちもある。
ヨウ「…はぁ〜…じゃあ別に…」
ヨウ「"ユウ"とかどうだ?」
りむ「はあ!?ネーミングセンス無かったねヨウは!」
俺…なかったんだ…
シンプルにユウとかどうかって思ったんだけれど…
まあいっか。
りむ「僕が決めてあげる!えっとねぇ〜…」
りむ「"キララ"とか!?」
は?
ヨウ「キラキラネームじゃねえか。」
りむ「え〜?別に良くな〜い?」
ヨウ「この人が悲しむだろ!(いずれ)」
ピコンっ!(ヨウのメール着信音)
久しぶりだな、メールなんて。
今の時代LI○Eだからな。
…ん?
八田やだルル『今の話全部盗聴器で聴かせてもらった。』
八田ルル『一応案を作ったぞ。』
聴かせてもらったって…何様だよ。
で?その案とは?
『羽瀬川オルカ』
………
ヨウ「おい見ろ。」
りむ「ん?」
………(沈黙が何秒か続く)
ヨウ「もうこれにしよう!」
りむ「そうだね!しっかりと決まっている!」
りむ「君の名前は!」
りむ「"羽瀬川オルカ"だよ。」
ついに名前が決まった。
どうなるかとおもったが…
意外と早く決まったな。
羽瀬川オルカ「はい!精一杯働きます…!」
何でも屋は名前も決めてあげます。
---
【6話】羽瀬川オルカ視点
【次の日】
華野ヨウ「店番よろしくな。」
日向りむ「よろしく〜」
羽瀬川オルカ「オッケー」
自分は羽瀬川オルカ。
何でも屋の新人従業員やで!
だから店番ぐらいできるっちゅーの。
オルカ「客対応しとくで。」
ヨウ「…てかさ。」
ヨウ「いつのまにタメ口に…?」
りむ「そんなのどーでもいいってば!」
ヨウ「あと何故関西弁…?」
りむ「気にすることじゃないじゃ〜ん。」
まず先輩たちがタメではなしとるから、タメにしたんや。
タメの方が楽やねん。
それで、何故関西弁かって、
テレビを初めてみた時に、関西弁を喋っとるキャラがおったんやて。
それがめちゃカッコいいんやて〜
だから関西弁しか勝たん!になったってことやねん。
でもいややねん!
関西弁しか勝たないのに、それに嘘をつくのは嫌やねん!
だから本音のままいるんやで。
ほな、よろしくなぁ〜
先輩が出かけてったので、オルカちゃんが店番や。
ラボくんもいるけど〜…
上のものって言うからねぇ〜
う〜ん…そやな…何しようか
お掃除でもするか。
ぷきぷきぷきぷきぷき
終了するで〜
…あ、5回拭いただけで掃除になるやろ!!
まあいいねん。
掃除になればいいねん。
そもそも掃除することなんて、絶対じゃないからいいやん。
カランカラン(店のドアが開いた音)
!!客が来たで〜!!
オルカ『おかえりなさいませお客様』
オルカ『探し物から欲しいもの、お金も殺しも受け付けます。』
オルカ『この"名"の通り、何でも叶えて差し上げましょう。』
お客様『ここって本当に何でも叶えてくれるんですか…!?』
オルカ「叶えてあげますよ。必ず。」
お客様「だったら、お願いしたいことがあるんです。」
お客様「配信でバズりたいです…!」
ん?
配信ってなんやねん。
オルカ「配信ってなんやねん…」
お客様「え、知らないんですか…!?」
オルカ「知らへん。前までどっかの人質になっとったから、最近のすごいやつ知らへんのやて。」
オルカ「一から教えてくれん?」
オルカ「あと…」
オルカ「新人舐めたらあかんで?」
オルカ「頑張るんで」
---
【7話】
(あれから一時間後)
華野ヨウ『何やってんだ…?』
羽瀬川オルカ『今、配信という言葉と、バズるっていう言葉を徹底的に調べとるねん!』
ヨウ「おいまさかお客様待たせてんのか…!?』
お客様「いえいえ、大丈夫です。」
ヨウ「あ、すみません…まだ新人でして…」
お客様「大丈夫です。もう本人から聞いているので。」
ヨウ「あ、そうでしたか。」
まず、お客様は配信でバズりたいと。
バズるってことは、めちゃくちゃ人気になるってことだよな…?
まあネット関係は日向の担当だし、
日向呼ぶか。
---
りむ『僕そういう系無理〜』
はあ!?
ヨウ「いやお前ネット関係担当じゃねえか!」
りむ「配信系とかは無理なの!」
りむ「元々やってなかったしぃ〜」
りむ「ネット関係っていうのは、炎上とか、争っちゃったりした人とかの相談にのる」
いやもうできそうだけれど…
できないのもおかしいような…
りむ「僕はそういう系担当じゃないよ〜」
りむ「でも〜…」
りむ「ココちゃんなら、担当一番近いんじゃない?」
---
美夜ココ『僕の出番ですか?』
りむ「そうだよココちゃん!」
ココ「ふ〜ん…で、依頼内容は?」
ヨウ「お客様が、配信でバズりたいと。」
配信だからなぁ…、動画でバズりたいとかだったら、日向だったんだけれど。
ココ「へぇ〜…」
ココ「お客様、つまり配信の同時観覧数を増やしたいということでしょうか。」
お客様「あ、はい!」
ココ「ASMR系、伸びますよ。」
あれ、なんか嫌な予感しかしない。
ココ「女性ですよね?」
お客様「はい。女性です。」
ココ「だったら話がつきます。」
ココ「ネットには、変態たちがうろうろとうろついていますからねぇ〜…」
ココ「ちょっとこちらの小部屋へ。」
お客様「わ、わかりました。」
---
………
りむ「やっぱココ君だねぇ〜」
ヨウ「おい!18禁の世界へ連れ込もうとしてるだろあいつ!!」
りむ「でも、バズる方法といえばこれじゃな〜い?」
お客様にやばいことしようとしてないか…
でももし、お客様がASMRを配信でしたら…
…バズるのか?
知らないけれど、成功を祈るか…
一時間ぐらい経った時だった。
ガチャン(小部屋のドアが開いた音)
ココ「お客様帰るって。」
!?
まさか…だよな。ココが失礼なことして…!?
お客様「おかげでバズれるかもしれないです!」
お客様「ありがとうございました!」
…?
ココ「…僕は必ず成功させる。」
ココ「そして、ASMRの沼に飲み込ませる最強の従業員。」
ココ「さあて、お客様。」
ココ「未知の世界へようこそ♡」
ココ「あなたの『苦しみ』はいただきましたよ♡」
相変わらずやばいやつだった…
---
??『な、従わなかったら…』
シャキン…(??がナイフを取り出す。)
八田ルル『や、やめてください…!!』
??『じゃあ、俺の言う通りにしろ。』
ルル「嫌です…!」
??「ふ〜ん…だったら。」
??「力ずくだな。」
---
【8話】
ヨウ「………」
八田と全く連絡つかないのだが!!!
はぁ…頼みたい仕事があるんだけれど…
八田しか出来ないから頼もうとしてるのに、
いないなら話にもならないじゃないか。
またハッキングとかなんかに夢中になってんだな〜?
何やってんだよ…
---
??『ジタバタ暴れるなって。』
??『のちに自由になれるよ。』
八田ルル『何するんですか…!?』
??『さあ…せめて君が自由になれるもの。と言えばいいですかね。』
??「…でも、君には本当にお世話になりましたよ。」
??「何でも屋を育てる一員となってくれて。」
ルル「…!?」
??「少し痛いかもしれないけれど、我慢できるよな?」
ルル「ゔぅ…何して…!(何かしてる…!)」
ルル「(あっ…意識が…)」
バタっ(八田ルルが倒れた音)
??「…混沌の…」
黄葉ラボ『混沌の戦場が、今始まる。』
ラボ『楽しみにしとけよ。』
---
カランカラン(店のドアが開いた音)
ドアが開いたな。
客か?
…違った日向だ。
ヨウ「…ん?あ、日向。」
ヨウ「おかえり」
日向ひなりむ「ただいま〜」
…ついでに八田のことも聞いとくか。
ヨウ「八田みたか?」
りむ「え?見てないけど…」
だよな…
りむ「なんなら、ヨウ以外見てない。」
ヨウ「いや別にその情報はいらない。」
カランカラン…(店のドアが開いた音)
!!
八田がいる。
八田が、引きこもりの八田が。
りむ「え!ルルくん!?お久しぶり!」
りむ「久しぶりの対面だね〜!」
りむ「元気だった?」
日向がどしどしいく。
ヨウ「おい日向、まだ外に出たばっかだと思うからそんなにどんどんと…」
ルル「……ろ」
ん?
なんか言ったような…
りむ「ごめん聞き取れなかった!」
りむ「もう一回言ってくれない?ごめん!」
ルル『ここから消えろ』
ヨウ「あ?」
りむ「え…?」
ルル「………消えろ。」
りむ「な、何言ってるのルルくん…?」
ルル「消えるんだ。今すぐに。」
りむ「どうして…?今日のルルくん、なんかおかしいよ…?」
ヨウ「………」
確かに日向が言っている通り、明らかにおかしい。
言うはずもない言葉を言い続けるんじゃ、すぐに気づく。
でも、何か変なんだ。
感情センサーが『黒』を示している。
黒の意味は、
『ヘルプ』
つまり助けを求めているということなのだ。
……もう誰も無くしたくないんだ。
ヨウ「……日向。」
りむ「な、なに?」
ヨウ「これは、依頼だよ。」
りむ「…え?依頼って、消えることが!?」
りむ「本当に消えるの!?」
すげえ勘違いしてるのだが。
ヨウ「違う。」
ヨウ「今回の依頼内容は、"助ける"ことが依頼内容。代償は無しだよ!」
ヨウ「あ、絶対殺すなよ?」
りむ「え?ん?あ、うん!」
ルル「……力ずくで意味を教えてやる。」
ヨウ「どうぞどうぞ。俺が止めてあげる。」
ルル「……」
ルル『誰が僕を止めるって?』
ルル『止めれるわけがねえよな。』
---
なんか変なところあるかもしれないです…(ルビの関係で。)