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なでこトーク
「千石ちゃん千石ちゃん」
「ついに月火ちゃんや斧乃木ちゃんのみならず扇さんまで私の部屋に来るように…!」
「はは、居心地がいいからかもしれないねぇ。駿河先輩のあの部屋より何倍も」
「さらっと神原さんのお部屋を貶さないで
あげて?扇さんまで、月火ちゃんみたいに週4で来るようになったらどうしよう…!」
「駿河先輩の汚部屋は、お部屋と言えない
ぐらいだけど。まぁ千石ちゃん、そう心配
しなくても、月火ちゃんや斧乃木余接ちゃんのように、入り浸るなんてことはないから安心
していいよ」
「本当かなぁ…?」
「酷いなぁ、清廉潔白で知られるこの僕を疑う
なんて」
「扇さんは清廉潔白どころか真っ黒でしょ?」
「千石ちゃんも言うようになったねぇ。
おと撫子時代だったら、きっと"ごめんなさい、撫子が悪かったです"って言うだろうに」
「あんまり嬉しくないな、その成長。
あとあんまり似てないな、私のモノマネ」
「そうだ仙石ちゃん」
「扇さん、それは信濃小諸藩の藩主でしょ?
ただの変換ミスで私を戦国武将にしないで」
「おや、知っていたんだ?僕はてっきり、
"仙石ってそれ、何処の赤髪の生徒会長よ"
ってツッこんでくると思ったんだけどねぇ」
「それはちょっと頭に無かったな。
というかあの仙石でよかったんだ、明らかに
私に当てさせる気なかったでしょ」
「千石ちゃんが物知りだったという事で」
「物知りの範疇を超えていると思うよ?」
「千石ちゃんがかい?」
「扇さんが」
「はっはー。まぁ、これは一般教養ではない
けれど、調べたらすぐに出てくるものだよ」
「井伊直虎みたいな?」
「お市の方とか浅井三姉妹の方に近いと思う」
「うーん、そうなのかな?私、あんまり歴史に詳しくないから言いにくいんだけど…」
「にしては普通よりも拾いにくいネタを
拾うよね。君、ちょっとズレてるん
じゃない…?」
「本気で引いて本気で言わないで?傷つくよ」
「いやぁ、本当にこうしてみると千石ちゃんは成長したなぁ」
「それは千枚通しの略でしょ?月火ちゃん
じゃないんだから、千枚通しなんて
使わないよ…」
「あれ、元のせんごくちゃんの漢字が
分からなくなってきちゃったや。なんだっけ」
「千の石で千石!さっきの千石でよかった
のに、無駄にツッコミをしちゃったよ…」
「向こう見ずなのは変わってないな、千石」
「エモい感じに締めようとしないで?
それただの悪口だから。さらっと呼び捨てで
呼ばないで?無駄にイケメンボイスっぽく
しなくていいから」
「おや、大好きな暦お兄ちゃん以外には、千石と呼び捨てにされたくないんだ?一応僕も
同一人物だけれど、それは別なのかい?
千石ちゃん」
「ん…んん…いや、別に呼び捨てが嫌とか、
その…暦さん、以外にはしてほしくないとか、
そういうのじゃ、ないんだけど…。思い出し
ちゃうから嫌なの…かなぁ…?」
「ふぅん、千石ちゃん自身も、何故嫌なのかは
分からないんだぁ?はは。そうなんだぁ?
ははは」
「え、どうしたの扇さん…?
(いつも割と怖いけど)いつもより怖いよ…?
笑い方が結構ホラーだから怖くなってるよ?」
「実はそんな事もあろうかと、千石ちゃんが
かつて思い馳せた阿良々木先輩を呼んでるん
だよね。なんでそうなるのか、原因解明を
しちゃおう!」
「…っ?!?ぅえっえっ!?ここ、暦さんを、
おおお扇さんが、呼んだの?!はぁ?!」
「あはは、その反応はどうやら、好きな人が
来たから、というのではないね。確かに言葉にするには少し複雑だねぇ千石ちゃん?
あははは、冗談だよ冗談。阿良々木先輩は
来ないよ、ははは」
「本当だよね?まさか、阿良々木繋がりで月火ちゃんを呼んでますなんて事じゃないよね!」
「必死過ぎでしょ……。大丈夫だよ、
君の案じていることは起こらない」
「本当に?本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当?」
「そんな繰り返し聞かれると流石の僕も
傷つくよ…」
「傷ついちまえ…」
「荒んでるなぁ、いつかの羽川先輩みたいだ…ごめんってば千石ちゃん。さっきの、阿良々木
先輩とエンカウントドッキリに関しては謝る
から」
「扇さんってさ」
「え?なんだい急に。惚れちゃった?」
「違うわ」
「久々にストレートにツッコまれちゃった。
やっぱり千石ちゃんにこう、きっぱり言われると、気持ちいいや」
「本当なんなのこの人…」
「なんなのと言われたら、忍野メメの甥っ子の
直江津高校在学生としか言えないけどねぇ?」
「神原さんに助けを求めたくなってきた…」
「あの人に助けを求めるとか、世も末だね」
「世を末に変えたのは扇さんだよ…」
「おや、これは失敬」
「随分前からだよ?というか扇さんに、
デリカシーというか人の心ってあるの?って
聞きたかったんだよ」
「その質問こそが、デリカシーに欠けていると思うけれどね」
「暦さんは、気づかず地雷をぶち抜いて、
自分も結構なダメージを喰らうけど、扇さんは念入りに確認した上でぶち抜いて、その上で
自分は全くダメージを喰らうことなく、紅茶を飲んでいる感じだよね、イメージとしては」
「所々キレなでこが出てきてるよ。ぶち抜く
とか、戦場ヶ原先輩じゃ無いんだから
落ち着いて」
「うがぁぁぁぁ!!」
「怪獣撫子になっちゃった…」
初、扇神コンビ以外の物語短編小説!
というわけで扇くんと撫子のコンビが、前回のするがトーク同様、脳死で会話をするだけの
内容でした。怪獣撫子は今後シリーズ化する
かもしれないです。嘘です。しません。
扇くんしか出てきていないので、そろそろ
扇ちゃんの出番も出したいところ。多分その時は羽川も出します。イナゴでも食べさせてね。
あらららぎ君談義でもさせようかな。
撫子が扇くんに対してどんな感情を抱いているのかとか考えたりしましたが諦めました。
扇くんは別に撫子に劣情は無い。愛情よりは
軽すぎるものを撫子に与えているんだ。きっとそうだ。うん。妹ポジだからね、うん。