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#4 12人の想い
🦖「すぅぅ…はぁぁ…」
体育館内で席に座り、深呼吸をする
今日はいよいよ抽選会
どこの高校と一回戦目戦うか決める、重要な日だ
🦖「緊張する…」
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⚡️「じゃぱぱ…」
じゃぱぱ以外の部員は、部室にあるテレビの生放送で抽選会を見る
全員が固まっていて側から見るときっと変な光景だ
俺らでさえこんなに緊張するんだ
きっとじゃぱぱはもっと緊張してる
頑張れ、じゃぱぱ…
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「それではボールを取ってください」
箱に入ったボールを取り、数字を見る
「20番!虹桃学園、一回戦目の相手は…」
「去年準優勝だった黒神高校でーす!!!」
その声を聞いて、心臓の音が大きくなる
1番恐れていたことが起きてしまった
一回戦目から黒神高校となんて…
運が良いのか悪いのか…w
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🦖「ただいま」
皆んながドアの前で待機していた
⚡️「おかえり!黒神高校やったな…w」
⚡️「まぁ、、なんとかなるやろ!w」
🦊「はいっ!俺たちこんなに強くなったんですもん!」
🎸「気合い入れて頑張りましょ!」
皆んなが笑顔で俺を見る
その笑顔に俺は安堵する
🦖「よし…強い相手でも、俺たちの力を信じるしかない!」
🦖「頑張ろう!!!」
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その後も地獄のような練習が続いた
中には耐えられずに熱中症になったり、疲労で立てなくなった子もいた
それでも、今日まで頑張ってきた
🦖「…いよいよだね」
目の前に広がるスタジアム
それは1年ぶりに見る県大会の会場だった
⚡️「ここまで頑張ってきたんや、」
⚡️「ここにいないのあさんやクラスメイト達の想いを背負って、、頑張ろう!!!」
🐸「あんなに練習したんだ!!!」
🐸「勝てない可能性0%だろっ!!」
🦊「夢の甲子園優勝に比べたら、こんなの序の口なんだ!!」
🦊「絶対勝つ…!!」
🎸「あいつらが虎になるなら、俺らだって虎になる!!!」
🎸「思いっきりぶつかってやるっ!!!」
🌷「ここで負けて、3年生最後の試合になんてさせません…!!」
🌷「甲子園が、僕たち3年の最後の試合になれるよう頑張りましょう!!!」
👓「あんなに動きや特徴を分析して、対策を考えてきたんだ!!!」
👓「できるできないじゃなくてやるんだ!!!俺らで!!!」
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🍗「今頃野球部県大会か…」
🐏「ほらー、そんなこんな言ってる間に野球部県大会行っちゃったじゃん!!」
ヒロくんに肩を軽く殴られ、思わず顔をしかめる
🍗「いてぇなぁ…」
🐏「転部のタイミング失うじゃん」
🍗「別に来年でも良くね?」
🐏「もー」
ため息をついて目の前の椅子に座るヒロくん
🐏「来年から入って実力が身につくの?」
🍗「…それは、」
🍫「…ヒロくん?そこ私の席なんだけど?」
腕を組んで立つえとさんに
それを見て苦笑いのるな
🍗「いっそのこと全員で野球部行く?」
🐏「お?」
🍫「なになに?やる気出てきた?w」
❄️「良いじゃないですか!」
そうは言ってみたが
🍗「いやでも…」
🍫「さっきの威勢どこ行ったー」
❄️「口だけですねほんと」
散々な言われようだな…
🍗「…のあさんってさ、見た?」
🍫「え?いや、見てない…」
🍗「不思議な人だよね」
❄️「ですね、」
沈黙が流れる
❄️「…今頃野球部の皆さんは試合でしょうか」
❄️「頑張ってほしいですね!」
🍫「まぁ、、勝てるでしょ!だって強いもん!」
🐏「だよね!!優勝候補高校だよ!!!」
🍗「そんなのあったっけ…w」
🍗「まぁでも…」
🍗「勝ってほしいな、」
教室でボソッと呟く俺らを
🍪「ありがとう…応援してくれて、」
🍪「これで、皆んな頑張れるんだ…」
陰で見守る誰かがいた
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🦖「いいか、作戦の通り動くんだぞ」
全員「おう!!」
🦖「それじゃあ各々立ち位置につこう!!」
🦖「シヴァさんはキャッチャー、たっつんはファースト、どぬはセカンド、」
🦖「なお兄はサード、うりはライト、もふくんはショート、」
🦖「〇〇くんはセンター、△△くんはレフト、そして俺はピッチャー…」
全員の手が和の中央に伸びる
🦖「黒神高校に絶対勝つぞおおおお!!!!!」
全員「おおおおお!!!!!!」
全員の決意が込められた叫びだった
ベンチから出て、青空を眺める
懐かしい匂いがそこにあった
太陽に照らされ、声援を送られながら俺たちは向かい合う
目の前にはガタイの良い黒神高校のキャプテン
帽子を取り、礼をするとともに
開幕のサイレンが鳴り響いた
おつなこ!!!