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キラキラの6年生
昇降口に、人がわんさかいた。
今日は4月7日。紛れもない、始業式の日だ。
スー、と深呼吸をする。狙いは4年生の時の担任である大北先生だ。大北一華先生。おもしろくて、優しくて、授業がわかりやすい先生だ。
去年、6年生の担任をしていた。可能性は、十分あるだろう。
「む…」
人混みをかき分けて、とにかく「村」を探す。
「あった!」
黄色い画用紙に貼られている紙。黄色い画用紙は、3組であることを意味していた。また、3組か。
恐る恐る、担任の名前を見る。
『担任 大北一華』
「きたああああっ!!」
大北先生が来た。
優香と直子がクラスメートにいた。花蓮はいいけど、乃々葉や彩葉、梨花とわかれたのは残念だ。
意気揚々とあいさつした。
「おはようございます!」
「紫央ちゃん!」
「大北先生!」
大北先生が、わたしのことを覚えていてくれた。それだけで、今後の学校生活がいい結果を招くと言っているようだった。
やった、よかった__
いい学校生活が、送れそうだった。
いい学校生活《《は》》送れていた。それなのに____