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気掛かり2
「え〜と言われてもなぁ。暮崖さんだけを特別扱いすることになってしまう。」
先生はそう言った。私は諦めない。
「1人ぼっちの人に少しでも安心してもらいたいんです。私ならやれます。」
「ほんとか?」
「ほんとです。全員を満足させて見せます。」
先生は少し考え込んだ。
「よし、ならいいぞ。やってみろ。」
その表情からは何も読み取れなかったが、私はとりあえず安心した。
「ありがとうございます。」
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私は早速考え始めた。
まず、やっぱりうまくいくようにするために柴谷と私はおんなじ班にする。まぁちょっと嫌だけどこれも委員長のお仕事。それで…今柴谷と席が隣の|結由《ゆゆ》も同じ班にしよう。時々2人で喋ってるし、私と結由は幼馴染だし。問題は男子なんだよなぁ。う〜ん、あの5人グループの2人を取ってくるかぁ。何だか平和そうな班だな。橘と市橋はそこまでベターっとした関係じゃないからその2人で。よし、オッケー。決まった。
残りの人たちもベターっとした関係だけ離せばできるしね。
10分後〜
やったぁできた!これで全員満足…柴谷はこれで満足か?まぁいいや。
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次の日
「はい、それでは暮崖さんに遠足の班を発表してもらいましょう!」
私は教卓の前に立った。なんどもここには立ったことがあるけど、今回が一番緊張するなー。
「1班…さん、…さん、………………3班は橘さん、柴谷さん、市橋さん、松原さん、暮崖さんです。4班は…………………。」
最後まで発表することができた。市橋は柴谷に笑顔でガッツポーズをした。柴谷もそれに釣られたのか、ニコッと笑った。まぁ、いいか。
キャアキャアうるさいなぁ。そんなに嬉しいか。
ま、いっか。
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そして当日…
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