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いちわ
今日から私は、雄英高校に入学する。
結果としては、筆記試験、実技試験の両方をクリアし、見事一位で合格。
「写真で見るより、ずっと凄いわ…」
私は校門前で、立ち止まってました。
本番に弱いタイプでは無いんだけどね。
いざってなると緊張する…。
「…よし」
大丈夫。きっと、上手くいく。
私のクラスは1-Aで、人数としては21人。
奇数で中途半端だ。
「扉大きい…?」
バリアフリーだか何だか分からないが、流石に大き過ぎるのでは?
意を決して扉を開き、挨拶をした。
「おはようございます」
返答は無い。勿論そうだ。
朝早く目が覚めてしまい、早く登校して来たのだから。
「席は…」
窓側の左端の列の、前から三番目の席で18番か。
この列だけ席が飛び出してる…。飛び出てる席の人可哀想。
席の場所を確認すると、すとんと椅子に腰を下ろし机に突っ伏した後、窓の外を眺めた。
「高いなぁ」
山辺りか何だか、街が見渡せる程の高さに建っているこの校舎は、
「とても眺めが良い」
自然と口角が上がっていた。
私は景色が綺麗で眺めが良い所が好きなのだ。
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『#名前#ちゃん、かぁいくてだいすきです!』
一人の女の子が笑う。
『私もだいすき!■■■ちゃん』
#名前#も一緒に笑っている。
『ずっと、なかよしだね!』
『うん!』
『…私もうかえらなきゃ!ばいばい』
#名前#が帰ると言うと、女の子は少し顔を曇らせて返事をした。
『またあしたも来てね!』
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『お母さん!ただいま』
『#名前#おかえり。誰と遊んでたの?』
『■■■ちゃん!』
乾いた音がした。
それが叩かれた音だと理解するのに数秒かかった。
『ぇ、?』
自然に涙が溢れる。
『その子と遊んじゃ駄目よッ!』
『その子はッ、■■■■なのッ!』
『■■■ちゃんは、そぉなの…?』
母親は#名前#の肩をそっと掴み、顔を見て言い聞かせた。
『分かった?』
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『あ!#名前#ちゃん』
女の子は顔を上げ、笑みを浮かべた。
『…』
『ねぇ?なんでむしするの』
『…』
母親に手を引かれ、無言で通り過ぎる#名前#を前に、女の子はとても悲しそうな顔をして、呆然としていた。
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ハッとして顔を上げると、もう結構な人がクラスに集まっていた。
「…」
とても、懐かしい夢を見た。
しかし、肝心の名前や顔は何故か靄がかかった様に思い出せなかった。
気付けば目の前で言い争いが起きていた。
クリーム色で何とも特徴的な髪型をした紅い眼の人と、紺色の整った髪型をした眼鏡の人が言い争いをしている。
「机に足を掛けるな! 雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか!?」
眼鏡さんが物凄い事言ってる。そんな深く考えた事無かったわ…!
「思わねーよ」
「てめーどこ中だよ 端役が」
制服を着崩し、不良っぽい見た目のツンツン髪君。 なんか不良(
起き上がった私に気付いた二人が私の方を向き、ぎょっとしたかと思えば、
「何故君は泣いているんだ!?」
眼鏡君が衝撃的なことを言い放った。しかも大きな声で。
「えっ?」
クラスメイトの視線が痛い…
それより私、今泣いてるの……?
「大丈夫かよ、てめェ」
ツンツン髪君はハンカチを差し出してくれた。優しい。
「あ、ありがとぉ…」
「何で泣いていたんだい?」
眼鏡君が聞いて来た。
私は涙が粗方止まったので、俯きがちになりながら言った。
「…夢、見てた。懐かしい」
「でも、もう大丈夫。二人のお陰でね。ハンカチありがとう。洗って返すね」
この言葉を聞いた眼鏡君は少し安心した様だ。
「…そォかよ」
ツンツン髪君は私から顔を背け、素っ気無く返事をした。
「ふふっ」
私は小声で笑った。
この高校生活、楽しめそうです!
1話がくそ長い…、1627文字なんだが?
こんな予定じゃなかったんだが?
あと、夢主ちゃんの設定ちょくちょく付け足すので、たまに確認してみてくださいね!
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