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2.初めまして
「 」セリフ
( )心情
( 動作、状況説明
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LAN side___。
未知の“アイドル部”に推薦された事を知った、その日の放課後。
一年生はA組B組C組とあり、一クラスから二人選出させるらしい。俺はA組の中で選ばれた一人らしいが、もう一人の人が誰だかは覚えていない。それほど衝撃的な事だったし。
後から確認したが、俺は普通科に入ったと勘違いしていたらしく本当は芸能科に入っていたようだ。クラスメイトが派手な人ばっかりな事に合点が付いた。学費などは特に変わらないようなので、困った事はなくそのままにするか。
今何をしているかと言えば、アイドル部の部室がある3階に向けて階段を上っている。今日は他のメンバーと軽く顔合わせをするとか何とか言っていた事を思い出す。
「うわぁっ!」
🌸「え. . . ?」
階段を見つめながら考え事をしていると、上から叫び声にも似た声が降ってきた。上を向く間も無く人が降ってきて、無事衝突した。
🌸「いったぁぁ、、」
「わ、すみせん!大丈夫ですか!?」
🌸「軽く腰を打っただけなんで大丈夫です」
打った部分の腰を手でさすりながら、本当の事を言って階段から落ちてきた人物に目をやる。
「あ!朝会った人や!」
🌸「あ、あの金髪頭の人か。」
👑「金髪頭やなくて、“西園寺美琴”です!」
🌸「めちゃくちゃホストみたいな名前だな」
(あ、はい。俺は川瀬蘭です。)
👑「うっ. . . それよく言われるんよね笑」
あまり聞かない名前に驚き、心の声とセリフが逆になってしまう程だった。まぁ、金髪頭だしピアス付けてるし(?)納得はいくな。
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金髪あたm…じゃなくてみことと会ってから色々と会話をした。
分かった事といえば、みこともアイドル部に推薦された人らしく同じクラスのA組だった。
どうせ行き着く先は同じな為隣に並んで歩く。数分もせずに辿り着き、みことが部室の扉のノブに手を掛けた。
🌸/👑「失礼します。」
声を揃えて入った部屋には既に四人が集まっていた。俺らが事故った分だけ遅れたようだ。
「よし!全員揃ったし自己紹介でもする?」
「そうだな。ちゃっちゃと済ませるぞ。」
俺らの姿を確認したピンクと水色のメッシュが入った水色頭の提案に、後ろ髪が赤色で茶髪の人が応えた。それを合図に全員が席に着くのを見て、俺も近くにあった椅子に腰を下ろした。
🌸「えーと、A組の川瀬蘭です。呼び方はなん
でも。これからよろしくお願いします。」
🍍「B組の“暇奈津”。右に全く同じく。」
☔️「C組の“雨乃小雨”です!よろしく!」
📢「C組の“柴崎入間”です。よろしく。」
🍵「B組の“緑野須知”です。お願いします。」
👑「A組の“西園寺美琴”です! お願いします!」
個性溢れるそれぞれの自己紹介が終わり、少しの沈黙が訪れた。みんな他者をどんな奴なのか見物しているようだ。俺といえば、それぞれが自我のオーラを放っており、こんなバラバラな奴らが一つにまとまるのか不安しか出ない。
沈黙を破ったのは、見た目がかわいらしく一瞬女の子かと思ったこさめ。
☔️「みことくんホストでもやってんの!?」
🍍「あ、それ俺も思ってた。」
👑「うぇぇっ!やってないよ!!」
📢「こさめ、あいつは隠したいんだよ( コソッ」
☔️「そういう事ね、黙っとくわ( コソッ」
👑「ほんまにやってないからね!?」
🍵「ふふっ笑」
四人は先に集合していたからそれなりに話せるのは分かるけど、みことも一緒に話の輪に入れてるのが少し羨ましい。気づけば俺は、一人何も言わずに置いてけぼりだった。
まだみんながどんな人とかは全然分かんないけれど、俺みたいに中身の無い人じゃなくて、凄い人達なんだろうなと密かに考えていた。
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ここまで読んで頂きありがとうございます!
次話もお楽しみに^ ^