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『強盗』
「父、さん‥」
___少年は何故父を呼んだ?
父が犯罪を犯していたからだ。
___犯罪とは?
"強盗"だ。
___少年は止めないのか?
止めたさ。でも体格差があった。
___誰か強盗をやろうと?
これは母親が言い始めたことさ。
___母親は?
自宅にいるんじゃないか。
___少年は今どうしている?
それは‥
「ッ、くそッ、がぁッ!」
足が折られてて倒れ込んでいるんだ。
___少年以外にそこには誰かいるのか?
父親の強盗場所の店員の死体ならあるさ。
___他には?
少年と死体以外には誰もいないね。
___サイレンが聞こえるけど?
あれはきっとこっちに来ている。
___少年は助かる?
答えはNO。
___何故?
それは‥
「そこまでだ!!!」
警察に捕まったからだよ。
___彼は無実?
YES。何もしてない、むしろ被害者さ。
___足は?
折れたままだ。
___警察も状況を見て判断したんじゃ?
NO。少年が犯人だと調査せずに決めつけた。
___少年の父親は?
とっくに逃げた。少年の足を折ってね。
___少年は諦めたのか?
答えはYES。
___何故?
それは‥
「チッ‥、!」
警察によってパトカーに押し込まれたからさ。
---
「俺がやった。それで満足かよ。」
___本当に?
「違うって言ったら解放されんのか?」
___さぁね。
「んで、俺の罪状は?」
___君の罪状は"強盗致死罪"だ。
「‥やっぱそれしかねぇよな。」
___君は犯罪に詳しいのか?
「まぁ、勉強と読書しかしてなかったもんで。」
___ならこの罪が何刑か分かるか?
「死刑だろ。」
___‥その通り。
「‥俺、何処刑務者行きなんだよ。」
___君はウォルクト刑務所行きだ。
「ウォルクト‥あそこか。」
___ウォルクト刑務所の事も知ってるのか?
「あんな有名な刑務所知らない方が珍しい。」
___‥君は死刑。これは変わらない事だ。
「死刑から変わったら適当すぎて嫌だな。」
___だが大人しくしてれば刑期は延ばせる。
「‥だから?」
___どうか死ぬまで大人しく罪を償ってくれ。
「無理な頼み事だなそれは。」
___何故?
「俺は死ぬまで自分でいる。そんで遺言で恨みを晴らす。お前らの言う通り動くかよ。」
___君は何をそこまで恐れている?
「‥恐れてなんかねぇ。腹が立ってるんだ。」
___足のこと?
「んなのどうでもいい。俺が言ってるのは、これが冤罪逮捕だからだよ。」
___冤罪逮捕?
「あれは父さんがやった犯罪だ。俺じゃねぇ。」
___‥君が犯人である証拠があるんだ。
「あるわけない。」
___罪を認めてくれ。刑期を縮めるぞ。
「‥」
___ギルド・ガリレアン。君は残り60日だ。