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トイレの花子さんは山田さん
ギミック
微メタです。
あたし山田さん。トイレの花子さんなの。ありふれた花子さんなのよ。
なんで山田さんかって?元々は山田さんだったからよ。
そう、あたし元々は人間だったのよ。
そうだ、ここを見つけてくれたお礼に、あなたに花子さんの秘密をおしえてあげましょう。たとえば…あら?
「ななちゃん!ここのトイレ、花子さんが居るんだって!花子さん見てみない?」
「え〜、怖いよ〜、嫌だぁ!」
お客さんが来たみたい、遊んであげましょうか。
とんとんとん
「花子さん、花子さん、いらっしゃいますか」
「や、やめようよりりちゃん」
「えー、でも、どうせいないからいいじゃん、ほら、返事返ってこないよ?」
『はぁい。』
「え?ななちゃん?」
「っひ!私じゃない!」
「え、じゃあ…」
『あたし、花子さん。』
「ひっ!や、やだ!あっちいって!怖い怖い!」
「りりちゃん、か、帰るよ!」
タタタタタタタ…
あら、帰っちゃった。つまらないの。
…まあ、花子さんのやることは、こんな感じね。いいお手本になったわ。
え?何で花子さんって言うのか?まぁ、[花子さん]は、役職名みたいなものねぇ、昔、山田さんと言ったら怖がられなかったからっていう理由もあるわ。
お化けにとって、怖がられないのは死活問題よ。流せないトイレと同じぐらいなのよ。
…あら、お時間ね。また会いましょう。