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地獄労働ガクエン
ABC探偵さんのシリーズ「地獄労働ショッピング」二次創作です。
BLにしようとしたら意味不明な気狂いシナリオになってしまいましたが、せっかく書いたので一応投稿しようと思います。
ご都合展開、解釈違い、失礼不適切な内容、拙い表現(大量)、登場キャラクター様への侮辱行為等あります。加えて頭に?マークが浮かぶシーン多々ございます。
作者様とファンの皆様、大変申し訳ありません!(土下座)
《主要登場キャラクター(敬称略)》
・橘 一護(たちばな いちご)
・上原慶一(うえはら けいいち)
・柳田善(やなぎだ ぜん)
・空知 翔(そらち しょう)
・謎の紳士?(オリジナルキャラクター)
時の流れに急かされるように流れる叢雲。
目まぐるしく過ぎていく穏やかな景色。
早朝の柔らかな靄に包まれた山の中を全速力で駆け抜ける少年がいた。
「間に合え...」
学ランの上着を風にはためかせ、ぼさついた黒髪を荒ぶらせながら走るその少年は、息もつかぬまま重たい門が今にも阻もうとしている建物の中にその身を滑り込ませた。
「セーフ...」
そのまま靴をスムーズに下駄箱に入れて、階段の4階まで駆け上がっていく。
キーンコーンカーンコーン....
「あ。」
教室に入る前に、その音は鳴り響いた。
黒髪の少年は、教室の扉にかけた手をそっと下ろす。そして見るからにうんざりした表情を浮かべ、足を引き摺るようにしてのろのろと階段を降りていった。
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ここは『XX県立 地獄労働学園』。
山の中に位置する、自然に囲まれた高校である。
この学園には他には存在しない特殊な校則がいくつかあり、破ったものにはそれ相応の罰が与えられる決まりになっている。そのうちの一つの校則を破ってしまった彼は、苦虫を噛み潰したような顔で職員室へと向かった。
<地獄労働学園校則第1条>
**『学校に遅刻した者はいかなる理由があっても遅刻証明書を首から下げること』**
学校に遅刻した者は、一階の職員室にある遅刻届に『名前』『学年』『クラス』『遅刻した理由』を書き、その日一日中首から札を下げておくことが決まりなのであった。
彼は億劫に思いながらも、その遅刻届を取りに職員室にへと向かう。
その時であった。
「!」
階段を降りてすぐの曲がり角で少年は他の生徒にかちあい、二人は互いにあとずさった。
互いに顔を見ると、どこか見覚えのある顔だと感じたがなぜか思い出せない。
気まずい時間が流れる前に、相手側から謝罪が飛んできた。
「...あ、ごめんね。前を見ていなかったものだから... 」
謝罪をした彼は艶のある黒髪で、少し長めの後ろ髪は一括りにされていてすっきりとした印象だった。瞳は紫色でどこかミステリアスな雰囲気を感じさせる。しかし、高校生にしては人生経験がありそうな顔つきでもあった。
「あ、すみません。こちらこそぼーっとしてました。」
ボサボサ髪の少年は赤い瞳を瞬かせつつも、一足遅れて謝罪する。
「僕は3年の柳田 善。君は、見たところ1年生だね。」
柳田の視線の先、ボサボサ髪の少年の胸元には、貨幣のような形をした赤色のバッチがあった。1年は赤、2年は青、そして3年は緑であり、学年の見分けがつくようになっている。
「あ、はい、俺は橘 一護です。」
一護は顔に貼り付けた絆創膏を指先で少しいじりながら、居心地が悪そうな様子で柳田に向き合っていた。
「あー...もしかして遅刻した?災難だね。」
「柳田先輩もですか?」
「いや、僕は先生に呼ばれて資料を取りにきたというか。」
「そうなんですか。」
二人は当たり障りのない会話を済ませた後、軽く別れの挨拶をしてそれぞれが向かう場所に向かって歩き出した。一護は職員室で遅刻届を受け取り、それを首にかけて再び教室へと戻った。軽く頭痛がした。
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授業中の教室の中は、人っ子一人いないのではないかと錯覚するほどの静けさであった。
それもそのはず。地獄労働学園第2条 『授業中は一切発声禁止』という校則があるからだ。
この校則を破った者は、学園の地下牢に連れて行かれるという噂が飛び交っている。しかし実際に地下牢送りにされた者は見たことないので真偽は分かりかねる。
一護は校則を遵守し、無言のまま窓際の列真ん中の席についた。授業は淡々と進められていった。
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一時限目が終了した。チャイムが鳴った途端、教室中の張り詰めていた空気は一気に|弛緩《しかん》し、皆口々に思い思いの談笑を繰り広げ始める。
ぼんやりとした頭で学校の窓から見える山の中を見つめていた一護は、後ろから突然肩を叩かれほんの数mm飛び上がった。
振り返ると、そこには白髪で端正な顔立ちをした男がいた。
「一護君、何見てるの。」
スカイブルーの瞳に見つめられ、一護は思わず名前を呼ぶ。
「...空知 翔、さん。」
「いや、なんでフルネームにさん付け?同学年同級生なのに...タメでいいよ。」
「いえ、なぜか『さん付け』しなければならない気がするので...」
一護は空知と話すときは敬語を貫くことにしている。理由は知らない。
「それにしてもさぁー、授業中一切の発声なしって流石に鬼畜すぎるよね。質問もできないのかな...」
「さぁ?やってみたらどうですか。」
「いやいや!あの噂が事実だったらどうするの!?俺を実験台にでもする気!?」
そんなことを話していると10分はあっという間に過ぎ、二時限目のチャイムが鳴り響いた。
空知は無言に戻り、そのまま席に戻って行った。
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一護がぐっすりと眠っている授業中に事件は起きた。
「ハックショイっ!」
静寂の広がる教室の中に、爆音のくしゃみ音が響き渡ったのだ。おそらくこの教室だけでなく、上下の階ぐらいには余裕で届いているのではないかと思うほどの大音量だった。
その音で目覚めた一護はくしゃみの主を見る。それは黒髪ロングの女子だった。口元を両手で覆っているが、その手と手の隙間から見開いた目と青ざめた顔が見える。周りは動揺していたが、誰一人として言葉を発する者はいない。やがてその女学生の顔はみるみるうちに赤らんでいった。
と、その時、突然暗闇が教室中を覆い尽くした。昼間であるというのに隣の席の人影すら見えない暗さである。しばしの無音。
やがて明かりがついた。それと同時に授業終了の合図のチャイムが鳴った。
先程まで席に座っていたあの女学生は、たちまち消え去っていた。
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「また一人犠牲者が出たか。」
金髪の男は、暗い学園長室で一人抑揚のない声で呟いた。
革張りの高級そうなソファに深く座り、無表情で煙草を吹かしている。
「まぁ、仕方がないだろう。それに、こちらとしても好都合だ。」
そう言って札束を手際よくめくる男の瞳には、燻った紫煙が怪しく映り込んでいた。
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あの噂は、本当だった。
きっとあの女学生は地下牢に連れて行かれたのだ。
その恐怖が教室中を渦巻き、瞬く間に隣の教室、そして他学年にも知れ渡っていった。
昼休みになり、一護は空知と校舎外の花壇の近くのベンチに座り、昼食を食べながらそのことについて話し合った。
「あの子さぁ、どこに行ったんだろうね。」
「...さぁ?」
二人の頭の中で今日の二時限目のできごとがフラッシュバックする。彼女は本当に地下牢に連れて行かれたのか。
「...あの、ちょっと提案があるんですけど。」
「...え、なに?」
そこで一護がおもむろに口を開く。空知は一護のまじめくさった顔に嫌な予感を感じ取ったが、とりあえず耳を傾けた。
「今日の放課後、学校探索しませんか。」
「...へ?」
空知は引き攣った表情を浮かべて固まる。
「やっぱり、はっきりさせた方がいいと思うんです。このままじゃ、他生徒も|碌《ろく》に授業が受けられないと思いますから。」
「いや、でもさ、喋らなければ牢送りにはならないわけだしさ。それに、なんかこの学園について深掘りすると厄介なことになりそうだし...」
「それでも、俺は真相を突き止めたい。」
一護の赤い瞳に迷いはなかった。これまで黙ってこの学園の校則という名の意味不明な拘束に従ってきたが、彼はとっくに限界を迎えていた。胸の前に下げられた遅刻届の札が風に揺れる。
「...俺は、ついて行かないからね。」
空知は情けない声でそう呟くと、がむしゃらに弁当を貪り始めた。
「わかってます。」
「わかってますって!?」
一護は初めから空知になど期待はしていなかったので、決意のこもった目で校舎を見据えた。そして購買で買ったクリームパンを頬張り、グレープフルーツジュースを胃の中に流し込んだ。
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ついに放課後になった。
幸いなことに三時限目以降は誰一人として消える者はいなかったので一護は安堵する。カバンを持って教室を出る。
「...本当にいくの?」
空知が周りに聞こえないように一護の耳元で静かに問いかける。
「はい、行きます。」
その答えを聞いて空知はもどかしそうに足踏みをする。
「....もう、わかった!俺も行くから!」
「...空知さん、本気ですか?」
「後輩が頑張ってるのに、ここで俺だけ逃げたら立つ瀬ないでしょ。」
「...えっと、俺たち同学年ですよね?」
「...ん?あれ、そうだよね?...なんで後輩なんて言ったんだろ...」
謎の違和感が残るが、二人はそのまま学校探索へと出発する。
歩き出そうとしたところ、一護は突然後ろから声をかけられた。
「あ、一護くん、ちょうど良いところに。」
話しかけてきたのは今朝廊下で会った3年の柳田だった。
「君にこれを渡しておきたくてね。」
そう言ってポケットから取り出したのは猫が描かれた金色のライターだった。
「これ、校則違反じゃないですか?」
一護がそのライターを見下ろすと柳田は首を横に振った。
「これはね、実はライターじゃないんだ。君が困ったときに役に立つはず、多分、おそらく。」
「...ありがとうございます。」
そうして一護と空知は学校探索へと足を踏み出した。
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学校の地下に降りてから十数分。一寸先も見えぬような暗闇の中、一護は重たい体を引きずるようにして歩いていた。四方八方から誰かが歩くような音や、風が吹き込んでくる音、唸り声のような音も聞こえてくる。
一護はあまりの重さに一つため息をついてから口を開く。
「...あの、空知さん。そろそろ離れてくれますか?」
一護の体が重かったのは、他でもない空知が原因であった。彼が一護の腕にしがみつき、目を閉じながら体重を全載せしているのだ。
「一護君...よく大丈夫だね!?見えないの?あいつらが...」
一護の視線の先には無数の白い靄のようなモノが居た。彼らは口々に未練たらしい呻き声をあげている。
「そりゃあ見えますけど。」
「見えますけど、じゃないでしょ!?これ以上先は絶対行っちゃいけない場所だよ!?俺にはわかる!」
「いや、俺にもわかりますよ。」
「じゃあなんで戻らないんだよ!?」
空知は今にも泣き出しそうな声で一護の腕を引っ張り続けている。白く浮遊している彼らは、一護たちを見ても何もしてこない様子だった。しかし二人はその奥の方から凄まじい呪力を感じとっていた。
「俺たちで闇を祓いましょう。」
「なんかのアニメにでも影響されてるのか知らないけど、厨二病で命を捨てるなよ!?」
一護は仕方ない、といった様子で立ち止まった。
「じゃあ、ここからは俺一人で行きます。空知さんを危険な目に遭わせるわけには行きませんから。それに勝手に意味不明な二次創作書いてる作者Sが行けって言ってますし。」
一護は揺るがぬ決意で空知のことを振り払った。どこかの誰かに言葉のナイフを刺しつつ、脇目も振らず奥へ奥へと進んでいく。
「一護くーん...! __急にメタ発言はやめて...__」
空知の情けない呼び声は靄の向こうに霞んでいった。
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奥へ進んでいくと、一護はあるものを発見した。人骨だった。
なんとか冷静さを保ちながら、足にまとわりつくドロリとした空気を押し切るようにして一護は前へと進む。
ふと顔を上げると、少し先の方から仄かに灯りが漏れ出ていることに気づく。ここに来るまでずっと真っ暗だったので、怪しげに思いながらも慎重に近づくと、何者かの気配を感じたのと同時に湿っぽいものが擦れるような音がした。
「う〜ん...キミは違うなぁ。」
光の漏れる壁の向こう側から、何者かの声が聞こえる。一護は息を殺して壁に近づいた。
「ごめんね。せっかくここまで来てもらったのにね...」
声の主と状況を確認するためにそっと壁の向こう側を覗き込む。すると、信じられない光景が一護の視界を奪った。
壁の向こうには真っさらな部屋があり、その中央に不自然に同じく白いソファが置かれていた。その上に黒いコートを着た紳士のような見た目の男が一人と、先ほど行方を眩ました黒髪の女子生徒が乗っていて、男の方は彼女の首筋をまるでアイスクリームを食べるかのように舐めずさっていた。
一護はドン引きして静かに後ずさる。その時だった。
「キミは全然甘くない。甘くない奴はいらないんだよ。」
そう言って男がケーキ用のナイフを取り出し、それを振り上げて女子生徒に斬りかかろうとした。
一護は咄嗟に飛び出してそのナイフを持つ男の右腕を片手で制した。
男は一護を見ると驚いた顔をして女子生徒を手放した。女子生徒は恐怖を顔面に貼り付けたまま、必死の形相でその部屋から逃げ出していった。
「貴方は何者ですか。」
一護が冷静にそう尋ねると、相手はニヤリと気色の悪い笑みを浮かべながら
「名前を聞きたいならまずは先に名乗るというのが礼儀でしょう?」
そう言って奴は一護の反応を待った。嫌に相手を観察するような目である。
「貴方のような不審者に名乗る義理はありませんね。」
「そうですか、であればキミも私のことを知る必要はありません。」
そう言って奴は一護と距離をとった。
「見たところ、手練のようですね。お手合わせ願いましょうか。」
そして挑発的に右の手の甲を見せて指を曲げる。
一護はため息をついてやる気のなさそうな顔で学ランのポケットを探る。
「時間の無駄です...とっとと警察に突き出しますよ。」
そしてスマホを取り出すが、ここは地下なので無論圏外だ。
「残念でしたね。橘一護君。」
奴は突然一護の名前を呼んだ。一護はハッとして顔を上げる。
「この学校の生徒の名前は全て把握しておりますよ。なぜなら私は、**地獄労働学園の理事長ですからねぇ!!**」
そう言って奴は高らかに笑った。一護は白い目でそれを見ると、勢いよく駆け出して来た道を引き返した。
「逃しはしませんよぉぉぉぉぉぉ!!」
凄まじい速さで理事長は一護に追いつくと、彼のことを思いっきり床に押し倒す。右半身を強打した一護は、痛みを逃すように呻き声を上げるが痛みはそう簡単には引いていかない。
すると、うつ伏せの一護に覆い被さった理事長はあることに気がついた。
「...貴方、まさか!」
そして先ほどよりも1オクターブほど高い声で大笑いし始めた。
「あははは!!!貴方、私が長年求め続けていた至高のスイーツじゃないですかっ!」
理事長は丹精を込めて整えたオールバックが乱れることも気に留めず饒舌に喋り続ける。
「甘美で麗しいこの香り...まるできめ細やかな泡を閉じ込めた雲よりも軽いスポンジに、雪のように瞬く間に溶けるまろやかなホイップ、そして暖かな気候ですくすくと育て上げられた宝石のような完熟ストゥォロォゥベリィー...まさに貴方はショートケークですっ!」
「は?お前さっきから何言ってんだ?」
一護はあまりに意味不明な理事長の言動行動に目眩を起こし始めていた。しかし理事長の奇行は止まることを知らない。
「私は今まで貴方のような逸材を見つけるためにこの学校の理事長であり続けました。しかし、やっと今日、初めて!逸材に出会えた!これは歴史的な瞬間です!」
「え、マジで何言ってんのかわかんないんだけど...」
一護はそろそろ本格的に気持ちが悪くなってきた。
「それでは、味見させていただきたいと思います。」
理事長は一護の首筋をざらりとした汚らしい舌で舐め上げる。一護はゾッとして身震いした。
「...あぁ!これが伝説のショートケーキ!最新のスイーツというよりは少し古めかしい...ゴホン。クラシカルな味わいです!まだ若いのに達観した冷静な性格だからでしょうか?」
「軽くディスらないでください。...いや、褒めた?」
一護は首を横に振る。相手のペースに流されかけていることに気づき、そんな場合ではないと思考を巡らせた。相手はかなりガタイがよく、力で押し返そうにも細身の一護では歯が立たないだろう。かといって誰かに助けを呼ぼうにも連絡手段は使えない。万事休すかと思われたその時。
ポケットの中でカチリと微かな音がした。するとそのポケットから光が溢れ出し、瞬く間に真っさらな部屋の中を黄金色に染め上げた。
「目が、目がぁぁぁぁ!!」
理事長は汚らしい舌をしまい、次の段階のために用意していた果物ナイフを取り落とした。そしてその光から逃げるようにして両手で目を覆い、一護から離れてソファの後ろに逃げ込んだ。
「オラァァァ!!」
聞いたことのない声がして振り向くと、空知がものすごい剣幕で駆け抜け、その勢いのままおっさんの顔面左側に右ストレートを喰らわせていた。ゴリッという珍妙な音がしたかと思うと、その次の瞬間にはおっさんは泡を吹いて真っ白な床に伸びていた。オールバックだった髪の毛はフォークのような形になって床に広がった。
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「始めて空知さんのことすごいなと思いました。ありがとうございます。」
学校の帰りに一護は空知へ向かって頭を下げた。
「いっいや、別に大したことしてないし...というか、無事でよかったじゃん。」
空知は急に頭を下げた一護に向かって、居心地が悪そうにそう言うと肩をポンと叩いた。それでも一護はしばらくの間顔を上げなかった。
「それよりさ、夕焼け綺麗だね。」
空知がそういうと一護はやっと顔を上げた。沈みかけた太陽が、一護の横顔を本物の苺のように赤く染め上げる。
「あの理事長、なんで長い間バレずにいられたんですかね。あの後警察には突き出しましたが、普通あんな校則を作って、あんな非道なことしていたらPTAとかに訴えられると思いませんか?それからあの黄金の光、なんだったんですかね。」
「...まぁ、協力者がいて隠蔽していたという可能性が高いよね...黄金色の光についてはよくわからないけど。」
空知は頭を抱え込んだが、ふと一護の顔を見つめると頬を緩めて笑い出した。
「...ククッ...!ふはははは!」
「...何笑ってるんですか。」
一護は空知を白い目で見る。空知は笑いを押し殺すようにして一息つくと、
「いやぁ...一護君って夕日にあたると本当に苺みたいだなと思ってさ。」
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「はぁ〜っ!ひっさびさに書いた〜!」
パタリとノートPCを閉じる音が部屋の中に虚しく響く。
でもなぁ、学パロ(よくある)&ミステリー(低クオ)&BL(低クオ&微妙&そもそもこれBLか?)...ウケるかはわからんなぁ。
私はギシギシと軋む椅子にもたれかかり、重たいため息をついた。
それに「ケーキバース」とは、我ながら単純極まりない。一護→いちご→苺→ショートケーキという、ね、うん。出来はともかく、締め切りにはなんとか間に合うな、よかったよかった!そして今日もバイトに行かねば!きっと今度こそはいいネタのタネが見つかるに違いない!
私は気を取り直して椅子から勢いよく立ち上がった。
そんじゃ、最近目をつけている彼らの元へ行きますか。レッツゴー\^3^/
残されたPCと作者Sは、そんな筆者を暖かく見送るのであった。