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秘密人狼⑤ 持つべきものは味方
5話です!
{参加者と言葉のマーク}
高露乃ノ葉(たかつゆ ののは) 🍀
御影 杏奈(みかげ あんな) 🌷
姫城 珠莉(ひめき じゅり) 🎀
柿倉 めい(かきくら めい) 🎤
春島 憂 (はるしま ゆう) 💎
天海 彩羽(あまみ いろは) 🎨
{|柿倉《るび》めい 視点}
🎀「じゃ、今日も議論を始めていこう!
昨日の夜は退場者が出なかったことにまずは騎士ナイスって感じね!」
🌷「そうですね。退場者が出なかったってことは騎士が守ったってこと…」
🎀「ちなみに騎士COはしないって前提で話進めちゃうよ?」
何人かが頷いた。
🎤「ねぇ、前から珠莉ちゃんが司会進めてて思ったんだけど、
珠莉ちゃんは白確定じゃないよ。だって、乃ノ葉ちゃんは偽物の占い師だから。
白出しはデマで、本当は珠莉ちゃんが人狼で話を引っ搔き回してるんじゃないの?」
🎀「引っ掻き回してるだなんて、そんな…でも私が白なのは本当だからね!」
💎「そんなに気になるならめいさん、今日珠莉さんを占ったら?」
私はあたかも今気づいたかのように言う。
🎤「…そっか!珠莉ちゃん、ごめん。きつく当たっちゃって。」
🎨「…なんか昨日乃ノ葉ちゃんを吊ったこと、私今後悔してるかも。
めいちゃんが秘密を明かすために”めいべる”になったってことも、
何か裏がありそうで不自然なんだよね。」
…彩羽ちゃん、勘が良すぎるな。
そう、私の本当の”めいべる”になった理由は秘密を明かすためだけじゃない。
この私の権力を使って村人陣営の票を一人にまとめたりして市民を操作するため。
🌷「ちなみにみなさんは今、誰が本物の占い師だと思ってるんですか?」
💎「えっと、僕はやっぱりめいさんで変わらないかな。」
そんなに信じてくれるだなんて嬉しい。
🎤「憂ちゃんはなんでそんなに私を信じてくれるの?」
💎「なんか昨日の乃ノ葉ちゃんの遺言を聞いて、”私は白です”みたいな
アピールをしているように感じたからかな。
あと、まだ人柄で判断しちゃうところがあるかもね。
乃ノ葉ちゃん、ちょっと怖そうではあるからさ。」
🎀「んー人柄で選ぶのは本当に良くないと思うよ?
私は当然乃ノ葉ちゃんが本物だと思ってる!
だってさっきめいちゃんが私を疑ったのが引っかかるし、
めいちゃんは全員の部屋を巡ってお菓子交換に行ってたし?」
🎤「つまり、乃ノ葉ちゃんは引っかかるところがなくて
私の行動がただ怪しいだけ?」
🎀「そういうこと!」
🎨「私も乃ノ葉ちゃんが本物だと思うかな。
私もめいちゃんの行動が怪しすぎると思ったの。」
うわ…みんな乃ノ葉ちゃんが本物だと思ってるのか…
これ、”めいべる”の権力があっても使い物にならないかも⁉
あ、でも…ミニゲームで人狼陣営が2票ずつ取っちゃえばどうってことないかw
午後の1時になった。
今から、2日目の最初のミニゲームが始まる。
🌷「次はどのゲームでしょうか…
残っているのはメイク、対戦ゲーム、カラオケ、増え鬼、共通点ゲームですよね。」
💎「違うよ。説明書には7つのゲームから
ランダムで1つ選ばれるとしか書かれていないでしょ?
1回やったゲームがもう一回戻ってくる可能性だってあるんだ。」
え、そうだったの⁉
全然他の子には見せてなかったけれど、実は私、絵を描くのがすごく苦手。
メイクは得意なんだけどな…何で描けないんだろう…?
パサツ
封筒が落ちてきた。
『2日目 午後1時~2時のゲーム:カラオケ』
1人2曲自由に歌を歌う。
うさぎ型AI”ラヴィ”(🐰)が歌を点数化し、
点数が最も高かった参加者は投票権を1票追加とする。
🎀「つまりは、演技の歌バージョンってことね!」
🎨「え、でもそれって演劇をやってる憂ちゃんと”めいべる”のめいちゃんが
有利になっちゃう気がするよ⁉」
🎀「だから、なにか対策法を考えるってこと!」
🎤「だーかーら、なんで私を共犯者前提で話してるの?
私は、いや私が本物の占い師だって!」
💎「でも、めいさんが白という具体的な証拠はないよね。」
憂ちゃん…ほんと鋭いな。
って…え⁉
🎤「え、憂ちゃんって私が本物の占い師って言ってくれてなかったっけ⁉」
💎「誰でも考えが急に変わることってあるでしょ?」
憂ちゃんはニコッと微笑んで言った。
🐰「すみませんが 時間の問題により 始めて頂かないと
ここからの ゲームに 支障が 出てしまいます
出来るだけ 早く 始めて頂けると 幸いです」
AIのラヴィが会話を引き留める。
🎀「あ、ごめんごめん!」
ふぅ、これで一回私に矛先が向けられることはなくなった。
それよりも、インフルエンサーの私が歌で負けるわけにはいかない!
村人たちを、魅了してやる。私は本気で歌った。
…結果、そのゲームはダントツで私が勝った。
当然の結果でしょ?
ゲームが終わった後、また議論が始まった。
🎀「なんでめいちゃんは疑われてるっていうのに投票権を取ったの?」」
🎤「”めいべる”として、インフルエンサーとして動画投稿者の世界は
そんなにヤワじゃないことを伝えたかった。ただそれだけ!」
本当は全くそんなこと思ってないけど。
🎨「…仕方ないよ。私も”天羽”として動画投稿したりしてるけどさ、
こんなに人気になれたのは視聴者さんに好かれるにはどうすればいいか
考え抜いたからなの。才能だけじゃどうにかならないよ。」
🎀「…じゃあ、誰を疑うの?」
🎨「ごめん。それはやっぱりめいちゃん。
めいちゃんの行動はやっぱり怪しいんだよね。」
🎤「そう、なんだね。」
私はため息を吐いた。
💎「ねぇ、昨日乃ノ葉ちゃんを吊った僕が言うのもあれなんだけどさ、
今日の復活者投票、乃ノ葉ちゃんを復活させてみない?
僕が2票入れちゃったせいで…本当に申し訳ないよ。」
え、何で復活させちゃうの⁉せっかく状況が少し有利に傾いたのに!
🌷「元からそうするつもりでした。」
🎀「自分の過ちをちゃんと言ってこうやって復活の提案をしてくれる憂ちゃん、
だいぶ白めなんじゃない?」
🎨「そうだね。でも、だからといって白確定って
言いきれるわけでもないってことは憂ちゃんにも知っておいて欲しいかな?」
💎「分かってるよ。」
瞼が重いな、緊張で疲れてるのかも。
そして、睡魔に襲われて寝てしまった。
{|高露乃ノ葉《たかつゆ ののは》 視点}
目を覚ますと、私は暗闇に突っ立っていた。
…私、確か投票で退場したんだっけ。
辺りを見回してみると、近くにモニターがあった。
映っていたのは、丸いテーブルのあるあの部屋。
この視点…もしかして電球の中にカメラが仕込まれている感じ…?
🍀「まさか、ここで私も推理することが出来る…⁉」
復活できるかどうかは分からないけれど、この視点から見ることで
座っていて正面からは見れない細工や合図みたいなものが分かる可能性がある。
私は、モニターにくぎ付けになっていた。
めいは睡魔に襲われて寝てしまいました!
さて、それは本当に眠かったのか退場したのか…