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14歳にしか見れない幽霊
今年もやってきた。この時期が
そう、各学年が一つ上になる日だ
私は|華永《かな》
14歳で死んでしまった女の子
まだ成仏できていなくて、神様は
「10人の女の子と友だちになれたら成仏するで」
と言っていたので友達作りを日々頑張っている
しかし、友達作りもそう簡単には行かない
私は、14歳の子にしか見えない幽霊なのだから。
でも、それだけだったらまだいい
14歳かつ、私と同じ10月生まれの子でなくちゃ見れない
仮に見れた子がいたとしても、仲良くなれるかわからない
そんなこんなで今できた友達の数は3人…
一体どれくらいの時間がかかるのだろうか?
先生「は〜いみんないるか〜?今から点呼するぞ~」
さあ、私の姿が見えるものはいるのだろうk…
めっちゃ見てる…あの子私のことめっちゃ見てる…
やめてその純粋な目でこっちを見ないで。成仏する…
いや、いいのかそこの子こっちをガン見したまえ!(?)
って違う違う…あの子は私のこと見えてるっぽい
友だちになれると良いけど…
今年は一人か…残念…去年は3人いたのに
まあそのうち一人しか友だちになれなかったけど
えっっっと…
うん、いるよね。絶対いるよね
ヤバ…お化けいるんだが???
私は|楽菜《らな》
14歳の普通の女の子…かなぁ?
いやお化け見える時点でふつうじゃねーわ
先生「お〜い楽菜、前を向け〜」
「あっはいスイマセン」
先生は見えてないの?
こんなに可愛いお化け少女が??
少女って言っても多分私と同じ年齢だけど
もじもじししてるかわえーー
あの子好きなんだが…これが百合ってやつか(?)
話しかけられるのかな?休み時間に話しかけてみよ
休み時間だ
まずあの子は私の存在に気づいた
次に話しかける
これが結構難しい。去年は普通に話すだけで5ヶ月も無駄にした
今年は何ヶ月無駄にするのだろうか…
よっしゃ休み時間だ〜!!
お化け少女に話しかけてみよ!
えーっと…あ、あそこにいた!
「ねぇねぇ!君、言葉は喋れる?」
お化け「わっ…びっくりした…ってそうじゃなくて!あなたは私が怖くないの?」
怖い?何言ってるんだこいつ
鏡みたことあんのか?可愛いの自覚しろ…
「こっちは怖いどころか尊すぎて死にそうなんだが?」
お化け「????」
「そうだ。君、喋れるっぽいし…まずは友達にならない?」
お化け「えっ!?いいの?」
「いいよいいよ!…そして君とお近づきになり最終的には恋人に…!」
お化け「えーっと…あなたが何を言っているかわからないけど、友だちになってくれるんだね?」
「そだよ!!」
お化け「私、華永。仲良くしてくれたら嬉しいな」
( ゚∀゚)・∵. グハッ!!
『仲良くしてくれたら嬉しいな』は反則だろ…
自我を保ってられるか心配だぜベイベ(?)
…意外とあっさり友達になれた
この子は私のことをどう思っているのだろうか
友達になってなんとか助かろうとしている?
いや、そんな感じはしない
「あなたの名前は?」
人間「私は楽菜!君の未来のお嫁さんだから、ヨ・ロ・シ・ク☆」
未来のお嫁さんって…
私はもう死んでいるのに…からかっているのかもしれない
いや、それより楽菜とはできるだけ喧嘩せず、絶交しないようにしよう…
でも、それ以外に何ができる?
思ったよりもうまく行ったので、私は正直驚いた
そうだ!気になることあるし聞いてみよーっと!
「お化けちゃんは、私以外の人には見えないの?」
華永「うん。見えないと思うよ」
「お化けちゃんは何年間ぐらいここにいるの?」
華永「う〜ん…6年間ぐらいかな」
6年間…つまり!
勉強がわかるということだァァァ
「てことでここの学年の勉強教えてくれる?」
華永「どういうことかわからないけど、教えてあげるよ」
よ、よっしゃァァァ!
可愛いおばけ少女に勉強教えてもらえる〜!!
楽菜ちゃん、めっちゃガッツポーズだけど、そんなに勉強を教えてもらうのが嬉しい?
今まで色んな人を見てきたが、こんなに変わった子は見たことない