公開中
1話 4と2なのに5
花札
死んだ!死んだ!主人が死んだ!『貸し』を残して死んじゃった!国、組織、悪魔、化け物、仙人、魔法使い、陰陽師、はたまた神まで!先祖代々かけて作った!幾千万の『貸し』を残しちゃった!命を助消し、死を隠蔽したり生きながらえさせたのに!一族が死に物狂いで作った!『貸し』を!これさえあれば!永遠の命を手に入れられたかもしれないのに!僕の姉みたいに!永遠を手に入れればよかったのに!勇者、怪盗、人作り、魔王、そんな偉大な人たちでも転生する権利しかもらえなかった!そいつらに比べれば主人なんて小物だ!でも転生権なんてちっぽけなものじゃなくて永遠を手に入れられる不平等を叶える力はあったのに!なぜ…僕にはわからない…こんな機械になったせいかな…僕にはわからない…こうなるときに僕はなにを捨てた?誰か…
『貸し』の門番は静かに暴れた