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でーぷきすなう
放課後の旧校舎、物置小屋。
外は夕立が激しく地面を叩き、二人の逃げ場を完全に奪っていた。
さっきの「念押し」のキスで終わるはずだったのに、
九郎の瞳にある熱は、一向に冷める気配がない。
「……九郎くん、もう、息が……」
はじめが肩を上下させて喘ぐと、九郎は彼女の髪を指に絡め、
強引に顔を上向かせた。壁とはじめの間に割り込むように膝を入れ、完全に密着する。
「……息ができないくらいで、音を上げんな。……お前が他の男に愛想振りまくから、俺の理性がぶっ壊れたんだろ」
九郎の声は低く、ひどく掠れていた。彼ははじめの唇を親指でなぞり、
わざとじらすように、でも逃がさないように視線を絡める。
「……もっと、深いとこまで、俺で塗りつぶしてやるよ」
再び重なった唇。でも、今度は今までと違った。
九郎の舌が、はじめの震える唇を割るようにして、迷わず中へと侵入してくる。
「んむっ……!? ……ふあ……っ」
初めての感覚に、はじめの脳内は真っ白になった。
九郎の熱い舌が、自分の中を支配していく。
逃げようとしても、後頭部を大きな手でがっしりと固定され、さらに深く、執拗に絡めとられる。
はじめは、九郎のシャツの胸元をちぎれんばかりに握りしめた。
鼻から抜ける吐息が混ざり合い、雨音さえ聞こえなくなるほどの静寂と熱量。
「……はっ、……くろ、う、くん……っ」
ようやく唇が離れたとき、二人の間には銀色の糸が細く伸びた。
はじめは腰が抜けたように崩れ落ちそうになり、九郎の首にしがみつく。
九郎はそんな彼女を片腕で抱きとめ、耳元で熱く、そしてサディスティックに囁いた。
「……お前、今どんな顔してるか分かってんの? ……俺以外に見せたら、マジで許さねーからな」
九郎の肩に顔を埋めるはじめ。
九郎の心臓の音が、はじめの耳元で信じられないほど速く、激しく脈打っていた。
ドSな言葉を吐きながらも、彼自身もまた、はじめという存在に狂わされているのが伝わってきて。
「……九郎くん、……もっと、して……」
はじめが消え入りそうな声でねだると、九郎は
「……バカ。……後悔すんなよ」
と毒づきながら、再び、今度はもっと深く、はじめの呼吸を奪いにいった。
制作時間:15分
へっへっへ