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下着の中のうにょ
「ひぃっ……! あ、あんた、何考えてんの……っ!?」
べろっ、と股座を触手に舐られると、それだけで異物感とは違った感覚、官能的な感触が少女の体を駆け巡った。腰を引くものの、完全に下着まで入り込んだ触手から逃れられるはずもなく、強く群れの中へ引き込まれると、ねちねちと濃度の高い水音を立ててガーネットの秘部が快楽に浸され始める。
「変態! バカッ、バカーーーッ!! っん、あぁっ……ほん、と、……ぜ、ぜったい、おぼえときなさいっ……~っ!♡」
形をなぞるようなやさしい愛撫を施される度、太腿が震える。
饒舌なガーネットを黙らせるように、言葉を奪うように陰核の周囲をぐりぐりと押しつぶされると、その緩い刺激だけでも羞恥が煽られる。
脚を閉じスカートを押さえてベッドの上で悶え狂うも、お構いなしに愛撫は続く。
「ぅ、あ……はーっ……はーっ……♡」
にち、にゅち、ぬ゛るるるっ……♡
魔の手は陰核へと狙いを定めたようだ。
緩慢な動きで、周囲から静かに舐め上げていく。声を抑えることで意識がいっぱいいっぱいであるガーネットは、鋭くもか弱い態度を崩してしまう。
だが、焦れったさすら感じる愛撫に眉を潜めながらも、ガーネットは決して快楽を乞うような真似はしなかった。」
「ぁ、あ……あっ……。ん、はあ……っ♡ あ゛♡」
すりすり、しこしこ……♡
硬度を持った陰核に狙いを絞って、甘く強弱をつけた快感を触手は与え続ける。
弱めて、意識の緩んだところに付け入るように強めて。時折キスすらも贈って、恋人のように蕩けさせていく。
たまの自慰行為にしか知りえない少女と、快楽を引き出すことに長けた魔物。その優劣などとうに決まっているようなもので、極上の快楽に侵されたガーネットはじわじわと余裕を奪われていく。
「ん、あぁっ……♡」
ちうぅっ♡ と強くクリトリスが吸い付かれ、絶頂が一つ近付く。潜めていた眉を解いて快楽を味わう。
楽しんで、いる。
もう抵抗は諦めたのだろう、スカートを押さえていた手は枕をぎゅっと握りしめ、ガーネットは欲するように腰を揺らめかせている。
(あとすこし……あとすこし……♡)快楽に素直な心の声がぼんやりと浮かんだ瞬間——。
「え……」
触手の動きが、止まった。
ひくん、ひくん、と。行き場を失った疼きが切なく留まる。
「あ……あっ……や、やだ、やだやだっ、やめてっ、やめなさ、……やめてよ!!♡ ン゛ーーッ♡♡」
絶頂感が薄れた途端、愛撫が再開され始めた。
ぐちぐち、ぬ゛るっ、しこしこしこしこしこ♡
反抗する言葉を塞ぐように激しい凌辱が襲い掛かる。いやだいやだと首を振り、下着を剥ぎ取ろうとするものの、触手にかけられた呪いが許さない。
二度目の果てはいとも簡単に近づき、緊張を手放そうとするが——。
「あ、あっ……ま、た……も、イヤ……。ん゛っ、う゛うぅっ♡♡」ぴたり。触手の動きが止まった。
その思惑に、魂胆に、ガーネットは恐ろしい予感を引き当てる。
まともになりかけた、青ざめた思考を溶かすかのように、ほくそ笑む悪魔は、今一度姫君を踊りに誘った。誘う微笑とは裏腹に、繋がれた指を解く術など、どこにも。
——何度も、何度も何度も何度も。
執拗に、必要以上に、哀れなまでに。人の身体で施していれば違えてあふれ出て居たであろうエクスタシーは、完璧な、そして残虐な侵略と調教によって一度たりとも零れない。
快楽のリフレイン。絶頂の波のリフレイン。三度目も、四度目も、五度目も……もう十と七度目だっただろうか?
もはや分からない。もう何もわからない。一撫でだけで、たった一度のキスだけで、もう。予感の境目すらも分からない。
「ぐすっ……も、やめ……やめて……おねがいよ……」
短くなる絶頂の感覚、募る寸止めの回数。長引く休息という名のお預けの拷問。すっかり心を折られた少女は、魔物に、言葉すら介さない魔物に向かって額を擦り付け始めた。
「ぅあ、も、もう、……お願い、イ、イかせてっ……♡ イかせなさいよぉっ♡♡」
息も絶え絶えになったまま、涙を流しながら、少女は小さな声で懇願した。再び眉を固く結び、息を荒げながらめちゃくちゃに腰を振り立てていく。
これほど残虐な遊びにからかわれているというのに、屈服の言葉を吐いた途端、濡れそぼった子宮が収縮した。
その声を聞き届けたと、心得たと言わんばかりに、触手は、魔物は——。
「っあ♡ あ、あ゛♡ はあぁあっ♡」
トゲの残った言葉であったが、褒美と言わんばかりに愛撫が激しくなった。
薄っすらと瞳から光をぼやけさせながら、与えられる快楽に震える。それは今までとは、加減を伴う行為とはまったくもって違う、むしろ絶頂を強制する支配的な行為だった。
下着の中からくぐもって聞こえるねちっこく淫靡な水音にすら耳を傾け、ガーネットは確実に絶頂まで押し上げられる行為に溺れていく。ようやく訪れた解放の時に、少女は許された安堵と恍惚の表情を浮かべている。
「イく、イくイくイく……イ、っんーーーッ♡♡」
じっくりと快感を高められ、焦らされ、敏感となったクリトリスを。捕食され、クリトリスをちゅうっ♡ とやさしくついばまれ。皮の中にすら入り込んで舐られ、擦られ、たべられて。
ガーネットは、初めて他の存在から与えられる快楽に溺れた。
今まで積もりに積もっていた熱を一気に解き放ち、あまりに長く濃密なエクスタシーを迎える。ひくん、ひくん……と、陰唇ごと性器が蠢く。
その合間も絶頂が長く続くように、されど苦しくないように触手は陰核を愛撫する。恋人を導くような手引きに身を委ね、ガーネットの腰は無意識下に揺らめいていた。
(なに、これ……すっごくきもちいい……♡)
ぼんやりと浮かんだ思考を否定する理性もなくすほどに。