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四
李由「・・・って話。そのあと施設のもう1人の被害者で、晴翔の親友の響も、施設の近くで気絶してたのよ。2人一緒に図書館に連れてきたんです。もちろん警察に連絡して、施設は内部調査が入ってる」
裕太「あの、結局その施設って、何だったの?」
李由「簡単に言えば、人体実験施設。響はすでに実験台にされた後だったから、元に戻すの苦労したわ。晴翔は手術をされる寸前で、なんとか間に合ったけどね」
大和「あなたは一体・・・何者なんですか?」
李由「私達は『政府公認未成年秘匿捜査課』の人間よ。いわゆる秘密警察というやつね」
千夏「秘密警察は世間に知られるのはまずい存在。だから司書さんに協力してもらって、図書館の地下を改造したんだ。藤棚の都市伝説はタチが悪いってことで、政府が抹消したよ」
絵斗「簡単に言うけどやってることエグいなぁ・・・」
らだ男「それが都市伝説と何の関係が?」
晴翔「・・・李由、俺も話したほうがいい?」
李由「無理しなくていいわよ。トラウマでしょうし」
晴翔「大丈夫、・・・あの施設には、藤棚があったんだ。それでその下を掘り起こしたら、職員が埋めた実験体の遺体が、ゴロゴロ出てきて・・・。しかも全部白骨化してた。誰が都市伝説の噂を流したのか知らないけど、都市伝説と人体実験施設には、何か関係があるかもしれないって話になって」
璃子「偶然かもしれないけど、都市伝説の場所では失踪事件が多発してますし、何もないとは言い切れません」
響「それで今、オレ達で都市伝説を調査中。でもオレ達はここを出るのは厳しいから、ずっと協力者を募ってた」
にわかには信じられない話だが、確かに辻褄は合う。
絵斗「つまりさ、『他の都市伝説の場所にも、実験施設が隠されてるかもしれない』ってこと、だよね・・・?」
璃子「はい。信じたくは、ないですが」
大和「じゃあ、俺の妹もイナリさんも、nakamuさんの後輩もレウクラウドさんの従姉妹も、みんな実験施設に・・・⁉︎」
大和は青ざめ、李由は小さく頷いた。
李由「時間がない。私達はここから動くことはできないけれど、遠隔で指示を出すことはできます。皆さんには、私達の代わりに都市伝説を調査していただきたいんです」
李由は深々と頭を下げた。
千夏「あたしからもお願い!」
他の4人も頭を下げて、必死に頼み込んだ。
大和「もちろん協力します!みんなもそうだよね?」
絵斗「当たり前ですって!」
裕太「俺にできることなら!」
らだ男「当然のことですよ」
李由「皆さん・・・!ありがとうございます!」
李由は嬉しそうに、もう一度頭を下げた。