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激弱勇者の魔王討伐日記 2話
電車に乗り込んだマル。
ちょっとハリ◯タ風味っぽい・・・
「はぁ、はぁ・・・間に合ってよかった・・・」
僕はすんでの所で電車に駆け込んだ。
僕が乗ってるのは、それぞれの座席・・・が個室になってる、ハリ◯タみたいなやつだ。
僕が住んでいた村はド田舎だったので、都会の方に行く電車は2日に一本程しかない。
開いていた席に座る。
流れていく景色が綺麗だ。住んでいた村がどんどん遠くに行き、緑と水平線と少しの住宅が見える。
「ええと・・・かなり遠くまで行かないといけないんだよな・・・それよりお腹すいたな」
僕は大きなカバンを探る。着替えと村で集めてくれたお金、そして・・・
「ネナが作ってくれた弁当!もう昼だし食べようかな・・・」晩ご飯はどこかのお店でどうにかしよう。
ぱかり、と弁当を開けると、美味しそうな白米が顔をのぞかせた。
唐揚げとポテサラも入っている。野菜を入れてくれるあたり、ネナの優しさが見えた。
「いただきます」手を合わせて、口に運ぶ。
「・・・う、うまっ・・・!」流石ネナ。ネナは料理上手だったので街の女子たちの鏡とまで言われていた。
たまーに学校で弁当をつまませてもらったことはあるが・・・一人で食べるとその旨さに圧倒される。
きれいな景色とうまい弁当。
「これが魔王討伐のために乗ってる電車じゃなければな・・・」
と自分で言って苦笑する。
その後、弁当を食べ終わった頃にとある駅についた。
「ここは・・・まだまだ通過点の駅だな」
ゆっくりしていると、個室の扉を軽く叩かれる。
「はーい」と返事をすると、金髪を細めのツインテールにした、幼く見える少女が顔を出した。
服からして・・・魔法使いのところの家だろうか。
「すみません・・・ここ、相席してもいいですか?」「あ、大丈夫ですよ」
僕は急いで荷物を寄せる。少女は「ありがとうございます」と言って、席に座った。
「あの・・・」しばらくして、少女が口を開く。「その剣って・・・勇者の剣、ですよね?」「あ、はい・・・地元に刺さっていたのがなんでか僕の力で抜けてしまって・・・今から都会のところの酒場に行って、仲間を探すつもりなんです」「そうなんですか・・・あの!」少女が意を決したように僕の顔を見つめる。
「魔王退治、連れて行ってください!私も魔王を倒したいんです!」「え、いいの・・・?じゃぁいいけど・・・君はどんな事ができる?」なんだこの面接みたいなの。
「私は見ての通り魔法が使えます!だいたいのやつは使えて・・・上級魔法も少し!」「上級魔法使えるんだ!?」「なんてったって、A街のシャンティ家の一人娘は私ですから!」「まじか!」
A街のシャンティ家と言ったら、ネナと同じような、魔法使いの名門の家だ。
その家だったら上級魔法も使えるよう特訓されているし、何より戦力になる!
「じゃぁ、一緒について来てもいいですよ!あ、僕の名前はマルです」「ありがとうございます!私はカルテ、カルテ・シャンティです!」
酒場に行くよりも先に仲間を一人ゲットできてよかった・・・
「そういえば、マルさんは何か剣以外の攻撃はありますか?」「あ」
すっっっっっかり忘れてた・・・!
僕全く剣道とかしたことないんだけど・・・!?
1311文字イイイ
頑張ったよ・・・
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