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2
はい。
次回と変わらずへったくそです☆
「陰……陽……?」
天は聞き返す。
少女、冥は頷く。
「あなたは?」
「俺は……陰陽……天。」
「ふ~ん。陰陽家の分家なんて聞いたことないけどね。」
「陰陽家……?俺の家は、なにか特別なのか?」
天が聞くと、冥は訝しげに天を見る。
「……。あなた、本当に陰陽家……?」
聞かれた意味が分からなかった。
どういう意味?と問い返す間もなく、冥が再び口を開く。
「まあいいわ。私は、竜を探しているの。」
「竜……?」
「そう。この世界には竜がいるの。」
その事は、前から知っていたように思えた。
「竜は、呪いをかけられてるの。だから、夜、自我を失う。」
「竜……それと俺と何の関係があるんだ?」
天が首を傾げると、冥はずいっと前に出て来て、天の顔を覗き込んだ。
「な、なんだよ。」
「本当に、陰陽家……?それとも……。」
冥はそれっきり黙ってしまう。
続きを聞きたいような、聞きたくないような気がした。
すると、冥がぼそぼそとなにかを呟き始めた。
「…………彼にかけられた戒めを解き、彼を縛りし鎖を断ち切り、手綱を再び……に取り戻させ給え。」
その時、青白い炎が天を包み込んだ。
しかし、それは一瞬のことで、炎はすぐに消えた。
「はっきりしたね。」
冥は淡々と天にそう告げた。
「なにが……?」
天が聞いても、冥はそれ以上答えなかった。
「あなたは……村が好きだった……?」
「あぁ。」
天が間髪入れず答えると、冥はとても悲しそうな顔をして天を見た。
「そう……。」
それっきり黙ってしまう冥。
さっきの呪文のような何かは何だったのだろうか?
「ねぇ、天。私と天はね……ふ、双子……?なの。」
苦しそうな顔で告げる冥。
しかし、天は納得していた。
「これからどうするの……?」
ふいに冥が聞いてきた。
「俺は……。村の人を殺した奴を見つけ出して、殺す。絶対に。」
「そう……。」
再び、冥は悲しそうな顔をした。
それから、決心したように顔を上げた。
「天。私と一緒に来ない?」
「えっ……?」
迷った。
でも。
「行く。」
「そう。じゃあ、行こっか。」
冥が目を伏せる。
「我らと彼らの世界を分けし天の神よ。今、この手でその門を開かんとする。」
冥が言い終わると、地面がぱっくり割れた。
「えっ……?うわぁぁぁぁ!!」
天が悲鳴を上げると、冥が手をつかんだ。
「大丈夫。私を信じて。天。」
優しく、懐かしい言葉だった。
天は冥の手を強く握りかえすと、二人でその真っ暗な穴の中へと落ちていった。
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2(完)
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はい。
へったくそですね☆
でもね、このまま読んでいけば、全部わかるんだよね。
ちなみに、天の正体もうわかった人います?