公開中
幻獣バトル #2 一回戦:トナカイは先を憂う
相手の名前は↓を使いました。
https://odaibako.net/gacha/2987
いよいよ、第一回戦が始まる。
最初の方だったから、プレッシャーも高まる。
だけど、隣の音子美ちゃんを見ると、いつも通りニコニコしていた。
「音子美ちゃん・・・緊張しないの?」
「なんで?」
「なんでって・・・。」
最初から思ってたけど、多分音子美ちゃん天然だ。
「あのさ、音子美ちゃんランクと能力教えてくれる?」
「えっとね・・・属性は炎で・・・ランクは秘密!」
(めんどくさ)
「・・・そっかー。」
「莉愛ちゃんは?」
「・・・まだ秘密かな?」
「えーなんでー!?」
凄く不満そうな顔をされた。
「音子美ちゃんもランク秘密でしょ?」
「むぅ・・・わかった。」
音子美ちゃんを相手にしてると子供を相手にしてる感じがする・・・。
そんなことを話していたら、いきなりバトルフィールドに飛ばされた。
そういや、そんなこと書いてあったっけ。
対戦相手は、勝間田 新(かつまた あらた)と三河 和希(みかわ かずき)というやつだ。
見たところ、男子ペア。
まず、自己紹介。
「俺は勝間田 新、知ってると思うがよろしくな!」
「三河和希です、双方頑張りましょう。」
「私は林水音子美、精一杯頑張るからよろしくね!」
「燈守莉愛と言います、よろしく。」
握手をすると、少し距離をとる。
———試合開始だ。
---
いきなり新さんが仕掛けてきた。
小さい炎をこちらに飛ばしてくる。
これくらいは避けれた・・・が、音子美ちゃんはもろに食らっていた。
「アッツ・・・。」
「ちょ!大丈夫!?」
(大丈夫かこれ・・・。)
二つの意味で思う。
とりあえずこちらの番だ。
蔦を相手に向ける。
「はっ、そんなもんか?」
「まだまだですね・・・。」
楽々避けられる。
「ちょっと!!莉愛ちゃん強いもん!・・・多分。」
音子美ちゃんは新さんに向かって小さい炎を出す。
と同時に、私の方に来る。
「莉愛ちゃん強いから!!自信もって!」
「え、あ、うん?ありがとう?って後ろ後ろ!!」
「?」
大きな岩、おそらく和希さんの能力。
やっぱり音子美ちゃんは避けられなかった。
「うう・・・。」
レベルを言わなかったの、強いからだと思ってたけど・・・・。
もしかして、その逆?
(私、頑張らないと・・・!)
「音子美ちゃん!私に任せて回避に集中して!」
「ええ・・・でも・・・。」
「いいから!」
私のランクはA、通常幻獣の中ではかなり高い方だ。
---
☆通常幻獣とは
人間界にもいる動物のことです。
---
蔦の動きを早くする。
「っ・・・・。」
鋭利な先端は相手の腕を掠る。
岩は壊し、炎は避ける。
だんだんできるようになってきた。
音子美ちゃんは相変わらず避けようとしていてはいるものの、当たっていた。
もうダメージはすごいだろう。
「はぁ、」
ポ、と炎が舞い上がる。
さっきよりだいぶ弱弱しい。
「お願い・・・。」
炎は、相手の元に一直線に放たれる。
「・・・何なんだ」
もはや相手は攻撃とも思っていないようだ。
・・・先が思いやられる。
しかも・・・
「「あ」」
相手に跳ね返された炎が蔦に当たる。
どんどん火は延焼していく。
「あっつ!?」
余計に魔力を消費する。
「やっべ・・・。」
「ごめんなさい!」
「あ、ううん。」
・・・・技を使える余力は残っている。
ただ、せいぜい一人倒せるかくらいだ。
音子美ちゃんなら・・・倒せるか?
「音子美ちゃん・・・勝間田くん倒せる?」
炎と草は相性が悪い。
しかし、地ならむしろ有利だ。
「わかった!頑張ってみる・・・!」
音子美ちゃんは軽く目を瞑る。
--- "|灯《ともしび》" ---
たくさんの小さい炎が出現する。
一つ一つは小さくても、数で攻める、というわけか。
「!?」
相手もさすがに驚いたようだ。
「莉愛ちゃんに任されたもん、ほんの少し本気出すよ!」
・・・炎は弱弱しいままだが。
手を前にかざすと、炎が一斉に相手・・・それも新さんに襲い掛かる。
「わ、やっべ・・・。」
私との戦いで魔力を消耗していたのだろう、弱いと思っていた相手に攻撃され、新さんはあっけなく元の姿に戻ってしまった。
「・・・わあ。」
ドラゴンだったのか・・・強いわけだ。
「ふわ・・・。」
音子美ちゃんもお疲れ気味だ。
「よし・・・任せて」
あとは私に。
--- "|茂草《もぐさ》" ---
一気に植物がフィールドを埋め尽くす。
「!!」
三河さんも岩で応戦してくるが、そんなの無効だ。
成長速度はさっきの比じゃない。
あっと言う間に三河さんも元の姿に戻った。
「ロック鳥・・・。」
その巨躯を生かして戦われていたら、負けていただろう。
ヒュン、と待機場所に飛ばされる。
ずいぶんと機械的だなと思うけど、一日に何試合もやっているのでしょうがないだろう。
「すごいよ莉愛ちゃん!!」
「どういたしまして。音子美ちゃんもありがとう。」
「うん!!」
「・・・どっか行く?」
「へへ、そうだね!」
相変わらず子供のような笑顔だ。
・・・この時、私は知らなかった。
音子美ちゃんは、嘘をつかないということに。
---
人物メモ
|林水《りんすい》 |音子美《ねこみ》
長い赤い髪が特徴的な女子。
嘘を付けない、天然な性格。
属性は炎。
こう見えて莉愛と同い年。
種族やランクは不明。
技は普通ですが、必殺技など、強力な技は詠唱がつきます。
詠唱付きの技は生まれつき一人一つは持っていて、修行などで頑張れば何個か取得することもできます。
戦闘シーン書いたことほとんどないので、変なところがあるかもしれません・・・・すいません。
考察とか、あったら送ってください!
すごく喜びまs((((((おい
読んでくださりありがとうございました!