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参話 那谷蜘蛛山で、合同任務
話のタイミングはずれてます
🌃「ここで良いのかな?」
約束の場所へ来たけど、肝心の炭治郎たちがいない...
実は数分前...
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🐦⬛「任務!任務!合同任務!蝶屋敷前ニ集合!
炭治郎達ト待チ合ワセ!胡蝶しのぶ様ト冨岡義勇様ハ出発済!」
🌃「かなよ、ありがとう」
ドキドキドキ
心臓の音がうるさい。
そりゃ、初任務だもん。
私あまりに緊張しすぎかも。
でも、頑張ろう。
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ってことがあったんだ。
ドキドキドキ
やっぱり、怖い。
ぎゅ。
思わず服の袖を握ってしまった。
怖い。
怖い。
でも、鬼殺隊に入ったんだから。
いつか、怯えのない世界を作る。
そう約束した。
だから、鬼を倒して、もうみんなが怯えないようにする。
🎴「かなた~~~!遅くなってごめんね」
⚡️「かなたちゃ~~~ん!ごめんよ!」
🐗「さっさと行くぞ!」
⚡️「その命令口調はなんだ!」
🐗「お前こそなんだ!」
ぎゃーぎゃー
🌃「...」
🎴「かなた、どしたの?」
🌃「__怖、い__」
🎴「え、?」
🌃「怖いの、私。」
🎴「怖いよね、俺も最初は怖かったもん。でも慣れてくると思うよ
もしなんかあったら、俺たちもサポートするし!」ニカッ
🌃「え、うん。ありがと。」
到着
🌃「うえー、頭痛いし血の気するし、何だよこの山。」
🎴「本当だね、」
🌃「じゃあ私あっち側行くから炭治郎さん達あっち側で!」
🎴「でも一人は危な...」
🌃「大丈夫!だから一人で行かせて」
🎴「そんなに言うなら...良いけど気をつけてね!」
🌃「うん、じゃあまたね!」
🎴「うん!」
⚡️「えええええええ!?かなたちゃん一人!?」
🌃「大丈夫!善逸さんも頑張ってね!」
🌃「じゃ、行くね!」
タッタッタ
なんか鬼の気配がする。
頭がキーンとして、鬼が近くにいる感じがする。
逃げようか
タッタッタ
タッタッタ
やっぱりいる。
🌃「やっと姿を現したな。」
ズサァ
🕷️「だから何だと言うのだ」
🕷️「母さん、頼むよ」
🕷️母「分かったわ
ふふふ、うふふふふ」
その鬼は糸を使って隊士を操っている。
なんかサイコパスだね。
🕷️母「あなたは邪魔よ。
さっさとどきなさい
どいてくれたら、命“だけ”は助けてあげる」
嫌な言い方だ。
🌃「どくわけないでしょう?」
🕷️母「じゃあつまり、殺してほしいのね」
そう言われて、鋭く糸が飛んでくる。
私は後ろへ飛び退いた。
このままでは前に進めない。
この糸は非常に硬い。どうやったら切れるのだろう。
そうだ、猫目魔宵なら...!
🕷️母「あら、もうお手上げかしら?やはりあなたも私に操られるのにふさわし...」
🌃「夜の呼吸、弐ノ型、猫目魔宵!」
ジャキン
🕷️母「糸が、斬られた?」
このまま、猫目魔宵で行ける!
母の鬼が目を見開いている間に猫目魔宵で進む。
ジャキン、ジャキン
よし、鬼を追い詰めた!
🌃「夜の呼吸、肆ノ型」
と言ったときだ。母の鬼はニヤリと笑った。
何が面白いのか。私に面白い要素は...
違う。あいつは私を見てるんじゃない。もっと違うところを見ている。
後ろを見ている。
そうだ、後だ。
待て、後ろだと!?
私は後ろを振り向いた。そこには気持ち悪い人面蜘蛛の鬼がいた。
🕷️兄「前ばっかり見てるから、僕に気付かなかったね、クククク」
🕷️兄「よし、やるか」
あいつに集中している暇はない。
私は、まず先に、あの鬼を斬らなければ。
目眩しのために使うこの技。
🌃「夜の呼吸、壱ノ型、朧月夜!」
すると、辺り一体に霧が出た。
🕷️兄「な、何だこれは。」
🕷️母「前が見えない...!」
ジャキン
グチョッ
ポタリ
鬼の頸は地面に落ち、みるみると灰となって消えていく。
🕷️母「え...、なぜ斬られたの」
ふう、斬れた。
母の鬼は弱かったために斬りやすかった。
問題は、兄の鬼だな。
考えてるうちに霧は晴れていた。
集中していたために気づかず、兄の鬼が襲ってきた。
🌃「うわっ
いつの間に、霧晴れてたんだ」
🕷️兄「自分の技のことも分かってないのに使うとは!クックック」
🌃「か、体が痛い...」
これは...
蜘蛛の鬼ならではの血鬼術、だろう。毒だ。
🕷️兄「お前は強いからなぁ、血鬼術を使ったんだよ」
体のあちこちが痛い。
動きも鈍っている。
でも、
あいつを倒す。
その思いは揺らがなかった。
🌃「夜の呼吸、肆ノ型、闇深堕」
🕷️兄「あれあれ毒が回ってうごけなくな...」
ドカン
🕷️兄「な、何事だ、俺はどこにも落ちてないのに...強い衝撃だと」
ズシャァ
🕷️兄「頸を斬られただと...」
ブシャ
ポタリ、ポタリ
🌃「雑魚がよぉ、調子乗んなよ?」
兄の鬼も灰となって消えていった。
よし、炭治郎と合流するか。
なんか、本能がこっちだと言っている。
何か一段と強い鬼でもいるのか、雰囲気が悪い。
何か、炭治郎っぽい。
この優しい感じは炭治郎だ。私は急いで走った。
🌃「炭治郎さん!」
🎴「かなた!」
🌃「あれ、善逸さんと伊之助さんは?」
🎴「それが、途中で逸れちゃって...」
🌃「大丈夫なの?」
🎴「まあ、何とかなる。胡蝶さんと冨岡さんも来てるし!」
🌃「ふふ、能天気だね」
...ん?
なんか、強い鬼の雰囲気がする。
後ろ?ではない。
前?違う。
右?左?いや、しっくり来ない。
あれ、もしかして、
上?
そう思い、上を見ると、そこには鬼がいた。
🌃「鬼がいる。」
🎴「なんか、何かが違う。」
私達は身構えた。
🕷️「母さんも兄さんも弱いから倒されちゃった。
しかも、《《お前にな》》」
🌃「私に倒されたから何だと言うの!」
🕷️「僕の実力を見せてあげるよ」
🌃「実力を見せたところで勝てなくては意味がない!」
🕷️「勝てないとは言ってない。」
🌃「勝てるとも言ってないよね」
🕷️「うるさい!黙れ!」
🌃「私が糸を斬るから炭治郎は鬼の方に寄っていって」
🎴「うん」
🕷️「血鬼術、鋼糸」
こんなの余裕だ!
🌃「夜の呼吸、弐ノ型 猫目魔宵!」
ジャキン
ジャキン
どうか、炭治郎が前に進めますように。
ジャキン
ジャキン
🕷️「これが最高だと思った?
血鬼術、刻糸牢」
バッ
...体が...重い
さっきの毒か
でも、まだ、まだやれる。
ジャキン
ジャキン
🌃「今だっ、炭治郎さん!」
🎴「ヒノカミ神楽、円舞!」
ズシャァ
🌃「斬った...?」
鬼が死んだ感覚がしない
そうか、これは...!
🌃「炭治郎さん!その鬼はまだ死んでないです!油断するな!」
フー、フー、
🌃「夜の呼吸、参ノ型 暗潜夜猟、伍秒!」
ズシャアアアアア
ズシャアアアアア
ズシャアアアアア
ズシャアアアアア
ズシャアアアアア
🎴「ヒノカミ神楽、火車!」
ジャキン
あと少し、あと少し...
フラッ
あ、危ない
累はどこかへ消えた。
🌃「消えた...?」
🕷️「血鬼術、殺目篭」
🌃「...!」
私、死ぬのかな。
脚が、ガクガクしてもう動かない。
ズシャ
糸で腕に傷も出来た。
逃げられない。
もう終わりだ...!
そう思った。
サッ
🕷️「誰だ」
🎴「かなた!?」
🌃「__冨、__岡、さ、様っ、!」
気付くと冨岡様に抱き抱えられていた。
🌊「危ない。お前は毒が効いてるから無理しすぎは良くない。
お前が一番分かっているだろう
あとは任せろ」
🌃「はい、」
🌊「炭治郎、行くぞ」
🎴「はい!」
🦋「もしもーし、大丈夫ですか?」
🌃「胡蝶様!?」
🦋「あら、かなたさん。
どうやら体に毒が回ってるみたいですね」
🌃「あっ、はい」
🦋「ここは冨岡さんと炭治郎君に任せて、休憩しましょう」
🌃「はい」
🦋「あら、腕に深い傷が出来ています。
先ほどできたものでしょうか
早めに治療すれば回復も早いです」
🌃「ありがとうございます」
すると冨岡さんの声が聞こえた
🕷️「血鬼術、殺目籠」
🎴「うわっ!」
🌊「水の呼吸、拾壱ノ型 凪」
🎴「義勇さん!ありがとうございます」
🌊「とどめはお前が刺せ」
🎴「はい!」
🎴「水の呼吸、拾ノ型 生生流転」
🕷️「っ...!!」
__ジャキン__
ジャキン
ジャキン
斬れた...?
🎴「斬れた!」
鬼は灰となって消えていく
🌃「冨岡様、炭治郎さん、胡蝶様、ありがとうございます」
🎴「いや、大丈夫!かなた一人で二体も鬼倒してくれたから!」
🦋「かなたさん、鬼二体も倒したんですか?
それは疲労が溜まって当然ですね」
🌊「お前、階級は...?」
🌃「えーっと、癸ですが...?」
🌊「その強さ、癸には感じられない
ちょっと見せてみろ」
🌃「はい、」
グッ
**壬**
🌃「へぇっ!?」
🌊「やはり壬だな」
🌃「何で分かったんですか!?」
🌊「お前のその体力は癸とは思えないからだ。
そろそろ下山するぞ。」
🦋「そうですね、冨岡さんの言うとおり、下山しましょう」
🎴「あれ?そういえば善逸と伊之助は?」
🦋「善逸さんと伊之助さんは私が治療しておきました
隠の方に運んでもらいました」
🎴「そうなんだ、よかった」
🦋「そうだ、かなたさん、蜘蛛の毒効いてたので。
少し採血して良いですか?」
🌃「採血...?まあ、良いですよ」
なぜ採血?と思っていると
🦋「なぜ採血って思いますよね
理由は、私今、毒柱の小夜莉さんと毒の研究をしているんですが、
それで鬼の毒を集めているんです。
それで毒をくらった方達の血液を採血させていただいてるんです。
はいっ、採血終わりました!協力ありがとうございました!」
🌃「いっ、いえいえ!とんでもないです!
じゃあ、行きましょう」
私はそう言って一歩を踏み出した。
あれ、左足がずきずきと痛む。
みんなが歩いている中、私は止まってしまった。
🌊「どうした?」
🌃「いや、別に何も...」
🦋「かなたさん、顔に出てますよ
足、痛いんじゃないんですか?」
🌃「あ、まあ、はい」
胡蝶様鋭いっ
🎴「俺、肩貸そうか?」
🌃「いや、大丈夫
炭治郎も全身痛いでしょ」
🦋「隠の方、もうみんな下山してるみたいですね」
どうしよう
自力で歩...
🌃「わっ!」
気付くと、またもや冨岡様に抱き抱えられていた。
🌃「え、え、重くないですかっ!?
あ、しかも私歩けるっちゃ歩け...」
🦋「ここは冨岡さんに任せてください」
🌃「はい、なんかすみません」
🎴「そういやかなたって甘露寺さんとカナヲ以外みんなに敬語使ってるよな」
🌃「はい、ん?なんか変でした?」
🎴「いや、気になって」
🌃「柱は尊敬するべき人たちであるし、炭治郎さん達も先輩なので」
🎴「俺のことは炭治郎でいいよ」
🌃「じゃあそうする!」
🎴「そうしてくれると助かるんだけど」
🌃「笑笑それ言い方!」
🦋「じゃあ私も様呼び辞めてもらっても...?」
🌊「俺も希望する」
ええええええええ!?
結局様呼び遠慮されるううう!
🌃「ああ、はい、わかりました」
そうこうしているうちに蝶屋敷へ到着
🦋「カナエ姉さ~~~ん」
💐「は~~~い!しのぶ、どうしたの?」
🦋「怪我人!まあ捻挫だと思うからすぐ終わるだろうけど
冨岡さん、そちらの椅子まで運んでもらっていいですか?」
🌊「ああ」
🌃「重かったですよね、ありがとうございます」
🌊「いや、どうってことない」
🦋「じゃあ姉さん、あとは任せます!
冨岡さんと炭治郎君はこちらへ」
🌊「ああ」
🎴「はいっ!」
いや炭治郎、怪我してんのに元気だな。
いってら〜
💐「えーっとあなたは、夜空かなたちゃんね!」
この人がカナエさん...?
🌃「あー、はい、そうです」
💐「私、胡蝶しのぶと栗花落カナヲの姉、胡蝶カナエです
よろしくね!」
🌃「よろしくお願いします!」
💐「捻挫ね。じゃあ湿布と包帯、やっとくね!」
🌃「はい、ありがとうございます!」
💐「かなたちゃんは怪我が軽いから安静にしてれば一、二週間で治るわ!」
🌃「そうなんですね!」
💐「歩きずらいかもしれないけど、そこは...我慢するしかないわね~~~」
🌃「分かりました!」
💐「じゃあ、冨岡さん達のところ行っていいよ!またね!」
🌃「はいっ!ありがとうございました!」
捻挫程度で済んで良かった。
次は捻挫しないように気をつけよう。
ちなみに善逸と伊之助は父鬼に遭遇。
胡蝶さんは姉鬼と遭遇。
善逸と伊之助は戦った後に胡蝶さんに救われた。
次回、番外編 壱
お楽しみに!