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死にたがりの君へ 生きていたい僕より 3
一応、前回のあらすじ!結構期間空いたので....
悠汰と遥輝が出会う。
遥輝倒れる
心菜(遥輝の幼馴染設定)が、遥輝が倒れたことを言い訳するために悠汰くんを探す
こんな感じです。
ちなみに悠汰くんのことを冷静でカッコイイ男の子だと思ってるとすっごく傷つく内容になっております
「えっと........武川悠汰くん..だよね?」
背後から声をかけられ、今までずっと動けなかった体を突き動かす。
「.....そうだけど。なに?」
無愛想だろうか。まあ、いつものことなのだが。
「私は三重美 心菜。ちょっと色々伝えたいことがあって....遥輝..じゃなかった零山君のこととか。気になってるでしょ?」
「....」
図星だった。
気になって気になってしょうがなかった。
なぜだかわからない。でも、興味が湧いてくる。
「....ここじゃ話しにくいから。ちょっと場所変えてお話しない?」
「...わかった」
三重美に連れられて暫く歩くと、全く知らない景色が広がっていた。
「今どこに向かってるんだ?」
「え?私の家だけど」
「は?」
(うわぁ。マジカヨこいつ冷静そうに見られたかったからどこ向かってるか言わなかったけどうわ。まじかぁ...)
「誰にも聞かれない、見られないだったらそれが一番いいかなーって」
(もしかしてあなた天然ですか?いやいや、まさかねえ?あんまはなしたことない初対面にも近い僕を家に連れていくのは....)
そんなことを思っているのに、何故か変な気持ちはしなかった。
普通の高校生ならば興奮するところなのだろうが....僕はなぜか何も思わなかった。
「...さっさと終わらせろよ」
その一言で片付けてしまった。
別に嫌じゃいない。でも嬉しくもない。女子の家に行くのに?
....なんだか変な気持ちだ。
「ついたー」
「やっとか...」
「ここが、私の家です」
その目の前には豪邸が広がっていた。
(いや聞いてねえ....こんな金持ちなんて聞いてねえ....)
「いま親は多分いない...から、誰にも聞かれないね!」
(いや聞いてねえ...親いないとか聞いてねえ....!)
心のなかで冷静に突っ込めるところ、才能あるだろうか。お笑い芸人でも目指そうかな....
「まあいい。お願いだからさっさと終わらせてくれ」
「りょーかい」
このときの2人は、この状況がクラスメイトにバレていて拡散されるなんて、思ってもいなかったのだが....
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「えっと、とりあえず遥輝はさ」
「病み上がりだったんだよね....」
なるほど。
ん?
うん。
「学校をサボり気味でさーそれで、出席日数がやばいのに風邪引いてて。だから治ってすぐ来たわけよ。だから病院に搬送したのは大げさだったかなー」
心菜がそう、話してくれた。
ここは、そうなんだと言いたいところだ。
なんとなく真実は違うと知っていても、察していても言うところだ。
(...........でも....)
「三重美。それは嘘だろう?」
「え」
何となく分かる。心菜が嘘が下手だというのが6割以上の理由だが...
「あの様子。どう見ても普通の風邪じゃなかった」
「っ...」
少し悲しげな表情になった心菜は、少し腕を組んで考え始めた。
(これで真実を話してくれるか、だな....)
「うん。そうだね、遥輝があそこまで気にかけてた人なら、きっと遥輝が.....な人なんだろうね」
「?」
一部分聞き取れなかった....まあ、いいか。
「えっと、武川くん。ずっと、ていうかさっき嘘ついてごめん。そうだよ、遥輝は...」
「重い、病気なんだ」
「..............」
やっぱりそうか。なんとなくわかっていた。でも、なんでだ?なんで確かめようとした?自分の自殺を止めてくれた恩人だから?きれいな顔をしていたから?なんでだ?なんで...........
「そうか、ありがとう、じゃあまた」
「え!?あ、う、うん。また、明日...?」
その言葉だけ残して、僕はこの場を去った。
なんで確かめたり真実に迫ろうとしたかは、その一晩では結論が出なかった。
そして次の日の朝。
地獄が始まるのだ。
疲れました。久々浮上の”えくれれ”です。
いれいすのファミマコラボ買えませんでしたああ!!
悲しいです。