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第三話 準備。
私はイケメン王子(名前はレンと言うらしい)と今、平原にて話し合いを行なっている。
話し合いの話題は今後どう過ごすか、だ。
「さっきも言った通り、お前が望むなら王宮で内密に匿いつつある程度自由な暮らしを設けてやる。
だがそれにはある程度の時間が必要になる。だから、お前は平原で待ってろ。で、準備が出来次第俺が迎えに来る。……というのでいいか?」
ご飯は毎日持ってくるし寝床もふかふかのやつを貸してやる、と付け加えるレンさん。
私的に、願ってもない申し出なので潔く受け入れる。
「もちろん、それで大丈夫です。……むしろなんでそこまでしてくださるのでしょうか?」
ふと気になった。こんな見ず知らずの私にここまで良くしてくれてる理由が。
「ん?……あぁ、お前は違う世界からここに召喚されてきただろ?だからもうお前も立派な国民だ。自分の国の奴を飢え死にさせたくないしな」
と頭を掻きながらぶっきらぼうに言うレンさん。
その言葉と態度に思わず笑う。
「ありがとうございます」
「……だから!礼はいらない!」
そう言うレンさんの耳は赤くなっていた。
「あ、そういえば」
続けて、私は思い出す。
「私は、ヒリと申します。名乗るのが遅くなってすみません」
忘れてたので咄嗟に挨拶する。
「ああ、気にするな。ヒリ。よろしく」
レンさんはそう言って微笑んだ。
約束通り、ご飯と寝床を持ってきてくれたレンさん。
「おぉ……あ、フカフカだ……パンも美味しそう」
すごく重そうでふっわふわな布団と、前食べたのとは違う種類のパンに目を輝かせる。
「だろ?パンは『美味しそう』なんじゃなくて『美味しい』んだよ」
鼻高くして自慢気に言うレンさんをちょっと可愛いなと思ってしまった。
「……で、最終確認だが。俺は一回王宮に戻って国王に話をつけてくる。国王ならお前を保護するのに賛成してくれるだろう……俺と考え方が似てるからな。そこは安心してもらって大丈夫だ。……で、ご飯は毎日持ってくる。王宮でヒリを迎え入れる準備が出来次第俺が迎えに来る。……でいいな?」
「はい。大丈夫です」
私は真剣な眼差しでレンさんを見据えて、「お願いしますね」と言った。
そんな私にレンさんは余裕の笑みで、
「ああ。任せろ」
と言って、転移魔法でワープした。
1人取り残されたけれど、不思議と孤独は感じなかった。
三話目です!読んでくださりありがとうございます!
次回で多分奴隷ちゃんが登場できると思いますので、よろしくお願いします!
もしよければ感想、参加(参加は自主企画までお願いします…!)お待ちしています。