公開中
7話 夕日が照らす過去と酒
家に帰って、すぐに僕はお酒を飲むことにした。今日は先程買ってきたマルゲリータピッツァとともに晩酌だ。薄暗いリビングに夕日の赤色が差している。随分昔に、よく火遊びをする友だちにもらったジャパニーズ・ウイスキー。かなり高値で取引されていることを知って以来、ずっと飲むのをためらっていたが、今日は飲みきってしまう勢いで飲もうと思う。冷蔵庫から常時冷やされているロックグラス(背丈の低い、円筒状のタンブラーのようなもの)を取り出し丸氷を入れ、ウイスキー1、炭酸4の割合で注ぐ。カラ、と涼しげな音を立てて丸氷が転がりながら浮いてくる。軽くかき混ぜてから、一口飲んでみた。スッキリとした甘みのあるお酒だ。美味しい。ソファに深く腰掛け、少し遅めのペースで飲み進める。透明な淡い琥珀色に赤い光が入り込む。久しぶりに、明日を迎えるのが楽しみだと思い始めていた。今ならあの日の夢を見ても大丈夫かもしれない、そう思えるほどに、僕の心は軽かった。どうしてかは言うまでもなく彼女―――オリビアのおかげだろう。そんなふうに思い込みにふけったことを皮切りに、昔のことを、アメリアとの日々を、僕はハイボールを片手に思い出していた。
ちなみに筆者は未成年です。だから全部調べて得た情報です。お酒の味なんか知らないです。ちっちゃい頃お正月に日本酒飲まされたことあったけど喉焼けるかと思いました。