公開中
1.Prologue…。
ドールハウスには一人の人形師がいました。
人形師は孤独で、寂しい日々を送っていました。
己の寂しさを少しでも消す為、人形師は十一体のドールを創りました。
ドール達はそれぞれに個性があって、どのドールと居ても人形師は楽しく過ごせました。
その中でも〈ダイヤモンド〉を埋め込んだドールは、特に話すのが楽しかったのでした。
ところがある日、ダイヤモンドを埋め込んだドールと庭でお茶を飲んでいた時、何者かがドールハウスに侵入しようとしてきました。
人形師とダイヤモンドを埋め込んだドールは、他のドール達を守ろうと必死に戦いました。
なんとか、侵入者を倒すことは出来ました。
しかし、ダイヤモンドを埋め込んだドールは心臓を刺されていたのです。
ダイヤモンドを埋め込んだドールは、そのまま砕けてしまいました。
人形師のココロは、深く底の見えない哀しみの海に沈んでしまいました。
そのまま、人形師はポックリ亡くなってしまいました。
残されたドール達は、新しい管理人を何度も何度も迎えては手放しました。
少しでも、人形師とダイヤモンドのドールが亡くなってしまった哀しみを埋める為に。
そんなドール達は、遂に素敵な管理人達を見つけました。
その哀しみが消えることはないけれど、その幸せが嬉しくてたまりませんでした。
そんなドールの、現在のお話。