十一話　過去の僕、未来の僕、今の僕。ー過去編ー

ーみことー 俺は、自分が嫌いやった。 すぐに忘れることが多くて、誰かに助けてもらわないといけなくて。 そんな、自分が嫌いやった。 いつからやろな、自分のことを好きになれたのは。 この病院にきて、音符病院のみんなに出逢ってから。 小さいころ、俺はいじめられとったんや。 すぐ忘れる。それが理由で。 悪口書かれてたりして、俺は、どうしたんかわからない。 日記に、書いとったことやから。 病院にきてすちくんと一緒に読んだ。 虐められたことの最後にはいつも、 信頼できる、優しい人を見つけてなって、書いてあった。 一番信用できる、優しい人、それがすちくんやった。 皆とあってからは、楽しい毎日ばかりなんだけど、 寝ちゃったら忘れちゃうから、日記に書いてる。 昔は嫌いやった自分も、今は、皆のおかげで好きになれとるし、 病気とも向き合っていける。 これからも、精一杯がんばろ！ みこと「今日の日記はこれでいいかな？」 みこと「明日先生たちに見せて、それから、皆にもみせよう！」 すち「なーに書いてるのみことちゃん？」 みこと「うわぁ！すちくん！日記書いてたの～」 すち「日記？最近書いてなかったね～」 みこと「あ、そうだ、すちくんには一番に見せないと！」 すち「？一番？」 みこと「今日の部分読んでみて！」 すち「わかった」 すち「＿＿＿みことちゃんは、自分が嫌いだったんだね。 　　　でも、好きになってもらえてうれしいよ～！」 みこと「ありがと、すちくん！これからもよろしくね！」 すち「もちろんだよ！」 すち「今度は、俺の話も聞いてねみことちゃん(ﾎﾞｿｯ」