公開中
4
ヴィオさんから、「お互いの高校生活を再現してみないか」そう提案されてから早1ヶ月。
実現する日はついに明日!だから、何としてでも、遊びを断らないと。ヴィオさんだって信じてくれてるんだから。
「まり、土日なにする?」
グループのリーダー詩ちゃんが言う。
「ごめん!今回の土日予定あって…」
「最近ノリ悪くない?途中で抜けるとか、途中から来るとか、そういうのもムリなの?」
「今日の夜から泊まって日曜の夜か、月曜の朝イチに帰ってくるから…」
「誰なの?あたしたちが知ってる人?」
「ううん、知らない人、学校外の」
「なんで?週に数回会うか合わないヤツとあたしたちでなんであたしたちが負けるわけ?」
彩葉ちゃん、聖奈ちゃん、詩ちゃん。みんなが次々に質問してくる。
私に言ってくる言葉はしょうがない。だけど、詩ちゃんの、詩ちゃんの言葉だけは許せなかった。ヴィオさんを下げてるとも取れるその言葉だけは。
「なんで、みんなが一番じゃなきゃだめなの?」
「、は?だって、あたしたちが友達だからに決まってる」
「みんなと友達だったら、他に友達いたらダメなの?他の予定があっても、みんなとの遊びを最優先にしないとダメなの?そんなのまるで義務だよ。友達じゃない」
「、!なんで最初に言わないわけ?嫌だったら最初にやめればよかったんじゃん!あたしたちだけ悪者みたいに」
「それは…ごめん。私、小学校高学年の頃には友達いなかったから。友達と遊ぶ、みたいなことしたことなくて。服もメイクも全部自分を偽って。偽りの自分で友だちをつくる。それが普通だと思ってたの。だけどあの人は、ヴィオさんは、ダメだ、変だって言われてきた私も全部ひっくるめて仲良くしてくれて。そこで、これが『友達』ってやつなんだって」
…みんながキョトンとしている。そこで、私が言ったことの重大さに気づいた。
「っ!ごめん!」
思わず逃げてしまう。
でも、私言えたよ。少しはヴィオさんに近づけたかな?
好き嫌いが分かれそうな回だなぁと個人的には思ってます。
だって、あたしが言うのもあれですけど、今回のジャスちゃん、ちょっと自分勝手だもん。
でも、前までの空気読み過ぎのジャスちゃんよりは好きです。
今までのジャスちゃんに必要だったものは、「言いたいことはハッキリと言う、ある意味、空気の読めなさ」じゃないかなぁと思っています。
空気読みすぎて断れなかったり、生きづらいことが多かったジャスちゃんが、ヴィオさんと出会って、もうちょっと奔放に生きてもいいんじゃないかな。そう思えたんだとうれしく思います!
この回、最初の構想では無かったんですよ。
だけど、ジャスちゃんの成長的な部分書きたいなぁと思って。
蛇足じゃないことを願ってます…!笑