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#1 見知らぬ六姉妹
ねぇ、君に聞くね。
そうそう、これを今読んでる、君だよ。
君の友達は、本当に君のことを心から信用している?
ただの知り合いでも、普通の友達程度でも、ましてや大親友だったとしても。
君の悪い面を陰であざ笑っているかもしれないね。
『それでも君は友達を信じる?』
後頭部に微かな痛みを感じ、私は起き上がった。
思考が定まらない中、ゆっくりと辺りを見回す。
「なに、ここ。…教室?」
私が横たわっていたのは、いつもの教室。
だけど外は墨のように黒く、嫌な雰囲気が漂っていた。
てか、何で私は教室に倒れてるの?HRは?先生はどこに行ったんだ?
思考が徐々に戻ってくる中、色んな疑問が脳内を巡る。
落ち着け、落ち着くんだ。状況を整理しよう…。
確かいつも通り学校に登校してきて、怜と会って、教室のドア壊して、先生に怒られて、HRが始まって、礼が…あっ、そうだ。
礼の時に、こんな声が聞こえた気がする。
「これからデスゲームを始めます」
…って。
デスゲームって、漫画とかアニメとかでよくあるジャンル。
死のだるまさんがころんだとかで生き残りを決める…とか言うのがよくあるよね。
あの言葉が聞き間違いじゃないなら、本当に今からデスゲームが始まるの?
小「いやいやいや、んな訳ないでしょ。」
私は全力否定。ありえん。断固拒否。
だってあんなのフィクションよ?作り話。
でも、それならこの状況はなんなの?
どうやらクラス全員が私と同じように頭を捻らせていて、
いずれも怪我などはしていなそうだ。
てか本当にここどこだよ。んで何が起こっとるん?
集団誘拐?いや、それなら倉庫とかに運ぶはず。
夢を見ている?いや、こんなに意識はハッキリしないはず。
嫌な予感が胸の中を渦巻いている。
裕「おい、小夜。大丈夫か?」
小「裕馬!裕馬も気づいたらここに?」
裕馬は委員長だし、クラスの中で唯一信用できる《《方》》。
あのデスゲーム開始の事を話しても信じてくれるはず…。
カクカクシカジカ
裕「!?それ、聞き間違いじゃないんだな?」
小「確実とは言い切れないけど、そう言っていた。」
裕「でも、よくわかんねぇよな色々…誰か説明してくれないかな」
小「本当…別のクラスの人も無事だったらいいいね。」
今はドアに分厚い板と釘が刺さっていて外の様子は確認できない。
何が起こってるのかは分からないけど、無事でいてほしい。
その時。
?「みなさん、おはようございます!」
場違いな可愛い声が教室に響く。
みんなは驚いて一斉に教卓の方に視線を向けた。
そこには同じような顔をした六人の女の子たちが立っていた。
声を発したのは真ん中の女の子らしい。
みんな目を丸くしている中、六人はわちゃわちゃやり始める。
?「みなさん起きているようですね。よかったです。」
?「そうね。目が覚めなかったらどうしようかと…」
?「まぁアンタの運び方、いつ落ちるか分からなかったしね。」
?「同意…」
?「え、地味に傷つくから辞めてよもう!」
?「こら姉さんたち、自己紹介しないとまともに始められないよ」
彼女たちは体を体をこっちに向けて、一人ずつ自己紹介し始めた。
ウ「初めまして、長女のウリよ。」
フ「次女のフタ。ウリ姉さんとは双子だよ」
オ「三女のオトです。音楽が好きですね。」
シ「四女…シン…よろしく。」
ユ「五女のユウだよっ!みんなよろしくね〜♪」
キ「六女のキョウです。みなさん困惑していると思うので、説明は私がします。」
ショートカットで前髪でしか見分けのつかないウリさんとフタさん。
ロングヘアを♪型のヘアピンでとめたオトさん。
表に真実、裏に嘘と書かれた髪をお面のようにかぶっているシン。
髪を高い位置でツインテールにしているユウ。
低い位置で一つ結びにしているキョウ。
見た目は違くてもやはり少し顔が似ているから、六姉妹なのだろうか。
…じゃなくて!完全にペースを飲まれるところだったよ。
でも、私が口を開くより一足早く、清掃委員の委員長、亮一が質問する。
亮「あの、聞きたいことがあるんですが。」
キ「どうしましたか?亮一さん。」
亮「!?なぜ僕の名前を…」
キ「今から説明しますよ。それで、質問は?」
このキョウは、人を自分のペースに飲ませることが得意なんだな…。
亮一もその事に気づいたらしく少し顔を歪ませたが、すぐに無表情になる。
亮「では、質問しますね。まず、僕たちのこの状況はなんですか?貴女たちは何がしたいんですか?他のクラスの状況は?徹底的に教えてください」
Wow!亮一ガンガン聞くやん…。
それでもキョウは焦る様子はなく、笑っている。
キ「わかりました。では、お答えしますね。」
キョウは、親身に色んなことを話してくれた。
まず、ここはいつも通っている学校で、セットなどではないこと。
外が暗いのは、一時的にこの高校の生徒以外の時間を止めたかららしい。
ちなみに生徒以外でこの高校にいた人間は、一時的に消したと言っていた。
礼のタイミングと共に私たちを眠らせて、作業をしたんだってよ。
そして…キョウたちがやりたいこと。それは、
『デスゲームを行って、全国の高校で《《一番友達を信じている人》》を決めること』
らしい。
彼女達はこのデスゲームの主催者なんだと。
キョウは一から順番にデスゲームを行って、六番目のゲームまで生き残ればいいと言っていた。
第一ゲームはキョウの作った人形が、
第二ゲームはオトさんが、
第三ゲームはユウが、
第四ゲームはシンが、
第五ゲームはウリさんとフタさんが、
第六ゲームはキョウが相手してくれるらしい。
キョウは全体を通したゲームマスター的な存在ということも教えてもらった。
ちなみにこのデスゲームは全国の高校で一斉に行われていて、
別の高校も今は絶賛死のお遊戯中だ。
もちろん隣のクラスや一年生の学年でも同じような状況だ。
キ「___取り敢えず、頭と体を使って生き残ればいいって訳です。」
この説明を聞いて、しょうがないとでもいう顔をしている人、
やはりまだ信じられなそうな表情をしている人など色々いた。
私もまだよく分かってないけれど…感じるんだ。
キョウの言うことは間違っていないって。
亮一も同じことを思ったらしく、わかりましたと発言をやめた。
キ「もう、質問はないですね?では、私たちは各配置に行くので
あとはこの人形に従ってください。それでは。」
キョウの傍にクマ人形が立っている事に気づく。
すると六姉妹はフッと一斉に消えた。
「あ、そういえば。」と言う声が聞こえたかと思うと、キョウが戻ってくる。
キ「その子の名前はクマ吉です。クマ吉に従わないと|終わる《死ぬ》ので気をつけてくださいね。再び会える事を願っています。では。」
意味深な発言をして、またキョウは消えた。
私たちはクマ吉をマジマジと見つめる。
クマ吉はたどたどしく話し始める。
ク「初めましテ。これから君達にハ第一ゲームを行ってもらいまス。」
ク「第一ゲームは____」
クマ吉が話す中、私は決心していた。
絶対生き残って、怜にクレープを奢ってあげるんだ、って________。
2話です!あ、キャラくれた人ありがとうございます!
まだまだ募集中です!あ、登場は早くて第二ゲームからになります。
裏話:亮一くんはかなり頭がいいぞ!戦略をしっかり考えて現実的な行動を取るから、生徒たちに信頼されてるみたい。小夜「勉強バカが…」
次から本格的に始まるぞ!それでは!