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主人公は今日も今日とて馬鹿にするー登校編ー
第3話です。
テストが終わった日の夜…
(あー、寝れん…)
私、性格悪いんで人の不幸が楽しみで寝られないんですよねぇ…てへぺろっ
結局、イタズラを仕掛けたのは科学のテストだけだったが、一教科の点数を落としてしまうと
大ダメージだろう。
(我ながら良い案だったな…)
えぐすぎるなんて、誰にも言わせない。 先に手を出したのはあっちだし。
あくまで私はそれに応じてやり返しているだけである。
え?それでもやり過ぎ?
うーん……褒め言葉として受け取っておきます!
翌朝
(寝れなかった…)
マジで寝られなかった。自分は性格が歪んでることを再認識した。
やっぱ睡眠は大事だ。ちょっとクラクラする。
(早くテスト返してくれ。)
このままだと何日も寝られなくて、テストの結果を知る前に、死ぬ。寝不足で。
「ミキー、朝ごはん!」
「あ、ハーイ」
お母さんに声をかけられて、ドタドタと朝食に席につく。
(朝の和食うんま。)
味噌汁と、米、それからチキンサラダ。
ヘルシーで美味しい。
「………………。ミキ、最近学校大丈夫なの?」
「へっ?」
声の主は、……母だった。なんだか深刻そうな顔である。
(ハッ、いじめか!?)
勉強は問題ないし、心当たりはそれしかない。
「だだだだだだ、大丈夫だよ?」
(やべっ、声裏返った。)
「本当?」
案の定、訝しがる母。
とはいえこのまま突き通すしかない。変な心配はされたくないし、それに…
(いじめっ子のこと心の中で馬鹿にして楽しんでますなんて、言えない!)
こればっかりは、口が裂けても言えない。言ったら100%引かれる。
大丈夫を連発し、母を丸め込み、もう時間だからと家を後にする。
(なんか、罪悪感……)
「自分の娘がいじめっ子を馬鹿にすることで強く生きているなんて…」
と母がヒステリックにならないようにも、細心の注意が必要だ。
「よう、ミキぃ?」
登校中、ユキナに話しかけられた。
(ユキナ…)
ユキナ(いじめっ子)を見ると、もうその顔がテストにしか見えなくなってくる。
しかし、本人はそんなミキの思いを知らずに、いつも通り絡んでくる。
「カバンの中身、見せろ。」
「あー、そんなー。」
(ちょっとはしおらしい演技してやるか)
まんまと私のカバンは取り上げられた。
「中身いくつかもらってやるよ」
(えー、ユキナちゃん、私の私物が欲しいのー? 気になってるの、私のこと…)
心の中でつぶやいてから、今のはかなりキモいということに気づく。
「いやぁっ!?なにこれっ」
「あ、それ虫のフィギュア。リアルで良くない?」
ユキナは私の自慢のフィギュアをみて青ざめていた。
「ぎいいいいいいぃぃぃぃぃやああぁぁぁぁぁあぁあ!?!?!?!?!」
(さよならー。)
ユキナは私のカバンなんてそっちのけで走り去っていった。
もういじめられているのか怪しくなってきている。
(あ、私が強過ぎたせいだわ)
睡眠不足でもメンタル最強っていいね!
ミキちゃんの虫のフィギュア、かなりキモいです。
次回、ついにテスト返却編です!