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#07
「じゃあ、このまま、ずっとこのままいよっか」
「……簓、ばかぁ」
琥珀が照れてそう言うと、簓は嬉しそうに笑い、琥珀を抱きしめる腕にさらに力を込めた。
「なぁ、琥珀」
簓が甘えた声で囁く。
「ん?」
「……俺、琥珀のこと、めっちゃ好きや。ほんまに、言葉にできへんくらい」
「うちもだよ、簓」
琥珀は簓の胸に顔を擦り付けた。
「なぁ、さっき、嫉妬した話、もう少し聞かせてや」
琥珀がそう言うと、簓は少し照れくさそうに笑った。
「もう、ええやろ。恥ずかしいやん」
「いいじゃん、教えてよ」
「んー……だって、琥珀が他の男と楽しそうに笑ってんの見てたら、なんかこう、胸ん中がざわざわして……」
「ふふ、可愛い」
「うるさい!……でも、琥珀に構って欲しかったのは、ほんまやから」
簓は琥珀の髪を指で遊びながら、拗ねたような口調で言った。
「わかった。もう浮気しないから、許して?」
「浮気してへんやろ」
「冗談だよ」
琥珀は簓の顔を見上げ、ニコッと微笑む。
簓は琥珀のその笑顔に、たまらなく愛おしさを感じた。
「……なぁ、琥珀」
「うん?」
「俺、もう、琥珀のこと、離したないわ」
「ふふ、うちもだよ」
簓は琥珀の唇に、もう一度キスをした
「……ん」
「琥珀、好き」
「うちも、簓のこと大好き」
二人の甘い声が、静かな部屋に響き渡る。
簓は琥珀を抱きしめ、琥珀は簓の胸に顔を埋める。
二人の間には、温かくて幸せな時間が流れていた
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しばらくして、簓が琥珀の耳元で囁く。
「なぁ、琥珀。今日は、俺のベッドで寝ようや」
琥珀は何も言わず、ただ、簓の胸に顔を埋める。
簓は琥珀を抱きかかえ、そのままベッドへと向かった。
ベッドに入ると、簓は琥珀をぎゅっと抱きしめる。
「あったかいな、琥珀」
「うん……簓も」
二人はお互いの温もりを感じながら、静かに眠りについた。
終