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#11 こんなさよならは嫌
@@@「…」
いつになったら会えるのだろう
ずっと、探しているのに
あんな奴らがいて、
どうして貴方だけはいないのだろう
頼むから、一度だけ…
もう一度だけ…
貴方に会いたい__。
一部動画ネタバレあり⚠️
🦊side
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🦊「なんで…っ、なんでヒロくんが…っ、?」
血まみれで倒れているヒロくんを見て背筋が凍る
目の前の光景を信じたくなかった
🐸「…ごめん、、っ」
シヴァさんが弱々しい声でそう呟き、俯いてしまう
🦊「何があったの、、?」
🐸「…どぬが来る数分前だった、、」
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--- 数十分前 ---
🐸side
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?「こちらです、、水を、、」
🐸「おー!ありがとうございます!」
なおきりさんと別れて、俺は水を探しに行ったんだ。
正直、この女の人を信じてるわけじゃないが、
ついていった先には確かに泉があった
?「いえいえ…!…ふふっ、」
水を汲んでいると後ろで彼女が笑った
🐸「…?どうかしまs」
俺の言葉を遮るように彼女がナイフを投げてきた
🐸「うおっ!?!?」
顔面スレスレを飛んだナイフは泉の中へと消えていった
🐸「…やっぱり敵だったか、」
?「知っていたの?だったら言ってくれても良かったのに」
どこかで聞いたことのある、感情のこもっていない声
🐸「お前は何者だっ!!」
?「うふふ…っ、w」
笑い方が完全に《《あいつ》》と一致した
🐸「…お前、まさか…っ!?」
?「…ええ、」
🧸「`私メリーさん。今、貴方の前にいるの`」
姿が変わり、ピンク色の服に三つ編みの人形が前に出てきた
🧸「`貴方たちを殺すように言われてるの。だから死んでね`」
こいつのこと倒せるのか…?
でもやらなきゃ…
俺はなおきりさんを置いて死ねない…っ!!
🐸「やってやるよっ!!お前を倒す!!!」
水を入れた容器を投げ捨て、剣に持ち変える
🧸「`ねぇ、あそぼ?`」
きゃははっと笑い、彼女はナイフを投げてくる
人形なのに、まるで幼い子供のようだった
🐸「っぐ…、、」
あいつの投げたナイフが頬を掠った
殺傷力が高いのか、普通に切るよりも痛い
🧸「`ねぇあそぶんでしょ?ほらっ!!もっと!!`」
狂気に満ちたその目に俺は絶望した
帰れない、
なおきりさん、ごめん…っ、
俺…っ
?「ふっ!!」
誰かが俺とあいつの間に入った
そしてナイフを剣で飛ばし、あいつの腕を掠る
🧸「`…っ!!誰よ貴方っ!!!`」
🐸「…なんで、、」
🐸「…ヒロくん、、っ」
彼は俺の前に立ち、顔を見ずに言った
🐏「死なないでくださいよ…っ、」
🐏「貴方の方が俺より知識も力もあるっ!!」
🐏「だったら貴方を守るのが俺の役目ですっ!!」
剣を構え、そして走る
🐏「絶対に死なせない…っ!!」
剣とナイフの当たる音が響く
🧸「`ヒーロー気取り、?そんなのいらない…!!`」
🧸「`貴方たちなんて、大人しく死んじゃえば良いのよ!!`」
🐏「そういうわけにもいかないんだよ、メリーさん…っ!」
彼の言葉に背中を押された
再び剣を持ち、あいつの間合いに入る
🐸「俺だって、、ヒロくんを守らなきゃいけないんだよ!!」
🐸「お前のことは俺が守る!!」
🐏「…!!」
ヒロくんは俺の方が知識も力もあるって言ってたな、
違うよ、ヒロくん
君の方が判断力も思考力もある、
守るべきは君なんだ、
🧸「`あああああ!!!!もう死んでしまえっ!!貴方達なんてすぐに私がっ!!`」
🧸「`殺してやるっ!!!!!`」
あいつの高い声が耳につんざく
絶対倒す!!絶対に!!!
俺らはひたすら剣を振った
切り傷を何箇所か受けながらも、確実に攻撃をしていった
気づけばこちらが優勢になっていた
🧸「`なん、なのよ…っ!私が、、やられるわけ…っ!!`」
🐸「いけるぞヒロくんっ!!」
🐏「いくぞおお!!!」
俺たちは息を合わせ、剣を振った
見事に攻撃が当たった
🧸「`ああああああああああああああああああっっっっっっ!!!!!!!`」
うるさいくらいの叫び声を発して、奴は倒れた
🐏「…やった、の?」
🐸「…やったよ、、!!俺らで倒した!!!」
俺らは抱きしめ合って喜んだ
🐏「良かったっ!!!良かったよ…っ!!ポロッ」
彼の瞳から涙が溢れた
🐏「…次はうりさんを探しにいかないと、、っ、」
🐸「うりを、?なんかあったの…?」
ヒロくんは表情を曇らせた
🐏「…急に消えたんです、探しても全然見つからなくて、、」
消える、、そんなのおかしい…
🐸「そうか…俺となおきりさんも探してみるよ、」
🐏「ありがとうございます…っ!!じゃあ行きますか!」
そう言い、俺らは歩き出した
🧸「`…ま、だ、、っ`」
死んだはずの奴の声がして振り返った
🧸「`お前も、、巻き込んでやる…っ、、`」
奴が持つナイフは、とても紅く、
「当たってはいけない」と身体が察知した
🧸「`…っお前も、、死ねええええ!!!!!`」
投げたナイフはどんなナイフよりも早かった
🐸「危ないっ!!!」
今までで一番大きい声を出した
だが、遅かった
グサッ
🐏「…え、」
嫌な音が耳に届いた
奴の投げた紅いナイフは、
ヒロくんの心臓を貫通した
🐏「…かは、、ッ」
血を吐いて倒れるヒロくん、
俺の頭が真っ白になった
🐸「…ぁ、、ッ、、」
かすれた声を出す
🐸「うああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
怒りでいっぱいになった
その後の数分の出来事は覚えていない
気づけばメリーさんは原型も無いほどぐちゃぐちゃになっていた
生々しいような血は出ていなく、
人形のような綿が散乱していた
剣を落とし、彼を呆然と眺める
血まみれになって倒れるヒロくん、
身体はぴくりとも動かなかった、
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🦊side
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🐸「…その後、、どぬが来て、今に至るよ、、」
彼の目にハイライトは無かった
🦊「こんなの…、冗談でしょ、?w」
俺はヒロくんのそばに膝をつき、少し笑いながら言う
🦊「ゲームだもん…ゲームだからどうせ…っ、w」
🦊「…生き返る、よね…っ、?」
返事は返ってこない
ヒロくんの肌も冷たくなり始めていた
🐸「いつも…と、違うんだよ…っ」
背後から聞こえる泣きそうなシヴァさんの声
🐸「いつもだったらっ、死体は残らない…っ!死んだら消えて幽霊になる…」
🐸「でも…っ、!!ポロッ」
彼はヒロくんの手を握って泣きながら言った
🐸「…っ、死体が…消えない、、っポロッ」
🦊「…っ、、ポロッ」
こんなの、、嫌だよ、、
🦊「ヒロくん…っポロッ」
🦊「絶対生きて帰るって、、皆んなで約束したじゃん…っ!!ポロッ」
俺とシヴァさんはただヒロくんの手を握って泣くことしかできなかった
🦊「こんな…っ、、こんなお別れなんてやだ…っ、、ポロッ」
🦊「やだよおお!!!ヒロくんッッ!!!目覚ましてよおおおお!!!!ポロッ」
泣きじゃくった、
恥ずかしさも何もなく、ただただ泣いた
シヴァさんもうめき声をあげて泣いている
🐸「俺は…っ、、俺はああ…ッ!!!」
ヒロくんの動かない身体を抱いて、彼に届くように泣き叫んだ
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@@@「…?」
なぜか心が痛くなった
知っている人が死んでしまったかのような、、
@@@「…気味悪ぃな」
嫌な予感を抱きながら、今日も扉を開けようとしてみる
ガチャガチャ
扉はびくともしなかった
@@@「はぁ…っ、、」
ため息を吐いて、その場にしゃがむ
気づけば涙が溢れていた
この嫌な予感が俺のずっと探している人だったら…
そう思うだけで胸が痛くなる
💫「早く帰ってきてくれよ…っ、、母さん…、、っポロッ」
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No side
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ある街の家の中、
扉の前で泣く少年がいた
彼はゲミノールム、
彼は母親の帰りをずっと待っている
そんな彼の元にある者達が来るのはまた、先のことなのだろう
おつなーこ!!