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    第五話[ゴースト嫌い]
    
    
        【注意喚起】
・この物語は、暴行、血、殺人シーンなどのグロテスクな表現が入ることがあります。
 そう言った場合、改めて注意喚起を行いますが、読む際には十分ご注意下さい。
・この物語に登場する人物、場所などの大部分はフィクションです。
 ただし、一部、現実にあるものなどを引用等している場合がございます。
・こちらの「マーダラたちのアセンブリー」は、現在非公開中の「マーダラたちのアセンブリー {第一章}」を元に作っていますが、同じものではなく、別物としてお楽しみ下さい。
・ファンレターは常時受け付けております。
 訂正箇所の発見、質問、感想、アドバイス、物語の考察、番外編リクエスト、ファンアートなど、皆様からのご意見をもとに精進していきます。また、執筆の励みにも繋がりますので、もし良ければ書いていって下さい。
 ただし、登場人物や物語に対してのあまりにも酷い罵詈雑言については、証拠として写真を撮り、運営様へのご報告、ブロック等の処置をさせていただきます。もちろん、自主企画で参加してくださったキャラの提供者様方へのアンチコメント等も同じく対処させていただいますので、そう言ったことが起こらないよう、十分ご注意下さい。
・自主企画にて募集したキャラクターたちは、可能な限り設定を忠実に守り物語へ登場させていますが、一部、こちらで設定を変更をし、設定に書かれていない部分は個人の想像で作っています。
 あまり変更等はせず、設定の変更等を行う場合は、元の設定から変わらないよう可能な限り善処致します。
    
    
    黒葉「〜♪♡」
マーファ(随分と愉しそうだなコイツ‥)
上機嫌な黒葉と、不機嫌なマーファ…側から見れば、ちょっと歪なカップルに見えなくもない。
あれから数十分。付かず離れずな状態で廃ビルのすぐそこまでやって来ていた。この辺りは声がよく響くため、喧嘩でもしようものなら、半径二キロ圏内の人間にその声を聞かれることとなる。そんなこの場所で喧嘩をするバカは基本的にいないのだが……今回は例外のようだ。
黒葉「…なんか廃ビルの前騒がしいねぇ」
マーファ「アァ゛?‥そういやァな‥__そんなもんどうでもいいが‥__」
黒葉「アハっ、こんなの気にしてたら胃がもたないもんね?__かわい♥︎__」
マーファ「…」
黒葉「…なんで離れるの?」
ピタリと止まり、ニッコリと笑ってマーファを見る黒葉を他所に、マーファは先を歩いた。
黒葉「もう、マーファったら照れ屋さん!♡」
マーファ(キッショ)
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「__からッ…我は《《ゴースト》》ではないと何度言えば分かるのだッ」
男の声と共に、金属がぶつかる激しい音が辺りに響いた。どうやら、廃ビル前にある空き地で誰かが喧嘩しているらしい。
「どう見たってゴーストだろッ!!!!__足ないし浮いてるし服ボロっちぃし!!!__」
__「服!?」__
「お互い譲りませんねぇ」
マーファ(…何やってんだコイツら)
マーファ「…、アイツ‥」
「わ、我は…!!ゴーストではなく、“死神”だ。似ているところはあるかもしれぬが、全くの別物で」
「んじゃ聞くけど、冥界のカミサマが人間界になんのご用ですかァ?」
「っ…それは、」
マーファ「**オイ**」
一人が知り合いだったため、マーファは声をかける。しかしその声は、“声をかけた”というには少々低く、まるで相手の服従を望むかのような声だった。
「「!」」
その声に、その場にいた三人は一瞬|威圧感《強者の圧力》に襲われる。気を緩めれば膝をついてしまいそうなほどの圧だ。
…間近でその声を聞いたはずの黒葉は、笑顔でマーファに近づいているのだが。
マーファ(《《コレ》》で膝つかねぇなら、全員そこそこか…)
「_マーファ様っ!!!お久しゅうございます!!__軽く四十年ぶりでしょうか…__
 変わらぬお姿でございますなっ!」
黒葉「は゛?」
ピキ、と音が聞こえて来そうなほど額に青筋を浮かべて笑う黒葉に気付かぬまま、カラスのお面をした人物はマーファの手をギュッと握り、激しく上下に振った。マーファも、それに嫌がる素振りを見せず大人しく答える様子から、慣れた経験のようだ。
マーファ「おー‥オマエもな。__全く変わんねぇの__」
「我は死神故、姿形はなかなか…」
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--- No.8 ---
--- トート・スカラー ---
性別 男
年齢 (種族から推定)666歳
種族 死神
`罪 ???`
マーファに命を救ってもらった、天使時代からのちょっと顔見知りな神様。
冥界で取り返しのつかないことをやらかした結果、罰を受けて冥界から追放された。現在は人間界で人を殺しまくっている(冥界はそのことを知っているが、諦めて放置)。
礼儀は重んずるタイプで、マーファだけでなく他の人にも礼儀正しくする。あの特徴的な喋り方は直らないし直すものでもない。
殺人の方法は主に自己紹介からの命を刈り取り。複数人で動く時は後ろからの奇襲、しかし圧倒的に単独での行動の方が多いのでごく稀にと言った感じ。殺人は好きだが、相手が苦しむ姿は見たくないため一息に命を刈り取る方法を好む。ただし死体は魂が戻ってこないよう|ぐちゃぐちゃにする《遊ぶ》。__恐らく__マーファとは真逆な思考を持つ、スコルの次くらいに正常に近い人。
命を刈り取る際に使う鎌は、“普通”の死神の頃から使っている馴染みある愛用品であり、切れ味抜群で、様々なものを刈り取る力を持つ。
マーファ本人は、トートのことを割と気に入ってるし気にかけているつもり。同じ追放された身として話し相手くらいにはなれると思っている。
礼儀正しさ ★★★★☆
下ネタ   ★☆☆☆☆
昔の偉さ  ★★★★☆
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トート「…そちらの方はご友人、」
黒葉「__いやいやいや…何勝手に僕のマーファの手握ってるわけ…?何様なわけコイツ。ってかなんでマーファも嫌がんないの?僕は近付いただけで嫌そうにするのに…ああでもそういうところも大好きだけどさ、堕とし甲斐があるっていうか……でもそれとこれは話が別で__」
トート「…と、いうわけでは、ないよう、ですね…?」
マーファ「こんなのがゴユウジンとかあり得ねェだろ。__こんな盗撮ストーカー|マーダラ《殺人鬼》__
     それよりこの二人組なんだ」
トート「あ…彼らは…」
「何アイツら。ゴーストの仲間?__殺す?__」
「なんでもかんでもゴーストと決めつけるのは悪い癖ですよ、シャルル」
「えー。だってさぁシアン!」
マーファ「あんな雑魚どもと同類にすんじゃねェよコロスぞ…゛」
トート「貴様、我はともかくマーファ様までゴースト呼ばわりをするとはなんたる無礼だ。謝れ!」
「は?なんで謝んなきゃ行けないわけ。ンな紛らわしいカッコしてるのが悪いだろ」
黒葉「ねぇマーファ、もういいでしょ?《《こんな奴ら》》ほっといて中入ろうよ。__肌寒い!__」
マーファ「寒いなら先入れよ。俺ァコイツと一戦ヤってからじゃねェと気が済まねェ」
黒葉「アハ♡そんなとこもカッコい♡♪」
トート「それでは模擬戦を致しましょう。何かお考えがあってのことでしょう?殺してしまってはいけません」
マーファ「…おー。いいじゃねェか。__分かってんな。__
     おい、そこのゴースト好き」
「ア゛?誰があんな哀れな奴ら好きになるかよ。ふざけんのも大概に」
マーファ「ウゼェんだよそんなもんどうでも良いだろ。
     今から俺と一戦ヤれ。話はそれからだ」
「…はぁ?話が見えてこないんだけど」
マーファ「察しの悪いクソガキが…俺と一戦ヤって品定めさせろっつってんだろ」
「チッ…人をモノみたいに言いやがって…。
 いいぜ、受けてやる。その代わり、こっちは《《二人で》》、だ」
マーファ「ハッ、弱者は群れるってなァ?
     ま、好きにしろよ。何人相手でも負ける気しねェし」
黒葉(ブーメランな気がするなぁ…気づいてないの可愛い♡)
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--- 三戦中三戦勝利 ---
--- 勝者 マーファ・ルシファー ---
マーファ「雑魚」
「アァ゛?!!」
「シャルル。負けたのは事実でしょう?__シャルルの頬に切り傷をつけたのは絶対に許しませんが__」
そう言って、落ち着いた喋り方をする彼は黒い笑みを浮かべる。彼は、世間一般論でいうブラザーコンプレックス……“ブラコン”なのだ。
そのため、兄にあたるこの人物が、マーファに無理な突進した際につけられた頬の小さな切り傷にも相当な怒りを抱いている。
トート「素晴らしい戦いでした。マーファ様」
黒葉「マーファ〜!♡カッコよかったよ!__そりゃもう僕が惚れ直すくらいには♡♡__」
マーファ「二人とも近けェんだよ…__離れろ‥__
     …そこの二人、名前は?」
「勝った相手に名前聞くのかよ…__ウゼー!__」
「やめてくださいシャルル…。
 コホン。僕は《《シアン・ジェーン》》、こっちは双子で、一応兄の《《シャルル》》です」
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--- No.9 ---
--- シャルル・ジェーン ---
性別 男
年齢 (種族から推定)3000歳以上
種族 狼人間
考え 「ゴーストなんて存在してるだけで同じだろ?それなら殺しても問題なくね?」
シアン・ジェーンの実の兄。両親は他界済み。お互いがお互いに依存し惹かれあっている共依存兄弟。シアンのことは唯一の家族であり必ず守らねばならぬ存在だと認知し、必ずそばに居るようにしている。ルアバーナスのメンバーの話だと、時折シアンを“弟”として見ていない気がするとのこと…。
身体能力が異様に高く、高い柵を平然と飛び越えたり、五階より高い階層からでも難なく飛び降りることが可能。その代わり頭は非常に悪く、どの教科もまるでできない。“算数”なんてやらせようものなら、新たな解読不可の方程式が完成するレベル。強いていうなら国語がギリギリ…?といった感じ。頭の出来は母の腹の中で弟に吸われた。
殺人の方法は、主にベレッタ92fsによる銃殺。脳天を一撃で打つことが多い。剣や刀といった武器は使えなくないが、重くて嫌いなため手軽な銃を好んで使う。
背後からの奇襲が多く、複数人での行動をするときは作戦通りに動かないことが多々あり困りもの。グループを組む、となったりすると正直避けられている。
兄弟愛  ♥︎♥︎♥︎♥︎♥︎
身体能力 ★★★★★
算数   ☆☆☆☆☆
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--- No.10 ---
--- シアン・ジェーン ---
性別 男
年齢 (種族から推定)3000歳以上
種族 狼人間
考え 「ゴーストなんてゴミ以下の存在。ゴミはゴミ箱へ」
シャルル・ジェーンの実の弟。両親は他界済み。お互いがお互いに依存し惹かれあっている共依存兄弟。シャルルのことは「“一応”兄」なんて言い方をするが、ホントは大好き。シャルルがこの世からいなくなったら精神的に異常をきたすのではないかと周りが心配になる。
頭の出来が非常によく、ルアバーナスの中でもトップレベルで頭が良い。中でも算数・数学の類は群を抜いて得意なため、暗算なんてお手のもの。ルアバーナスの作戦会議でもみんなを引っ張るのはシアンのことが多い。身体能力は決して低いというわけではないが、シャルルや周りと比べればやはり劣る。身体能力は母の腹の中で兄に吸われた。
ちなみに料理の上手さは母の腹に忘れてしまった。ダクマターが完成する。何を作ろうとしてたのか本人ですら分からない。
殺人の方法は、主に左腰に装着している片手剣での刺殺や斬殺。ごく稀にペティナイフを使うが、使うことは0に等しい。銃の扱いには慣れておらず、兄の方が好んで使っている。
一人、またはシャルル同伴の時は正面から切りつけるが、複数人で殺人をする場合は背後から。作戦通りに動き、緊急時にはその頭で柔軟な対応をするため、グループを組む時などは優先的に誘われている。
兄弟愛  ♥︎♥︎♥︎♥︎♥︎
頭の良さ ★★★★★
料理   ☆☆☆☆☆
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落ち着いた方の人物は、深く深呼吸をして自身を落ち着かせ、“シアン”と、もう一人の人物を、兄の“シャルル”と名乗った。
しかし、その紹介の仕方にシャルルと呼ばれる人物は引っかかりを覚える。
シャルル「一応ってなんだ一応って!兄を敬えよ!」
シアン「敬ってますよ」
マーファ「シャルルにシアン、か…この辺では聞かねぇ名前だな…」
黒葉「あー…あれじゃないかな。最近ここら辺で増えたゴーストの。__駆除屋さん?__」
シアン「そう言えば説明がまだでしたね。
    僕らは二人で“ゴースト狩り”をしているんです。近年増えつつある各地のゴーストを間引いたり、全て駆除したりが専門の仕事なんですが…ここへはその仕事に来たんですよ」
シャルル「そーそー。なのにゴーストの一匹も見つからないんだよ!!__どーなってんだか__」
マーファ「…トート、この辺でゴーストって見かけたことあるか?」
この辺りで長い間過ごしているマーファだったが、“ゴースト狩り”と言われて首を少し捻った。何故なら、この辺りでゴーストなど見かけたことすらないからだ。__仮に見たことがあれば自身で駆除している。__
そして、それは彼らも同様。
黒葉「ぜ〜んっぜん。そもそもこの辺ゴースト出たんだ〜って感じ」
マーファ「テメェには聞いてねェよ」
黒葉「照れ屋さん♡」
マーファ(話が通じねェ…)
トート「この辺りはゴーストの発生自体、あまり聞かぬな…」
シャルル「はぁ?じゃあ、なんで依頼主は俺らをここに呼んだわけ?」
シアン「さぁ…」
シアンは肩をすくめ、シャルルは苛立っているのか、近くに捨てられていた缶を蹴り上げた。その様子を見ている三人も、少し顔を見合わせる。
しばらくの間続いた沈黙を破ったのは、シアンの一言だった。
シアン「‥それに…実は、先ほどから依頼主と連絡が付かないんですよね‥__何度か電話を掛けてますが、無反応‥__」
トート「依頼された時は直接会って話したのか?」
シアン「いえ、電話で」
ポケットから取り出したスマホを横目に、シアンは、「そういえば…」と説明し出す。
シアン「確か、会話の最中鎖のような音が電話越しに聞こえた気が…」
マーファ「鎖ィ?ンで鎖の音なんかするんだよ」
シアン「そこまではちょっと…」
トート「不明な点が多すぎるな…これでは特定も何もできない」
トートがそう言うと、シアンとシャルルも視線を合わせて小さく頷いた。
そこに黒葉が一言、
黒葉「逃げたんじゃな〜い?__そういうくっだらない悪戯、たまにあるよね〜__」
その一言で、シアンの表情は少し暗くなり、シャルルの不機嫌度も上がる。いくらゴースト狩りを好んでしているとは言え、仕事は仕事。生活費として使用しているのだから、依頼したからにはそれ相応の代金を支払ってもらわなければ困るのだ。
シアン「…困りましたね‥」
シャルル「全くだ。なんなんだよ、ッたく‥!」
シャルルの苛立ちがさらに大きくなるのを見たトートがハッとして口を開く。
トート「……、そなた‥まさか、ゴーストが見つからず苛立っていたから我をゴーストだと言い張って」
シャルル「〜♪」
チラリと横目でトートを見たシャルルは、分かりやすく顔を逸らして口笛を吹く。その様子に、トートとシアンは深くため息を吐いた。
トート「‥口笛で誤魔化せるほどこの世は甘くないぞ。謝るくらいしたらどうだ?」
シャルル「ゴーストもどきにこの世の甘くなさを訴えられたくない…__せめてあの世を語れ__」
トート「なッ…ゴーストもどきとはなんだ!!__失礼すぎるぞそなた__」
シャルル「死神とか、ゴーストと似たもんだろ」
トート「全くの別物だ!」
シアン「シャルル…そろそろやめて下さい、怒りますよ。__他者に当たり散らすのはシャルルの悪い癖です__」
シャルル「えっ…」
シャルルの苛立ちがシアンにまで伝わり、シアンの怒りも露わになってくる。普段、シャルルには怒らないシアンのその一言に、シャルルは悲しくなり声を漏らした。
シャルル「……シアン、俺に怒んの‥?」
シアン「嘘です怒りません怒れませんですからそんな目で見ないで下さい」
シアンがハッとしてシャルルを見ると、シャルルはうるうると瞳を震わせてシアンを見ていた。シャルルLOVEなシアンが、シャルルに“怒る”なんてあり得ない話だが、今回ばかりはシャルルも不安になったらしい。
シャルルとシアンが互いにごめんね、と言いながら手を握る姿を見ていたマーファと黒葉は、呆れからか、各々の思いを漏らした。
マーファ「__ブラコン…__」
黒葉「__当てつけ‥?__」
トート「そ、そろそろ入りましょう…!」
青筋を浮かべる黒葉と冷めた目でジェーン兄弟を見つめるマーファに向かって、トートは気を利かせた一言を放った。
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マーファ「なんで|オマエら《シャルル シアン》まで着いてくる」
マーファは後ろを着いてくるシャルルとシアンにそう言い放った。ついでに腕にまとわりついてくる黒葉から少し離れる。階段を登っている真っ最中なため、無理に振り解くことはしなかった。
シャルル「暇だし、俺は今だにお前らがゴーストなんじゃないかと疑ってるから」
トート「まだ疑っているのかそなた…」
シアン「僕はシャルルが着いていったので」
黒葉「自分の意思がない人ってサイアクだと思うんだけど」
ニコリと笑い、当然のことかのようにそう言ったシアンに向かって、黒葉は皮肉な笑みを浮かべながら言った。
シアン「嫌がってる人にベッタリくっ付いて歩く人もサイアクだと思いますけどね」
黒葉「残念♥︎僕とマーファは相思相愛だから問題ナシ♡」
シアンの反論に、黒葉はマーファの腕をギュッと引き寄せニッコリ笑顔でそう返す。マーファは、黒葉の方へと寄せられ掴まれている腕を軽く振り、目を細めながら嫌悪感を露わにした。
マーファ「は?__気色悪いこと言ってないで離れろ__」
黒葉「そうは言いつつ振り解きはしないよね♡照れ屋さんなマーファも好きだよ♡」
無理にでも振り解かなかった数秒前の自分を軽く恨みつつ、マーファは深いため息を吐く。段々と胃がキリキリと痛み始めた。
マーファ(話が通じないタイプの奴マジで嫌い…)
黒葉「あ、お腹痛くなってきちゃった?胃薬飲む?」
差し出された薬が、普段自分が使っているものと全く同じなことに嫌悪感が増す。もちろん受け取らず無視をする。薬などは私物以外使わないよう徹底してるのだ。
過去に二度、危うく薬に紛れた毒を飲むところだった場面がある。それ以来、私物以外使わないようにしている。今回の場合毒ではないことは分かるが、相手が相手なので何が入っているか分からないと思い受け取らなかった。
トート「__殺気が漏れてますマーファ様…__」
マーファ「__無理だろこの状況で‥__」
心中お察しする、と言いたげな表情で、小さな声で言われたその言葉に、マーファは肩を落とした。
黒葉「使いたなったらいつでも言ってね!♡ちょっと副作用の強いだけの、《《ただの胃薬》》だからさ」
トート「それをこの世の生き物は“睡眠薬”と言うのだぞ」
黒葉「うるさいな‥口挟まないでくれない?今マーファと話してたんだから」
マーファ(飲まなくてよかった)
シャルル「こっわ」
シアン「愛が重いと嫌われますよ」
黒葉「君らに言われたくないんだけど」
シャルル「俺らは正真正銘の“ソウシソウアイ”ってヤツだから」
黒葉「喧嘩売ってる…?」
シャルル「売ってるけど?」
黒葉「は゛?」
シアン「__嬉しいですけど__やめて下さい…」
トート「やめぬか…」
マーファ「そもそも俺は|オマエ《黒葉》と話してねェんだよ‥」
黒葉「あ僕の呼び方変わったね?♡__ちょっと信用してくれたのかな?♡__」
マーファ「ア゛ーーー」
マーファは目を瞑り片手で顔を覆った。
マーファ「…それより…」
チラリと手の隙間から瞳を覗かせ、後ろにいるシャルルとシアンの方を向く。
マーファ「オマエら二人、これからどうすんだ。__行く宛はあンのか__」
シアン「それでしたら、シャルルが何も考えず突っ走ってしまったせいで、宿の予約などはこれからですよ」
シャルル「言い方ァ!」
シアン「事実でしょう?」
トート「この辺りの宿屋はきちんの仕事をしていないから、今からでは基本受け付けてもらえんぞ。__不真面目な奴らが多いのだ__」
シアン「それは……困りましたね…__寝る場所が‥__」
シャルル「俺野宿はヤダー!」
シアン「‥そもそも、シャルルがあの場で待っていてくれれば宿を取れていたんですよ…?」
シャルル「だって、ゴーストっぽいのが路地に入ってくのが見えたんだもん。__アイツら神出鬼没だし__」
マーファ(アホか)
マーファ「…なら、*条件付き* で部屋貸してやるよ。__別々の部屋な__」
シアン「…条件とは?__それと、部屋は同じが良いです__」
マーファ「**うちの組織に加入すること**」
その場にいた全員に、衝撃と沈黙が走った。
    
        今日の監視時間
8199時間(文字)
文字数に笑いが止まんねェ!!!((殴
いやぁ〜、書くの楽しくて文字数が大変なことになりますね!良いことなのか悪いことなのか…前回の文字数を大幅に超えてます。ビックリ。
そして、話ごとの構成はここで飽きてやめてしまっていると言う!!!(飽きんなよ)
つまりは次回からちょっとグダるかもしれない、と言うことですね。いやぁ困った!(  まぁ時間があれば話ごとの構成もきちんとやりますが…なにせ学業がねぇ‥(真面目に勉強してないくせに)
さて。今回は共依存兄弟とトートくん!トートくんは前のシリーズも含め初登場となります👏🏻  トートくん、好きなんですよね…正直今回は、トートくんの後輩みが前に出過ぎて感情の起伏が分かりやすくなっているんですが、ホントはもっと落ち着いてるクールキャラです(ワイの、ワイの癖が出ちまって…)。次回以降ももちろん登場しますので、クールなキャラということを皆さんに分かりやすくなるよう頑張りたいですね。
ちなみに三人の設定はまた書いていないので後ほど投稿します。設定含め、次の話もちょっと投稿まで時間がかかるかも…?(怪物カフェとリクエストもあるので)
それと、何気に(ようやく)ヴァレストの構成も書き始めてるので、それも相待って時間がかかりそう。優先的に書きはしますがね!
次回まで期間が開くかもしれませんが、ファンレター等を送って元気づけてくれると嬉しいです!(何気に病み上がりなんでね)それでは次回もお楽しみに!バイミル☆