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File0-1 名を授けよう
カナタ「全員目覚めたかね?」
一人一人の目を見て尋ねる
顔色を伺う者もいれば、遠くを見つめる者もいる
カナタ「おぬし達はわしが作った鬼じゃ」
カナタ「…前の記憶は失ったかもしれないがな」
?「あなたは…」
1人の鬼が声を出した
カナタ「…わしはカナタ。おぬし達を作った、、|主《マスター》じゃ。」
カナタ「親しく呼んで構わない」
わしが微笑むと全員の目に光が宿った気がした
カナタ「自分の名が分からんじゃろ?今から名を授けるからよく聞いといてくれ。」
予め名前は決めていた
前の鬼達には名前なんてなかったが、
この子たちがわしの《《最後の希望》》じゃからな…
最期まで可愛がると決めたのじゃ…
カナタ「おぬしの名は「夜桜沙鬼」。零の鬼とする。」
沙鬼「さ、、き、?私、夜桜沙鬼って名前な、の?」
彼女は、沙鬼はおどおどとした口調で言った
カナタ「そうじゃ。嫌なら変えるぞ?」
沙鬼「…いえっ!夜桜好きなので嬉しいです!ありがとうございますっ!!」
パッと弾ける笑顔に思わず口角が緩む
沙鬼「かなち様!大好きです!♡」
かな、、ち、様、?
カナタ「沙鬼…その、かなち様とは、、」
沙鬼「駄目でした、?」
うっ…
カナタ「まぁ…可愛いし許すとするか、、」
すると隣からため息が聞こえてきた
?「カナタ様…甘すぎません?」
カナタ「可愛いは正義じゃ仕方ない」
?「はぁ、、?」
次の者の前へと立つ
カナタ「おぬしの名は「氷華」じゃ。壱の鬼とする。」
氷華「…氷華、」
怖いぐらいに明るく黄色い瞳が真っ直ぐこちらを見てくる
氷華「…スッ(カナタの前で膝を付く」
カナタ「え、ひょ、氷華?」
突然の行動に動揺してしまう
氷華「カナタ様の為に、この氷華。全身全霊を尽くします」
カナタ「…すっごい真面目じゃな」
真面目すぎて逆に怖いのう…
カナタ「おぬしの名は「胡桃」。弐の鬼とする。」
胡桃「胡桃…くるみ割り人形みたいですわね…!」
丁寧な口調で上品な雰囲気が漂っている
カナタ「気に入ってくれたなら嬉しいのう!」
胡桃「ええ!カナタ様もお人形いりますか?」
その手に握られていたのはボロボロで血のついた人形だった
カナタ「あ、遠慮しときます」
胡桃「即答は辛いですわぁ…」
カナタ「ヴッウン…おぬしの名は「焱堂」。参の鬼とする。」
焱堂「へー、焱堂?マスターさんにしては良い名前付けるじゃん」
こやつは…生意気そうじゃな、
カナタ「まぁな、一生懸命考えたからのう」
焱堂「にしても参って微妙すぎねーか?」
カナタ「おぬしの能力値的には参なのじゃ。これは変えられん」
そう言うと焱堂はあからさまに嫌な顔をした
焱堂「マスター嫌い」
カナタ「唐突じゃな!?」
一瞬で嫌われたのじゃが…!?
カナタ「まぁ…いいや。おぬしの名は「藍晶」。肆の鬼とする。」
藍晶「藍晶、良い。」
途切れ途切れの会話に少し戸惑ったが、表情を変えずに話し続ける
カナタ「良いか?おぬしにぴったりの名じゃと思ってのう」
藍晶「ボス、ありがとう。藍晶、気に入った。」
少し笑ったような気がして嬉しくなる
カナタ「良かった。ニコッ」
カナタ「おぬしの名は「雨憂幽矢」。伍の鬼とする。」
幽矢「お、鬼…っ?」
警戒してるのか一定の距離を保たれている
あまり近づかない方が良いか、、
カナタ「おぬしは幽矢。雨憂幽矢。」
幽矢「…幽、、矢。わ、分かりました、、はいっ…」
カナタ「…」
一応味方なのじゃが、、まぁよい
隣に行き、わしは目の前の鬼に名を授ける為、息を吸った
外では満月がキラキラと輝いている__。
残りの鬼達も次回名を授かります!!
おつなこ!!!