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ゆらゆら、ふわふわ
すいませんでしたああああああああ(?)
投稿休止していて本当にすいません!休止するって言った途端続けざまに7通ものファンレターが届き泣きました(( 2週間なんて待ってられるかよ!!ということでどうぞ。
ゆらゆら、ふわふわ。
宙を舞うあたしは、風に流される雲。
*
昔から、空を眺めるのが好きだった。
空を見ていると、雲と一緒に流されてしまいそうな気がしたから。
ここではないどこかに流されて消えてしまいたかったから。
生きてる理由なんて、わかりやしなかったから。
どうしてこの世に生まれたのか?
どうして生き続けているのか?
それがわからないから、ずっと、ゆらゆら、ふわふわと宙を舞う。
*
テレビの中で誰かが死んで、誰かが涙して、誰かの妊娠発表が晒される。
そんな中でも今日もあたしは空を眺める。
世の中なんて、そんなものだ。会ったこともない誰かのことなんて、さほど気にせず生きていく。
命の尊さを訴え、誰かが叫んでいた。
いわく、今この瞬間にも命を落とす子供がいるのだと。
居場所がなく、静かに逝く子供があとを絶たないのだと。
どうでもいいと思った。
その子達が生きようが死のうが、あたしたちの生活は変わらない。いつもどおり言われるがまま動き、食べて、排泄をして、寝る。
叫んでいる誰かも、その子達を生かせることで得をするわけではないだろう。
あたしは、お母さんに馬鹿みたい、と呟いた。
お母さんは信じられないものを見る目であたしを見た。
*
人間的じゃない、とお母さんに嘆かれた。
人間的って、なに?
上手く生きられないあたしは、”普通”がわからない。
*
ゆらゆら、ふわふわ。
雲は今日も宙を漂う。
雲に手を伸ばした。
届かなかった。
上手な生き方って、なに?
ゆらゆらふわふわって、流されること?
従うこと?
自分の感情のままに動かないこと?
人をすぐに信じないこと?疑わないこと?
わからない。
人の気持ちを考えてくださいね。自分がされて嫌なことは人にしてはいけません。思いやりを持って。自分の意思を持って。ルールを守って。
わからない。
誰一人傷つけずに。
はみ出さずに。
上手に、生きて――
「わから、ないよ」
小さな頃から、上手く生きられなかった。
大人たちが望む子になれなかった。
誰もなにも言わない、どこかへ流されてしまいたかった。
自分はなぜ生きているのか。なぜ死ねないのか。なぜ、なぜ、なぜ。
ゆらゆら、ふわふわ。って。
流されることで、なんとか生きていて。
「上手に、生きたいな」
誰も聞くことなく、ゆらゆら、ふわふわって、流されていった。
*
今日も、あたしは空を眺めた。
流されていく雲は、なにを考え流されていくのだろう?
「......違う」
流されているのではなく、流されることを選んだ?
「......」
あたしはわからなくなった。雲は風に流される。ゆらゆら、ふわふわ。
上手く生きれる自信は、もちろんない。でも、でも。流されるのは、もうやめにしたいって。
「......」
流されないと上手く生きられない。それでも、このまま流されて行きたくなくて。
「......」
立ち上がった。
空を見るのをやめた。
あたしは、泣きそうになりながら、走り出した。
はあい(?)
流されるにしても流されることを選んでるんだから流されてるわけではなくねっていう唐突なアイデアから生まれました(語彙力低下)
ここまで読んでくださったみなさま、本当にありがとうございます。やっぱ小説書くって楽しい!って思い直しました。
明日(5月29日日曜日)に、軽々しく人は”シニタイ”と。の4章投稿する予定なので、よろしくおねがいします!