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激弱勇者の魔王討伐日記 4話
電車の中で火の練習してるけど・・・こいつら大丈夫なのかな(((((((
30分後
ボッ🔥
「はぁ、はぁ、で、出来たっ・・・!!」「すごいですマルさん・・・!よく頑張りましたね!!」
カルテに教えてもらいながら、僕はやっと、指先に小さな炎を出すことが出来た。
「それにしても・・・めっっちゃ疲れた・・・」「やっぱりそうですよね・・・マルさんみたいな一般人が魔法をいきなり使おうとするとそうなるんですよね・・・でも!これで大体の魔法は使えるようになったと思いますよ!まだまだ低級と中級をちょっとぐらいだと思いますけど・・・」
「低級と中級で自分と人を守れるのか・・・?」「うっ・・・ま、まあ、そうかも知れませんけど・・・とりあえず、やってたらどんどん上達してきますから!」
とにかくバリアの練習をしましょう、と彼女は僕に語りかけてきた。
「要領はさっきと同じで、バリアを出すぞ〜って思いながらやると出来ますよ。あ、硬度とか大きさ・形をイメージしながらやるとやりやすいと思います!試しに私に向かってバリアを張ってみてください!」
さっきと同じ、か・・・難しいな・・・。僕は手をカルテの方へ向けた。えーと、硬度は硬いほうが良いよな。形はまぁ、丸くするとして・・・
ぼんっ
「ん・・・なんか、出来ましたか?」「ちょっと待ってください!」カルテが僕の空中にかざした手――の、その前にある空中に触れる。
「で、出来てます・・・」「へ?」「かなりちっちゃいですけど・・・バリア、作れてますよ!!」「えッ!?」「ちょっと失礼しますね!」と言って、カルテは再び指先にミニ炎を作り出し、僕の手に向かってそれを投げる。
炎は僕の手に触れることなく、その直前の空間にぶつかって、霧散した。
「す、すごい・・・!」「まだまだですけど凄いです!やっぱり炎の基礎をやっとけば大体の魔法は出来るようになるんですよ!」
カルテが指先に今度は小さな光を出して、空間に当てる。すると、僕の手の直前に、両手のひらを覆うくらいの、コンタクトレンズのような形をしたバリアがあるのが確認できた。
「頑張ればもっと大きくて強度があるものも作れますよ!例えば・・・」バリア、とカルテが小さくつぶやく。「少し、私を照らしてみてください」「う、うん」さっきのカルテのように指先に光を出すのはまだ教えてもらってないので、バッグから懐中電灯を取り出してカルテを照らす。
すると彼女の体は、大きい球体状のバリアに覆われていた。
「すっげー・・・」「でしょう?マルさんもいずれはこんなのを創れるようになるんですよ!」
それは嬉しい。
「というわけで・・・しばらくバリアの練習でもしましょうか!」「うん!」
僕はやっと、バリアが張れるようになり、酒場に近い駅につくまでバリアの練習をすることにした。
1140文字ぴったりだった〜
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