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学級裁判 後編
ミク「やっほー!初音ミクだよー!」
ミク「ふふっ…私は待っていたの…君たちみたいな人間が現れることを!」
ミク「……あははっ!久しぶりの人前だから、どんなキャラだったか忘れちゃった☆」
奏「ミク…」
みのり「本当に…ミクちゃんなんだ…」
ミク「毎日毎日くる日もくる日も…モノクマのふりをし続けるのは疲れるよ〜…」
ミク「絶望的に飽きっぽいミクにとっては、苦行を通り越して自殺行為だからさっ♪」
えむ「そ、そんなことより…!どうして咲希ちゃんを…!!」
ミク「あぁ、咲希ちゃんのこと?」
ミク「んー、なんとなくかなー…」
司「は………?」
ミク「あの時、ちょうど見せしめ役が欲しかったんだよね」
ミク「そしたらタイミングよく!咲希ちゃんがミクに反抗してくれたんだっ!」
ミク「黒幕に逆らったらこうなるんだよーってことを、みんなに教えたかったの☆」
穂波「そんなことで……?」
穂波「そんなことで…咲希ちゃんを殺したの…?」
ミク「ま、仕方ないよね。そういう気分だったんだし」
愛莉「な、なんかキャラ変わってない…?」
ミク「言ったでしょ?ミクは絶望に飽きっぽいんだ。だから、自分のキャラにもすぐ飽きちゃうんだよ」
司「ふざけるな……っ!!どうして…どうしてそんなことで咲希を……っ…」
ミク「それには海より深ーーい事情があるんだよね…嘘だよ無ぇよ!!」
絵名「じょ、情緒不安定すぎるでしょ…」
ミク「仕方ないですね、私が代わりに説明しましょう」
雫「ま、またキャラが変わったわね…」
ミク「今回の計画において、コロシアイ学園生活を裏でコントロールする役目は必須だったのですが…」
ミク「私はバーチャルシンガー…簡単に言うと機械ですから、裏方役も、表の学園生活をする役も必要ないのです」
ミク「それに、このコロシアイ学園生活の人数は20人……キリもよかったですし、私が入る必要もなかった…」
奏「…どうして?」
奏「どうして……そんなことするの…?」
奏「人の命を…なんだと思ってるの…?」
奏「奪った命は…もう戻ってこない…」
奏「それなのに……」
ミク「ふぇ!?あたしが咲希ちゃんを殺したから怒ってるのー!?」
ミク「あたしは超高校級の絶望なんだよ?だから、生きる事に希望なんて感じ無いと言うか〜…」
ミク「だからあたしにとって、死ぬとか殺すとか大した問題じゃないの!」
ミク「あたしはそういう考えを持ってるから、なんでもできちゃうの♡」
冬弥「人を殺しておいて…何も思っていないのか…?」
ミク「そんなことない…悲しいです…」
ミク「だって、咲希ちゃんはただの見せしめ役として殺されたんですよ…」
ミク「こんなの…超絶望的ですよね」
ミク「1つだけじゃ足りない…超超超…絶望的…まだ…もっとですね…」
ミク「超超超超超超超超超超超超超超超絶望的…」
ミク「ま、それが快感なんですが…」
絵名「は……あんた…さっきから何言ってんの…?」
ミク「きっと咲希ちゃんも…絶望しながら死んだんですよね…」
ミク「だから…羨ましいんです…超羨ましいんです…」
類「ただ者ではないと思っていたけれど…ここまでとはね…」
みのり「ジェノサイダーもかなりすごかったけど…それとは比べ物にならないくらいやばいよ…!」
ミク「あの……弱者を殺す事しか能がない殺人鬼さんと…一緒にして欲しくないと言いますか…」
ミク「私って…絶望的に容姿端麗で…絶望的に頭脳明晰で…絶望的に身体能力抜群な…」
ミク「絶望的に完璧超人設定なんですよ……?」
えむ「で、でも!その程度では完璧とは程遠いよ!」
穂波「えむちゃんはなんで張り合ってるの…?」
ミク「あーっ!そういえばえむちゃんって、鳳財閥の娘だったよね!」
えむ「え…?う、うん…そうだけど…それがなに…?」
ミク「うぷぷ…まだ気づいてないの?オマエラってほんと鈍いよねー!」
ミク「そのくせキャンキャン騒いじゃってさ!まだ解けてない謎もあるっていうのに…」
瑞希「それって…ボクたちの記憶のこと?」
ミク「謎は全て解けた。犯人はボク。だからどうしたって?」
ミク「勝ち誇るのは、オマエラの記憶の秘密を解いてからにしてもらえる?」
奏「もちろん…そのつもりだよ…私たちが全て解き明かしてみせる…」
奏「そして…貴方に勝ってみせる…!」
ミク「うぷぷ…楽しみだね…」
司「では単刀直入に聞く…オレたちのどんな記憶を奪ったんだ…?」
ミク「………………」
雫「集合写真の撮影…面談の記憶…ということは…」
雫「わかった…!きっと、入学試験の記憶よ!」
ミク「シーーン…」
愛莉「ちょっと!ヒントくらい教えなさいよ!」
ミク「オマエラって脳がスポンジなんだね…ヒントならさっき言ったじゃん!」
ミク「オマエラから奪った記憶は《《ある事》》と関係してるってさ!」
奏「……それって…動機のこと…?」
ミク「あ、やっぱり覚えてたっ!?まぁ、そんな大事なことを忘れるわけがないよね☆」
ミク「で、改めての質問だけど…」
ミク「これまでミクが提示してきた動機には、それぞれ独自のテーマがあったのは知ってる?」
穂波「テーマ……?」
ミク「うんっ!それを、みんなへの問題にしようと思うんだ!」
ミク「さて、最初のまふゆちゃんの殺陣の時、ミクが提示した動機には…どんなテーマがあったかなっ?」
奏「最初に提示された動機……人間関係…だよね」
ミク「ピンポンピンポーン!大正解っ!あの時ミクが配ったDVDには…」
ミク「みんなの大切な人間関係を台無しにした映像が映ってたんだよね!」
ミク「例えば…家族だったり、友達だったり!」
ミク「それらをぜーんぶ壊して、みんなに見せつければ…」
ミク「『ここから出たい』っていう気持ちが強くなって、コロシアイに発展すると思ったんだっ☆」
ミク「それにしても、残酷なことをするよね…」
絵名「よく言うわよ…あんたがやったくせに…!!」
ミク「はーーいっ!じゃあ次のクイズでーすっ!」
ミク「えっとねぇ、2番目の草薙さんの時なんだけど、あの時の動機のテーマは…なんでしょーかっ♡」
あの時は…モノクマから封筒を受け取って…
中には…私の過去が書かれていたから…
奏「…思い出…?」
ミク「わーいっ!また奏ちゃんが正解でーっす!」
ミク「ミクがみんなに渡したあの封筒には、恥ずかしい秘密や、知られたくない秘密があったんだよねー!きゃはっ♡」
ミク「それを知られたくないからこそ、草薙さんの事件は起こってしまったんだね〜!」
冬弥「この質問は…何か関係があるのか…?」
ミク「いいからいいから!焦らないでよー!」
ミク「じゃあ…3回目の殺人が起きた時の動機のテーマは、なんだったでしょー?」
奏「お金……つまり、欲望ってことだね…」
ミク「ま、また奏が正解したな…」
ミク「でも、志歩はお金じゃなくて、タイミングだったみたいだね」
ミク「結果的にコロシアイに発展したからいいけど」
穂波「そ、それがなに…?」
ミク「大丈夫。次で最後だからさ」
ミク「次の動機のテーマ、わかる?」
桐谷さんの秘密を黒幕がバラしたから起きてしまった事件…
ってことは…
奏「裏切り…だよね」
ミク「そ。あの時、私が遥の秘密をバラしたから殺人が起きた」
えむ「け、結局この問題の意味はなに…?」
ミク「人間関係、思い出、欲望、裏切り………」
ミク「やっぱり、動機の定番だよね」
ミク「でも、人が人を殺す動機は他にもたくさんある…」
奏「…話を逸らしてるの?」
奏「記憶の話は…どうしたの…?」
ミク「まさか、話を逸らしてるなんて…そんな事ないよ」
ミク「私は、みんなから記憶を奪うことによって、希望を与えてたんだ…」
ミク「絶望に食べられるための希望…だけどね」
類「なぜ記憶を奪うと、希望を与えた事になるんだい?」
みのり「そもそも…希望なんてもらってないよ…!」
ミク「そう?みんな、ここから出たいって思ってたんでしょ?」
ミク「そう思うからこそ、希望を与えられてるって事じゃないかな」
司「お前…さっきから何を言っているんだ…?」
ミク「みんなが『ここから出たい』って思わないと…コロシアイも始まらないよね?」
ミク「だから、私はみんなの記憶を奪ったんだよ。『ここから出たい』って思ってもらう為に」
瑞希「記憶を奪われたから、ボク達はここから出たいって思った…ってこと?」
ミク「うん。そういうことだよ」
愛莉「ぎゃ、逆に…記憶があったら、ここから出たいなんて思わないってこと…?」
ミク「うーん、じゃあ、ヒントを教えるよ」
冬弥「…ヒント?」
ミク「百聞は一見にしかずって言うし…外の世界を見てもらおうかな」
奏「そ、外の世界…!?」
雫「外で何か起きているの…?」
ミク「うんうんっ、いい反応…♪」
ミク「それじゃあご覧あれ!これが、君たちが行きたがってた、外の世界だよっ♡」
奏「…………………」
奏「…………」
奏「え…………?」
ミク「どうしよう…世界がこんなことに……ってわけ♪」
穂波「ど、どういうこと…?分からないよ…っ」
絵名「なにこれ………なにかの映画…だよね…?」
ミク「あれれっ?みんなはこれが何か知ってるはずだよ?」
ミク「ほらほら!頑張って思い出して!」
ミク「思い出せないっていう言い訳はなしだよ!だってこれは……」
ミク「学級裁判、だからね♪」
ミク「あははっ!思い出せないよねー?」
ミク「外の世界で何があったのかな〜?」
みのり「お、思い出すなんて…そんなの無理だよ!あんな映像だけじゃ…」
類「さっきの映像は…一体…?」
絵名「思い出せって言われても…何を思い出したらいいのよ…!」
えむ「ど、どうしよう…このままじゃ誰も…」
奏「あ………」
奏「もしかしたら…彼女には分かるかも…」
雫「彼女…って…?」
奏「ジェノサイダー翔なら…覚えてるかもしれない…」
えむ「え…っ?」
奏「2人は、知識は共有してても、記憶は共有してないんだよね…?」
瑞希「なるほど…たしかにそうだね…」
えむ「あ、あの子に変われって…?」
えむ「そんなの嫌だよ!あたしは絶対に…」
類「えむくん頼むよ…今頼れるのは君だけなんだ…」
えむ「類くん………」
穂波「私からも…お願い!えむちゃん…!」
えむ「……わ、わかった…っ」
えむ「は…はっくしゅっ…!」
ジェノサイダー「呼ばれて飛び出てー!?ジェノサイダー翔!!」
ジェノサイダー「で?何か用?」
類「今から質問することに答えて欲しいんだ」
類「あの映像について…何か心当たりはあるかい…?」
ジェノサイダー「映像…どれのこと?」
ミク「あのモニターだよっ☆」
ジェノサイダー「ん?君だれ?」
ミク「黒幕の初音ミクですっ♪」
ジェノサイダー「あー!黒幕の方でしたかー!こんにちはっ!仲良くしようね☆」
愛莉「いいから早くモニター見なさいよ!」
ジェノサイダー「はいはーい!」
ジェノサイダー「……………………」
ジェノサイダー「むむ……」
司「ど、どうだ?この映像について、何か知ってるか?」
ジェノサイダー「もっちろん!知ってるよ!」
みのり「え!?ほ、本当!?」
奏「やっぱり…記憶を失っていなかったんだ…!」
絵名「じゃあなんでもっと早く言わなかったの!?」
ジェノサイダー「聞かれなかったからっ☆」
類「じゃあ…あれはなんなんだい…?」
ジェノサイダー「えぇ!?類くん、忘れちゃったの!?」
ジェノサイダー「これは今も起きてることだよ!?」
雫「そ、そんなに大変なことになっているの…?」
ジェノサイダー「うーん、簡単に言うと…」
ジェノサイダー「人類史上最大最悪の絶望的事件!知ってるでしょ?」
奏「………え?」
冬弥「ど、どうしてその言葉が今出てくるんだ…?」
ジェノサイダー「だって…あの事件のせいだし…」
愛莉「は……な、なにが…?」
ジェノサイダー「世界がこんな感じになっちゃったのが…」
ミク「違うよ!こんな感じに終わったんだよっ!」
瑞希「終わった……?」
みのり「く、詳しく話して!知ってること全部!」
ジェノサイダー「りょーかーい!」
ジェノサイダー「えっと、人類史上最大最悪の絶望的事件…略して絶望的事件が起きたのは今から1年前の事なんだっ!」
ジェノサイダー「あたしも殺人をしていた時…」
ジェノサイダー「あれは人災と言うより、天災と言えるレベルだった…」
ジェノサイダー「まさしく絶望的事件の名前に相応しいよね!」
ジェノサイダー「その結果、世界はあんな風になっちゃったんだー!以上!」
愛莉「い、以上って…もっと詳しく教えなさいよ!」
ジェノサイダー「詳しくって…そこまではわからないよ!」
ジェノサイダー「実際にリアルタイムで見たのはあの子なんだからー!」
絵名「えむちゃんに聞いても分からないからあんたに聞いてるの!」
ジェノサイダー「えー!?」
ジェノサイダー「なんでみんなわからな……はっくしゅ!」
えむ「んん…」
冬弥「も、戻ってしまった…」
ミク「まあまあ、そんなことはどうでもいいよ」
ミク「世界は終わったんだからさ。それが重要だよ」
司「世界の…終わりって…そんな簡単に…」
ミク「そんな大した事じゃないよ♪どうせ100年経てば人類も滅亡するじゃん!」
穂波「そ、そんなの…」
ミク「あ…ついでにいい事、教えてあげましょうか?」
ミク「フェニックスワンダーランド…鳳財閥の話なんですが…」
えむ「え…お、鳳財閥がどうかしたの…?」
ミク「どうなったと思いますか?貴方が大事にしてきた、フェニックスワンダーランドはどうなったと思いますか?」
えむ「……………」
ミク「遅いですね…正解を発表します」
ミク「鳳財閥は、綺麗さっぱり無くなりました」
えむ「………え……」
司「…は……っ…?」
ミク「貴方のお父さん、お兄さん、お姉さん…みーんな死にました」
ミク「可哀想ですね……」
えむ「え……えっ…?」
類「何を…言っているんだい…?」
ミク「天馬さん、貴方の『超高校級のスター』という肩書きも消えたも同然です」
司「…………………」
えむ「鳳財閥が………滅びた…?」
えむ「そんなわけ…ないよ……」
えむ「滅びるわけないよ!!おかしいよっ…!!!」
奏「まって…ミクの言ってることは…変だよ…」
ミク「えっ!?あたしが変!?」
奏「だって…私たちがここに来たのって、数週間前なんだし…」
ミク「あー、それは勘違いしてるんだよ!」
瑞希「…勘違い?」
ミク「だって、さっきから聞いてると…1年前の事件が起きたのは、みんながここに来るよりも前みたいな事を言うからさ…」
みのり「あ、当たり前だよ!私たちがここに来たのは…ついこの間…」
ミク「ついこの間?」
ミク「みんなは、2年前のことをついこの間って言うの!?あたしよりみんなの方が変なんじゃないー?」
絵名「2年前…?」
ミク「うん!みんなが入学したのは2年前!」
愛莉「な、何言ってるのよ…」
ミク「じゃあ、ここまでヒントを与えたし、もう大丈夫だね?」
ミク「ミクが、みんなのどんな記憶を奪ったのか…」
ミク「頑張って答えてね〜♪」
穂波「こ、答えてって言われても…」
雫「何が何だか…分からないわ…」
奏「………ミクの言葉が本当なら…」
奏「入学した以降の2年間の記憶を奪った…って事…?」
冬弥「いや…いくらなんでもそれは…」
ミク「えー!なんでなんで!?なんで分かっちゃうのー!?」
みのり「に、2年間の記憶を…全部奪ったの…!?」
ミク「うん、みんなは2年前、この希望ヶ峰学園で過ごしてたんだよ」
ミク「そして、それを忘れたんだよ」
えむ「そんなの……嘘に決まってる……」
司「オレたちは…学校行事どころか、授業すら受けてないんだぞ…?」
奏「あ……まって、天馬さんに見て欲しいものがあるんだけど…」
司「見て欲しいもの…?」
奏「うん、このノート…」
司「な、なんだこれは…なぜオレの名前が…」
奏「寄宿舎の2階…ロッカールームで見つけたんだ」
奏「中身も…見てくれるかな…」
司「確認する…と言っても、オレはこんなノート…」
司「…………」
司「は………?」
雫「つ、司くん?どうかしたの?」
司「これ…そっくりとかいうレベルじゃないぞ…」
司「オレの字だ……」
司「な、なぜだ?こんなノート書いた覚えなんて…」
奏「天馬さんは…この希望ヶ峰学園で授業を受けていたのかもしれない…」
奏「それを…忘れているんだよ…」
司「嘘だろ…」
瑞希「信じられないのはボクだってそうだよ…」
瑞希「でも…信じないことにはこの手帳の説明も付かない…」
穂波「それは…?」
瑞希「ボクの手帳なんだけどさ…ここにあった字も、間違いなくボクの字だったよ…」
瑞希「でも……ボクは何も覚えていない…」
えむ「それが…空白の2年間…?」
ミク「そんな証拠まで出てきちゃったら、もう信じるしか無いよね☆」
奏「………………」
ミク「あれれ?みんな暗いよー!せっかく謎が解けたのに…」
ミク「2年間の学園生活…そこにはいろんな青春があったはず…」
ミク「楽しい授業、体育祭……文化祭もしたね!」
ミク「でも…1年前に悲しい事件が起きたんだ…」
ミク「それは…絶望的事件…」
ミク「それで!みんなの目の前で世界が終わっちゃったんだ♪」
ミク「でも、そんな事もぜーんぶ…みんな忘れちゃった☆」
ミク「…ちなみにもう1つ教えてあげますね……」
ミク「正直に言うと、みなさんの記憶が失われたのは…」
ミク「…………」
ミク「すみません、やっぱりやめます…」
絵名「え……?」
ミク「説明するのに、飽きてしまったので…」
ミク「あとはみなさんで考えてください…」
奏「考えるって…何を…?」
ミク「みなさんの記憶の接合点はどこにあるのか…です」
奏「……………」
奏「接合点……」
奏「最初に、玄関に足を踏み入れた時……」
奏「つまり、気を失った時…?」
ミク「まだ答えられたんですね…お見事です…」
奏「あの時、机の上に居たのは…玄関に入った直後って思ったけど…」
ミク「直後どころか2年後ですね…ふふ…」
ミク「つまり、みなさんは初対面じゃなかったんです…」
ミク「それにも関わらず、みなさんは自己紹介をされていましたが…」
ミク「きゃははっ!今考えるとおもしろーいっ!」
瑞希「あの時点でボク達は、既に2年間一緒に過ごしたクラスメイトだったんだね…」
瑞希「それが…あの写真の意味?」
ミク「そういうことっ♡」
ミク「つまり、オマエラは2年間を一緒に過ごした仲間同士で殺し合ってたんだよ…」
ミク「うぷぷ…しかも、滅びた外の世界に出る為に…」
ミク「酷いね…もう外に出ても意味ないのに…」
奏「そうするように仕向けたのは貴方でしょ…っ!」
ミク「……………」
ミク「じゃあ、教えてあげるよ。ボク達の計画した絶望的事件の事」
ミク「話は2年前に戻りますっ!」
ミク「2年前…みんなが入学した時だね」
ミク「最初の1年間は、平和と希望に溢れた学園生活だったよ」
ミク「普通でつまらない絶望的な学園生活だったよ」
ミク「でも、オマエラはそれを満喫して…青春していたんだ」
ミク「ですが、それが続いたのは1年だけ…」
ミク「1年後に、絶望的事件が起こってしまったんだよ」
ミク「そして、平和な世界はあっけなく終わってしまったのです…」
ミク「もちろん、この学園もだよ」
ミク「絶望的事件の影響で、希望ヶ峰学園の生徒達はほぼ全滅しちゃったの!」
瑞希「…何者なの?」
ミク「ほぇー?なにが?」
瑞希「絶望的事件…そんな事件を起こした超高校級の絶望…」
瑞希「ミク1人だけだなんて、考えられない…」
瑞希「それは組織?集団?家族?」
ミク「もー、全部違うよー!なんと言うか…もっと観念的なものだよ♪」
ミク「絶望は感染するんだ!それは、現象にも似てるかもね♪」
ミク「つまり、絶望を敵にするなら、世界そのものが敵って事になるっ♡」
瑞希「意味わかんないよ…」
ミク「わかるように話してないけど?」
ミク「では、話に戻りますね」
ミク「もう希望ヶ峰学園は滅びてしまう…そんな中、みなさんだけ生き残りました」
ミク「希望ヶ峰学園第78期生のみなさんだけ……」
ミク「そしたら面白い事が起きたのです」
ミク「生き残ったみなさんを守る為、学園長は希望ヶ峰学園を封鎖した…」
瑞希「………………」
類「だから学園長は、僕たちにあんな質問を…」
類「この学園で一生を過ごすかもしれない…って…」
ミク「きっと、学園長は思ってたんでしょうね」
ミク「みなさんの様な希望が生きていれば、世界は何度でもやり直すことができる…と……」
ミク「そう、学園長はみなさんに、希望を託していたんです」
奏「私たちも事情を知っていたから…承諾したんだね…」
ミク「でも、その企画も失敗してしまった…」
ミク「あははっ♪学園長なのに知らなかったんだよっ!」
ミク「あたし…超高校級の絶望…初音ミクが、既に学園の中にいるってね☆」
ミク「それで、みんなを守る為だった企画は…みんなを絶望から逃がさない為の檻になっちゃったんだぁ♪」
ミク「ふふっ、私からしたら、手間が省けてすっごく助かったけどね♪」
ミク「……そうだ…ここの窓や出入り口を封鎖したのは、みんななんだよ?」
ミク「学園長先導の元、みんなで封鎖したんだっ☆」
愛莉「じゃあ…私たちは…自分たちの手で、自分たちを閉じ込めて…っ」
ミク「それでそれで!それを忘れて『閉じ込められた!!』って騒いでたんだよ♪」
ミク「そして、コロシアイ学園生活が始まったんだね…♪」
絵名「わ、私たちは…殺し合いをするためだけに…生かされたってこと…?」
奏「なんでそこまでして…!」
ミク「これは、ただのコロシアイじゃないんですよ…言えば、残党狩り…」
ミク「残った全ての希望を終わらせる為の…コロシアイなんです…」
司「どういう…意味だ…?」
ミク「外にはまだ残っていたんです。希望を捨て切れない人達が…」
ミク「だから、そんな人達に見せ付けようと思った…」
ミク「その為に、電波ジャックをしたんです」
瑞希「つまり、このコロシアイの目的は…」
瑞希「世界に見せ付けて、希望を破滅させるため…?」
ミク「はい…それが目的です…」
ミク「テレビってすごいですよね…」
ミク「ちなみに…みなさんを助けようと、放送中に何度か人が来ましたけど…」
みのり「た、助けが来てたの…!?」
ミク「校門に設置しておいた重火器で綺麗に排除しました…悲しいですね…せっかく救助が来ていたのに…」
えむ「…はい………じょ…?」
雫「こ、殺したの…?」
ミク「みなさんのおかげです…」
ミク「希望を捨てられないあまり、助けに来るみなさんを殺す事が出来ましたから…」
奏「私たちを…利用していたの…?」
奏「外の人に…絶望を与える為に…?」
ミク「でも、そのお陰で貴方たちは生きてるんだから…ラッキーじゃないですか…」
司「こんなの…ラッキーでもなんでもないだろう!!」
ミク「とにかく、これが真実です…どうですか?絶望しましたよね」
瑞希「まさか…謎が解かれることなんて…分かって…?」
ミク「だとしたらどうしますか…?」
瑞希「…………………」
奏「…………」
奏「まってよ…そんなのおかしい…」
奏「さっきから好き放題言ってるけど…」
奏「これが本当かなんて分からないよ…!私たちははこの目で見てないんだから…」
ミク「………………は?」
奏「そんなの認めない…真実なんて認めない…っ」
ミク「自分の目で確認するまでは信じない…そういう事?」
ミク「だから、ここから出るまでは認めない?」
ミク「辞めといた方がいいよ。ここから出た所でみーんな破滅なんだから」
奏「例え、本当だとしても…」
奏「私は…絶望なんかに負けたくない…!」
奏「ミクに殺された…みんなのためにも…」
ミク「へ?ボクに殺された?」
ミク「いやいや!オマエラが勝手に殺し合ったんでしょ?」
ミク「私は殺していません…背中を押しただけです…」
ミク「その程度で殺し合うってことはぁ…みんなは、結局争うだけの生き物なんだよ?」
ミク「だから殺し合いが起きたんだ☆」
奏「違う!殺し合いなんかじゃない!」
奏「あんなの…一方的な殺人だよ…!!」
奏「私たちの記憶を奪って…無意味の動機を渡して…そうやってみんなを追い詰めて…」
奏「全部…ミクのせいなんだよ…!」
ミク「なるほど。これが貴方の希望なんですね」
ミク「ですが、そろそろ終わらせませんか?」
奏「……どういうこと…?」
ミク「もっちろん!投票に決まってるじゃんっ☆」
ミク「忘れたの?そういうルールだったよね〜♪」
ミク「ちなみに、最後の裁判って事で…投票のルールも変えたんだっ!」
瑞希「ルールを変えた…?」
ミク「希望である君たち…絶望であるミク…」
ミク「どっちがおしおきされるか…選んでもらうよ♪」
ミク「そこで、1票でも希望側のおしおきが入ったら……」
ミク「私の勝ちとして、みんなはおしおきです」
穂波「い、1票でも…って…」
ミク「安心してください…私は投票には参加しませんから…」
みのり「そんなの…貴方に有利すぎるよ!」
奏「だ、大丈夫だよ…!自分達の処刑を選ぶなんて…そんな人いるわけ…」
ミク「ちなみに、みんなのおしおきっていうのは…」
ミク「ここで一生、殺し合いのない生活をしてもらう事だよ♡」
奏「え……?」
えむ「つ、つまり…」
絵名「このまま…ここでずっと暮らすってこと…?」
愛莉「でも…生き延びれるわね…」
ミク「それが嫌なら私をおしおきして、みんなは外に行けばいい」
ミク「滅びた世界…絶望だけが存在する外の世界に…多分、すぐに死ねると思うよ」
奏「だ、だからなに…?そんなこと言われても私たちは…!」
ミク「あーー!まってまってー!やっぱそれだけじゃつまらないよね!?」
ミク「このコロシアイ学園生活を見てる人もつまんないよね!?」
ミク「きーめたっ!この中の1人だけ、ワクワクでドキドキなおしおきを受けてもらいまーす!」
雫「な、なに…それ……」
類「誰か1人だけを…処刑する…?」
ミク「うんっ!実はもう誰にするか決めてるんだぁ…♪」
ミク「奏ちゃん、君だよ」
奏「…わた、し…?」
ミク「さっきからすごい反抗してくるし…あたしそーゆーのきらーいっ!」
ミク「みなさんには2つの選択肢をあげましょう」
ミク「1つ目は、宵崎さんだけが残酷なおしおきを受け、他のみなさんは仲良くここで過ごす」
ミク「2つ目は、私をおしおきして、外に出ていく」
ミク「確実に出て行ってもらいます。それで、外の世界で死んでもらいます」
ミク「つまりっ!奏ちゃんを犠牲にしたら、みんなは生き残れるってわけ♡」
奏「私を…犠牲に…」
ミク「あれれー?元気ないね?」
ミク「まさか…仲間を信用してないの!?」
奏「ち、違う…!そんなわけ…」
ミク「まあ、それもそうだよね…」
ミク「他のみんなは、ミクと争う事の無意味に気付いてしまったみたいだしっ♪」
絵名「……………」
愛莉「……………」
穂波「……………」
えむ「……………」
奏「み、みんな…?」
ミク「それに、瑞希ちゃんもお姉ちゃんを裏切れないでしょ?」
瑞希「え…」
ミク「みんなに生き延びてもらうことが学園長の願いだった…」
ミク「ここに閉じ込めてまで、みんなを保護しようとしたんだよ?」
ミク「最後くらい、お姉さんの願い…叶えてあげたらどう?」
瑞希「…………」
奏「瑞希…っ!」
ミク「あははっ!奏ちゃん、大ピンチだね☆」
奏「………誰も、絶望なんかに負けない…」
奏「みんな、貴方なんかに負けないんだよ…!」
ミク「つまんない…最後まで強情なんだね」
ミク「ま、いいよ。さっさと終わらせようか」
ミク「最後の投票…これで全て終わり…」
最後の…投票…
とにかく…みんなを説得しなきゃ…
思い出してもらわないと…!
諦めちゃだめだ…って…
絶望しながら生きてるなんて、そんなの生きてるだなんていえないよ…!
---
奏「私たちは負けない…!」
奏「希望がある限り、負けないんだ…!」
ミク「もし私が処刑されたら、希望ヶ峰学園は終わりだよ」
穂波「……………」
穂波「やっぱり…ここからは出ない方がいい気がする…」
穂波「外に行っても…死んじゃうかもしれない…」
穂波「でも……」
穂波「辛くても怖くても…前に進んでいかないといけない…」
穂波「…私は、ここから出たい…っ!」
穂波「絶対…諦めないよ…!」
ミク「ちなみに、外の世界は汚染されてるよ。ここが平気なのは、物理室の空気清浄機のおかげ…」
冬弥「……俺は…今までの人生を、全て音楽にぶつけてきた…」
冬弥「彰人たちのために…俺は…」
冬弥「必ず、伝説の夜を超える…!」
冬弥「俺の歌で…世界を戻すんだ…!」
冬弥「もう何を言われても…俺の想いは揺るがない」
ミク「私が死んだら、空気清浄機も強制停止…」
ミク「つまり…私が死んだ時点で、ここでの生活は終わりだよ」
みのり「……………」
みのり「……少し、考えてみたんだ」
みのり「こんな時…遥ちゃんならなんて言うのかな…って」
みのり「『みんな、諦めちゃダメ。私たちは、いろんな人に希望を届ける存在なんだよ』」
みのり「……とか、いいそうじゃない…?」
みのり「というか…絶対言うと思うんだ…」
雫「そうよね…私たちは、みんなに希望を届けるアイドル…」
愛莉「こんなところで立ち止まっていたらだめよね…!」
みのり「私たちは…みんなに希望を届けるんだ!」
ミク「だからここに残っても無駄だよ」
えむ「…………」
司「あーもう!!お前が笑顔じゃなくなってどうする!」
司「今のオレたちにできるのは…みんなを笑顔にすることだ!」
えむ「……!」
えむ「…そう、だよね…あたしがしょんぼりしてたらだめだめ!」
えむ「よーしっ!みんなをにこにこ笑顔でいーっぱいにするぞー!」
司「みんなの笑顔が消えたなら、オレたちが笑顔にさせればいいっ!!」
ミク「それで…みんなは出て行かないといけない。絶望と死だけが存在する外の世界に」
類「…司くんとえむくんの言う通りだよ」
類「僕達の役目は、みんなを笑顔にする事だ」
類「それに、黒幕を倒さないとクライマックスに相応しくないからね!」
類「過去に言ったからね。僕は、必ず黒幕を倒すって…」
ミク「どこへ行っても、何をしても、今の外の世界は変わらないんだよ」
絵名「………本当は、少し怖い」
絵名「でも…奏を犠牲にするなんて…私にはできない…!」
絵名「それに…まふゆの分まで…世界中の人を、私たちの曲で救ってみせる…」
絵名「だから…私は…」
絵名「絶対に、外に出る…!案外なんとかなるもんなのよ!」
ミク「さあ、どうする?死ぬの?死にたいの?」
瑞希「……………」
瑞希「ボクは…お姉ちゃんを裏切りたくない…」
瑞希「でも…お姉ちゃんだったら…」
瑞希「奏を……大事な仲間を見捨てて、ここに残れなんて…絶対言わないと思うんだ…」
瑞希「それにね、奏…」
瑞希「奏がこの学園に来た理由は、超高校級の作曲家という肩書きだけじゃない…」
瑞希「超高校級の絶望を打ち破ろうとする奏は…」
瑞希「最後まで諦めずに、絶望に立ち向かおうとする奏は…」
瑞希「超高校級の希望…そう言えるんじゃないかな」
ミク「……なんで?」
ミク「意味わかんない…」
ミク「寒い寒い寒い寒い!!こんなの面白くないんだって!!!」
ミク「つまんないつまんないつまんないつまんない…!」
ミク「そんなの流行ってないんだよ!!!!」
ミク「みんな…みんな絶望すればいいのに…!!」
奏「私は諦めたりしない。飽きない、捨てたりしない…!」
奏「絶望なんかしないんだよ!」
ミク「なん……なの…?」
ミク「なんなのよ…!!!」
みのり「これで…終わりだね…!」
司「さぁ、投票タイムといこうか…!」
雫「このボタンを押せばいいのね!」
穂波「じゃあ…押すよ!」
瑞希「うん…終わらせよう…学級裁判を…このコロシアイを…!!」
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