公開中
「じゃあね、さようなら。」
「じゃあね、さようなら。」
私・|香菜《かな》の姉・|香帆《かほ》はとんでもないことを言った。
「もう、限界なの。親にも虐待されて、香菜にも色々言われて…。やっていけないの。ごめんね、さようなら。もう会うことはないだろうけど。」
「香帆姉っ…!やめてよ、それは私もなのに、香帆姉だけとか、許せないよっ…!」
「…私は、何年間もやられてきた。でも香菜は、一年だけでしょ?なのに『私も』とか…こっちが許せないわよっ…!!」
「香帆姉のバカっ!!」
「は?」
「私は生まれた時から香帆姉に見つからないように親に虐待されてきたんだよ!?虐待歴は私のほうが長いんだよっ!?なのに、なんで、なんで、許さないって…!!」
私の声は過呼吸状態で、途切れ途切れだった。
香帆姉は、驚いているようだった。
「そうなのね、でも私は行くわ」
「香帆姉っ…!」
「じゃあね、さようなら。」
香帆姉、ねえ、酷い…!!
「…また、明日。」
そう言って香帆姉は家を出て行った。
絶対、戻ってきてね…
なんか短い